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姫女苑 ひめじょおん

要注意外来生物に指定されているこの菊のような植物・姫女苑は原っぱ等にいくらでも咲いています。私は最近まで名前も知りませんでしたが、普通にどこでも見られるのでただの雑草だと思っていました。ネットで調べてみたら幕末の1865年に観葉植物として輸入され、名前も柳葉姫菊という可愛い名前があったそうです。勝手に誰かが持ち込んだ訳ではなく正式に記録が残っているのに要注意外来生物とは人間はなんと身勝手なのかと思ってしまいます。

ただ輸入してたった3年、明治元年には雑草化したとあるので、土壌を選ばすどんどん繁殖する植物は日本人にとっては育てがいのない、図々しい植物ということになるのでしょうか。1個体から47000個の種が出来て、おまけに種はそのままで35年間も生き続けられるそうで、その生命力の凄さは確かに恐ろしいほどですね。経済学的には供給過剰で価格が暴落して商品価値がゼロになったということでしょうか。商品でないものはたとえ綺麗でも雑草ということなんですね。

廃屋に今年も住むや姫女苑


一年草の姫女苑ですが、廃屋の空き地には毎年こんな花が咲いています。誰もこれが背の低いけどよく似たハルジオン(春紫苑)なのかヒメジョオンなのかなんて興味もなさそうです。来年もまた廃屋に咲くんでしょうね。

門前の空き地いっぱい姫女苑


仁和寺の前に大きな空き地があります。ホテルの建設用地らしいのですが、地元の反対でもう何年も草茫々の空き地状態が続いています。京都市が正式に許可をしているのに工事開始も出来ないらしいです。この空き地の周りは素敵な住宅に囲まれていて、道を挟んだ仁和寺との間にあるこの空き地だけが草茫々の原っぱでなんともみっともないのです。早く地域の雰囲気に溶け込んだ見栄えのいい高級和風旅館にして欲しいものです。

駐車場塀の隙間を姫女苑


こんな可愛い花をつける姫女苑ですが、持ち前の生命力でコンクリートの端っこにある土を見つけて咲いています。ど根性なんとかが流行ったことがありましたが、姫女苑も決して負けてはいませんね。

三回忌家には姫女苑が住み


両親が亡くなって二年くらい実家はほったらかしでした。そろそろ何とかしないとねと兄貴が考えたのが、オーナーは何も手を加えない、修理もしない、その代わり借り手はどんな改装をしてもオーケーという条件で人に貸すことでした。この作戦は大成功で10年以上同じ人がずっと住んでくれています。


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