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民主主義の伝道師 石丸伸二 応援

この30年間で日本を先進国から衰退途上国に導いたのは自民党の世襲政治家や均衡財政を目指す経済音痴の東大法学部出身財務官僚だけではありません。いつの間にか日本全体が劣化しているようで警察組織や大手マスコミなど本来自らの職務に誇りを持ち日本の社会を支えるはずの人達まで完全にその努めを放棄しているようです。私も呆れ果て最早どうでもいいやと言う気分になりnoteを書く気持ちさえ萎えていました。そんな中、最近ハマっているユーチューブを見ていたら石丸伸二安芸高田市長関連のユーチューブがどんどん増えて来ました。始めのうちは京大を出て三菱UFJ銀行に勤務していた若者が生まれ故郷の政治腐敗・政治意識の酷さ(河井元法務大臣の選挙買収事件)に憤慨し自らの仕事を投げ売って市長となり故郷の為に尽くしているのかと思っていました。でも動画を見ているうちにこれは只者ではない、ただ故郷の為にやっているのではないと確信しました。すると案の定、石丸市長は市長の任期終了を待たずして都知事選への立候補を決めました。私はまだまだ日本も捨てたものではない、ひょっとすると石丸市長が日本を変えるかも知れないと彼の挑戦に一筋の希望の光を見い出し、彼の存在を少しでも多くの人に紹介したくなり再びnoteに向かうことにしました。もうフォロワーもいなくなり、どれだけの人が読んでくれるのか不安ではありますが、7月7日の東京知事選挙に向けて1人でも多くの人に石丸伸二の人となりを知ってもらいたいと思います。

石丸伸二氏は安芸高田市市議会での質疑応答をノーカットでユーチューブに流すことにより議会の実態を市民に見てもらうことから始めました。近年はどこの市議会でもHPで議会の様子を動画でアップしてはいますが、そんな動画はよほどの政治マニア以外見る人はいないでしょう。しかしながら動画に出て来る石丸市長の政治姿勢は一切の根回し無しで、すべての議論を議場で行うことで緊張感ある丁々発止のやりとりが行われ、動画を見るに値いするものにしました。議論を議場で行うことは当たり前と言えば当たり前の話なのですが、日本の地方議会では基本的に裏で物事が決まっており、議場ではみな用意した原稿を棒読みするだけの茶番劇です。しかし石丸市長はなんと言われようとガチで正論を語り続け、老害議員が地元支援者の為に市からの請負仕事をなんとか守ろうとする姿や態度が横柄で生意気な知事を懲らしめようと理屈に合わない難癖をつける姿を視聴者にそのまま見せてくれました。激しい言葉を使い、わかりにくい質問を徹底的に反問することで本当は何を企んでいるかを暴き出し、ある時は理路整然とした理屈で、又ある時は具体的な数字を示すことで議員に対し徹底的に反論する石丸市長の姿は政治不信で溢れている日本中の視聴者の心を鷲掴みにしました。その姿はまるで議会のほとんどが敵という中で一人戦うリアル「半沢直樹」を見ているようです。当初は彼と地方議員の知的レベルがあまりにも違うので、そこまで徹底的に叩かなくてもいいのではと理屈の分からない老害議員に少しばかり同情することさえありました。又、そこまで言ったら相手は益々意固地になって反発するだけで実現出来る政策さえ実現出来なくなるのではと心配にもなりました。しかし石丸市長が日曜の夜にやっているミートアップon lineを見て私の考えは一変しました。彼は敢えて憎まれても仕方ない、政策が通らなくても仕方ないと割り切って市長を演じているのです。安芸高田市の為に少し妥協してでも案件を通すと言う気持ちは捨て、本当の地方政治すなわち民主主義を市民にしっかり根付かせることを優先しているのです。動画で見る「素」の石丸伸二は日本酒好き、漫画好き、そして空手やトライアスロンを愛するスポーツマン、そして笑顔の素敵な好青年でした。いやこれも本当に「素」かと言えばそうではないのかも知れません。しかし彼は政治家の信条として単に人に食べ物を与えることより、その食べ物の作り方を教えることの方が大事だと語っていました。私はこの言葉を聞いてピンと来ました。彼は安芸高田市の市長をやりたくて来たのではなく、故郷の市民に政治とは何かを伝え、そして政治こそが経済を興し、未来を作るのだと言うことを伝えに来たのだと確信しました。次の市長も次の市会議員も石丸市長時代の4年間で学んだこと、経験したことを踏まえた上で、安芸高田市民が自らがよく考えた上で選んで欲しいと言うことです。石丸市長は自分がやらなければ駄目とは全く考えていないのです。それではただ食べ物を与えることと同じです。継続的に正しい選択をすることで安芸高田市に本当の政治がもたらされると信じているのでしょう。「私には次にしなければならないことがある」という石丸市長の思いには「ただ食べ物を与えるのではなく、その作り方を教える方が良い」と言う信念をもう少し大きい場所でもっと多くの人に伝えたいと思っているのだと思います。それでは、なぜ私がそれほど石丸伸二氏に期待するのかについて少し細かい話もありますが、これから何回かに分けて語って行きたいと思います。

地方議会は二元代表制であり、市民は市長を直接選んでいますが、同時に市民の代表である市会議員は市長・執行部のやることを監視する義務があると言うことを彼は動画を通じて市民に伝えていました。その為、あえて過激な言葉を使い、視聴者を惹きつけ、そもそも政治とは身近なものであり、あなたの意識次第で政治は変えられるんだということをそれこそ安芸高田市民だけでなく日本中の人たちに伝えているのです。「恥を知れ恥を!・・・と言われますよ」と言うフレーズは「恥を知れ!恥を」だけが切り取られてやや炎上しましたが、この言葉も勿論彼ならではの演出でした。市長が公募で決定した副市長を議会が否認しただけでなく、2名だった副市長枠を1名に削減する決議をしたのです。これに対し石丸市長はその決議と全く同じ歳出削減を理由として議員数を16名から8名へと半減させる動議を提出したのです。勿論それは議会によって否決されますが、その際に発した言葉がこの「恥を知れ!恥を」でした。自分たちは身を切りたくないと言う醜い姿に呆れたと言うことです。動画にはこんな場面もありました。「市長はもっと市民の声を聞け」と議員から言われた際、石丸市長は「市民の声を聞くのは市民の代理であるあなた達議員の方です」と突き放します。勿論、市長も市民の声を聞き、市民の為の予算を作成する訳ですが、基本的に議員の要求に納得すれば来年度予算に取り入れるし、急ぐものであれば当年度の補正予算を提出したりするのです。市長はあくまでも議会が承認した予算をきちんと執行する市役所の長に過ぎないのです。ただ石丸市長は予算作成権が市長にあり、それが市長の力の源であることをよく理解しています。新たな事業の予算化は議会の承認なしで出来ないことは分かっていますが、逆に予算を計上しないと言うことは議会の承認なしで出来ると言うことをよく知っているのです。その為、町が統合して市になってもそれぞれの町の図書館が存在し続けた現状を受けて、効率の悪い図書館を廃止しました。旧町民にとっては不都合なことでその地域の議員はとても言い出せないことを市の全体最適を優先し財政の悪化をくい止める為の施策として市長の判断で実行出来たのです。そして今年度予算では、嘘ばかり書いている「議会だより」の発行予算を計上しないと言う荒業を繰り出しました。これはまさに市長の横暴と言われてもおかしくないくらいの奇策です。実際には議会側が石丸予算を否認し、全体の予算額を増やさない形で議会だよりの支出を認める修正予算を可決しました。本件については市長の予算編成権を侵害していないのか県や総務省を巻き込んで議論を続けているようです。石丸市長のこの奇策は一見横暴にも見えますが、政治の仕組み・意思決定に関する本源的な問題提起だったのかも知れません。

これ以外にも議会の議決なしで決められる専決処分と言う地方自治法で認められた市長権限を用いて話題作りもしています。ネット界隈では有名になった道の駅への「無印良品」誘致の件では基本設計費を専決処分で決定しました。道の駅にあった観光協会の施設を撤去し、無印良品を入れることを不快に思っている議会は無印良品誘致の話など事前に聞いていない、相談・根回しがなかったと言う自分たちの面子を保つ為の理由で設計費の専決処分を不承認にすると共に本体改修費の予算を否決し、市民の過半数が喜んでいたこの案件を台無しにしてしまいました。しかし石丸市長はこんなことで決してめげることはありません。いやこんな議員たちでいいのですかと市民に見せることに成功したと思っているかも知れません。また防災マップで危険地域にある幼稚園や保育園など3つの老朽施設を統合した認定こども園を吉田町から離れてはいるものの防災上安全な田んぼアート跡地に作ろうと言う計画があるのですが、議会は市民との会話不足とか民業圧迫だとして反対を続け、文化教育関係の委員会が一向に話を進めていませんでした。子供が危険に晒されていると言うのにただただ時間を無駄にしている議会に業を煮やした市長が退任前の最後の仕事として基本計画に限った作業費を専決処分で認めました。この専決処分は法的には有効ですが、石丸市長の退任後の議会で早々と不承認になってしまいました。さて執行部はどうするのか安芸高田市の前途は多難ですが、その行方はすべて市民の考え方・意思次第です。それこそが石丸市長が残したかったレガシーと言えるのかも知れません。

京都にいる私が3万人にも満たない広島県の小さな市の議案や議員の名前を知っていること自体、不思議と言えば不思議ですが、このことは全国にいる石丸ファンにとっては至極当たり前のことなんです。まだまだ書きたいことは沢山ありますが、今回はここまでにしておきます。次回は石丸市長の「未来への投資・子供たちへの投資」について書いてみたいと思います。

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