カラスの恩返し
先日、ドラムの先生から聞いた話。
レッスン前に先生がタバコを吸っていた時のこと。
レッスンのスタジオは地下1階にある。
スタジオの裏には喫煙ルームがあり、そこで先生はタバコを吸っていた。
喫煙ルームといっても頭上は地上と繋がっており、吹き抜けになっている。
そこにカラスが迷い込んで、地上に飛び立てずに苦戦していたらしい。
その様子に見かねた先生は、なんとか助けようと試行錯誤したと。
スティックを使って、カラスがスティックに乗るように促すも、なかなか思惑通りにカラスが動いてくれない。
痺れを切らした先生。
カラスを両手で鷲掴みし、そのまま頭上に思い切り放り投げた。
カァーといってカラスは無事、地上に解き離れたらしい。
カラスを助けた数分後。
知り合いからラインあり。
サポート(演奏)のお仕事の依頼がきたそう。
先生はドラム教室と演奏のサポートで生計を立てている。
先生にとって、お仕事の話はありがたい話。
先生は快く、依頼を引き受けたらしい。
これはもはやカラスの仕業だとしか思えない。
助けられたカラスが先生に恩返しをしたのだ。
面白いことがあってさ、
という先生の切り出しに、かなり警戒してしまったが、いい話で安堵した。
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