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高校時代の部活の思い出

僕は高校三年間硬式野球部に所属していた。
赤の他人から見ると僕の三年間は、おそらくものすごく簡潔に説明ができて、「同じ体験をしてみたいか?」と言われたらほぼ100%が嫌というだろう。
それもそのはず。僕の高校野球生活は一度たりとも公式戦の舞台にも、背番号をもらったことも、それどころか三年生の時はほとんど試合に出ることも、選手として練習に参加することもなかった。
別にどこか怪我をしていたり、何かの病気を患っていたわけでもない。シンプルにヘタクソだった。

それでもものすごく濃くて、自分の性格を知るきっかけにもなって、今やりたいことの一つの理由にもなる大きな体験だった。

まず、僕たちの代は地方の公立の高校だったが、同期がマネージャーを含めて30人ちょいいた。高校野球の地方大会のベンチ入り人数は20人なので、この時点で10人弱は三年生の時にベンチに入れないことになる。それだけいた。

 1、2年の時も大変だったし、楽しかった。でも、それ以上に3年になってからのたった4ヶ月、ここがものすごく濃厚な時期だった。

4月に僕を含めて主に控えメンバーが集められて監督とミーティングをした。その内容を簡潔に書くと、「夏のベンチ入りはほとんど厳しいよ。ここからどうする?」といった内容だった。(もっと濃い話をしていたが。)
僕は次の日には、選手として最後までベンチ入りをかけて戦うことを諦めて、チームのために動くということを決断し、監督に直訴しにいった。

次の日からチームをサポートする立場として色々なことをした。他会場で春季大会をしていたときは一人で試合会場までににいき有力なチームの偵察をしたり、練習の時はノックを打ったり、トスをあげたり、マシンにボールを入れたりと完全に裏方に回った。

本当に楽しかった。青春をしていた。確かに野球はヘタクソだったけど最後まで充実していた。

僕は最後の試合を別会場にいたから見ることができなかった。試合で負けて高校に帰ってきた後の最後の時間で「この経験はいつか役に立つときが来ると思う」と言った。この時はまだ自分が誰かのために動くことが得意、好きだとは自覚していなかった。

この時の経験もあって、なんとなく「人を支える仕事って悪くないなぁ」と将来のことを考えたときに思った。そして今就きたい職種を目指すきっかけの一つにもなっている。

他の人にはわかってもらえないかもしれないけれど、楽しくて、充実していてて、最高な本当に有意義な部活動だったなぁ。

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