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丸亀

9月11日 テレビではツインタワーに飛行機が突入する場面が映っていました。この事故で死んだ銀行員だった友達のことを話している内に嗚咽が始まり涙が止まらなくなりました。この20年間彼のことを平気で話していた私が突然、彼のおどけた笑顔や話している姿を思い出し、泣き出してしまったのです。商社を辞めて10年、やっと何十年も身を守ってきた鎧を脱ぎ捨てることが出来たのかなと思いました。でもそこでふと気がついたのです。最近俳句を始めたことで、いろいろな場面を思い出し、想像しているうちに素の自分、飾らない自分になったのかも知れないなと。

春夕焼け讃岐うどんと笑い声(季語:はるゆやけ:春)

丸亀の城を訪ねし炎天下(季語:炎天:夏)

手を止めてまるごと紅葉の飯野山(季語:紅葉:秋)

鴨鍋も締めはうどんの讃岐会(季語:鴨鍋:冬)

丸亀にある飯野山は讃岐富士とも呼ばれる可愛いい山です。秋には山全体が真っ赤に染まるそうです。春は高校生が学校帰りにうどんを食べに来たイメージです。夏は経験をそのまま。暑いのになんで城なんて見るの。冬は鴨鍋には蕎麦の締めが定番ですが讃岐の人にとってはやっぱりうどんに違いないと讃岐会を想像して詠みました。

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