【2023年大学入試数学】 早稲田大学 理工学部 数学 大問1解説

受験に向けての勉強お疲れ様です。大学入試数学を個人的に研究しているきりんです。今回は早稲田大学理工学部の大問1の解説をしていこうと思います。なお、自分の感じた難易度をつけています。難易度の基準は以下の通りです。

【難易度】
(簡単) A ⬅️ ➡️ E (難しい)
で表していきます。目安としては
Aレベル:正答率80~100%
Bレベル:正答率60~100%
Cレベル:正答率40~60%
Dレベル:正答率10~40%
Eレベル:正答率0~10%(捨て問)

問題

早稲田大学 理工学部 大問1

概観

 この問題は整式の余りを漸化式を用いて考え、整数の性質に基づき議論するという問題となっています。これとほとんど似た問題が東京大学の2002年前期大問2に出題されています。難易度はDレベルといったところでしょう。東大、京大志望の受験生は完答できるかもしれません。ただ、整数の分野に自信のない人にはかなり厳しい問題でしょう。

戦略

 ここでは問題を見始めてまず最初に何を考えるべきかを書いていきます。
 (1)は要するに数列の漸化式を立てろという問題です。漸化式の基本は

nを仮定して、n+1をnで表す

ですから、まずはnのときの余りがどのようになっているか書くべきですね。その後、n+1のときを考えますが、両辺に3x+2を掛けてしまえば良いでしょう。
 (2)には「すべてのnに対して」という文言が含まれていますので数学的帰納法を使いそうですね。また、7で割り切れないことを示すので、7で割った余りを考えるのは当然です。ですが、これだけではどう証明していこうかわかりません。そんな時は

nに具体的な数字を代入する

をしてあげましょう。n=1のときはどうなるのか、そしてn=2のときの7で割った余りは…、と見ていくと何か規則性が見つかるはずです。
 (3)にも「すべてのnに対して」という文言が含まれていますので数学的帰納法かなと思うでしょう。実際、数学的帰納法でいいのですが、自分は数学的帰納法とは別の方法で証明しました。ただ、いずれにせよ、互いに素であることを示すときには背理法を用いて、2以上の公約数が存在すると仮定して矛盾を導く、という方法で証明するのが一般的です。基本的に背理法を用いるのは

  • 互いに素であることを示すとき

  • 無理数であることを示すとき

  • 無限個であることを示すとき

などです。これらの証明のときには背理法を使おうと意識しましょう。

解答

早稲田大学 理工学部 大問1 解答

 この解答はあくまで自分が解いた解答です。他にも解法が考えられますので、あくまで解答の一例だとしてみてください。

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