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愛犬サリーの二周忌をむかえて①


こんにちは。空沙です。

今日6月20日は、家族の愛犬サリーの2周忌です。
16歳で天国に行ってしまったサリーは、シーズーの男の子でした。
サリーに出会って、私は変わりました。
もちろんいい方向に。
人に対して優しくなった気がするし、ずっとわからなかった『愛』という感情を知ることができました。
いくつかの記事に分けて、そんなサリーとの思い出を記事にしていきます。

サリーは、もともと母方の祖母の家で暮らしていました。
しかし祖母が急に入院することになったので、我が家で預かることになったんです。
祖母とは疎遠だったので、母もサリーの存在を知りませんでした。
我が家は外で大型犬は飼ったことがありますが、室内犬は飼ったことがありませんでした。
私自身、犬に対して少し苦手意識があったので飼うことに不安がありました。
けれど預かる以外に選択肢がなかったし、私が面倒を見ることはないだろうから関係ないとさえ思っていました。
犬を飼うにあたって何の用意もなかったので、母が急いでケージなどを用意していました。
そしてサリーが我が家にやってきた日。
それまでずっと散歩にも行かずに祖母の家で暮らしてきて、カットにも行っていなかったので毛が伸び放題。
白くて長い毛に覆われていて、目も鼻も口もどこにあるかわからないほどでした。
初めての環境で緊張していたのか家に来てから一度も吠えなければ動きもしなかったサリーは、ずっとお座りのポーズだったので人形だと言われても信じてしまうほどでした。
ケージを置くところが私の部屋しかなく、とりあえず一晩だけ私の部屋で一緒になることになりました。
密室で、何を思っているのか、どこを見ているのかもわからないような犬を見てとりあえず「おやすみ」と言って電気を消しました。
真っ暗になった部屋で、サリーの気配は少しも感じず私はぐっすりと眠ることができました。

朝目が覚めてベッドから起き上がると、ケージの中に昨夜見たのと同じお座りのポーズでじっとこちらを見ているだろうサリーが目に入りました。
寝ることもせず、何時間も同じポーズで過ごしていただろうサリーのことを思うと心が痛みました。
けれど頭をなでてあげる度胸もなく、小さく「おはよう」と言いながらケージの横を通って部屋を出ることしかできませんでした。
その日はサリーの伸び切った体毛をカットしてもらう日でした。
私が仕事から帰ってくるころに、サリーもカットを終わらせて帰ってくる段取りになっていました。
私はいつも通り仕事に行き、帰宅しましたがまだサリーは帰ってきていません。
正直サリーのことは忘れていて、母が「もう少ししたらサリーが帰ってくるから」と言ったのを聞いて思い出したくらいです。
しばらくすると、家のチャイムが鳴りサリーがカットから帰ってきました。

「え!? どこの犬なの!?」
カゴ?から出てきたサリーは、全く別の犬でした。
全身の毛が切られて、すっきりとしていて顔がはっきりと見えていました。
今まで視界が悪かったのが、カットしたことで視界が広がったおかげなのか尻尾をこれでもか!というほど振って私たち家族に駆け寄ってくるサリーはまさに天使としか言いようがありませんでした。
この日から私の生活はサリー一色になっていったのです。

仕事から帰ると真っ先にサリーに挨拶をして、おもちゃを買って一緒に遊ぶ。
どんなに仕事で疲れていても、サリーと遊ぶことは一日も欠かしませんでした。
そのおかげか、サリーは家族の中で一番私に懐いてくれました。
祖母の家にいたときのトイレは、好きな所にしていたようなので家にきたときもトイレは好きな所にしていました。
ネットでトイレトレーニングの方法を調べて試してみましたが家でトイレをすることは覚えてくれませんでした。
代わりに外でトイレをすることを憶えて、トイレに行きたいときは吠えて私たちに知らせて家の中では絶対にトイレをすることはしない、ものすごく頭のいい子でした。



すっかり安心しきっているサリー


―――つづく―――


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