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水車小屋

スケッチですが少し描き込み過ぎたのでスケッチというよりも水彩画ですね。でも今までの水彩画とは違って細かくは描いていません。ペンで描いた部分が鉛筆と違って薄くならないので彩色している時にわかりやすいし、そこを暗くするという意識が働いて濃淡がはっきりしました。

水草を泊りとするや蝌蚪生まる(かと:晩春)

蝌蚪とはおたまじゃくしのことです。でも俳句以外では聞いたこともないですね。「おたまじゃくしは蛙の子」と言う歌がありますが、「やが〜て手が出る足が出る」は誤りで足が先に出て手が出る頃には陸に上がるそうです。

浮かぶ雲眺めし丘や草青む(くさあおむ:仲春)

のんびりと野原に座ってぷかりと浮かぶ雲を見ている、そんな長閑な春の風景を詠んでみました。春の季語にはこんな風景に合う季語が多いので季重なりの地雷を踏まないように要注意です。

巴波川水草揺れし水温む(みずぬくむ:仲春)

栃木市を流れる巴波川(うずまがわ)は水草がとても多く、常に川の流れに揺れています。
暖かくなって来ると鯉もゆったりと泳ぎ、水も温かくなって来たのかなと感じます。

弥生野や水車奏でし労働歌(やよいの:三春)

最早ほとんど見ることのない水車ですが、粉を引いたりする本物の水車は大きくて迫力も充分です。水車がギシギシと音をたて、水に打たれて回っているとまるでエンヤコラの労働歌のように聞こえるという句です。

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