卓越の第一歩は観察かもしれない
先日、仙台のショッピングモールにて催事を行ってきた。
自分自身、催事自体は初めてではなかったのだけれど、今までは規模が小さくやっても3時間だけで商材は冷凍物で試食もなし という形のものを2回ほど行ったことがあった。しかし今回は10時スタートで終わりは18時。しかも生の商材で試食も提供する のを2日間行う というものだった。
今回の企画は布施商店だけの企画ではなく、宮城県とショッピングモールが共同企画し、三陸にある水産加工会社を数社集めた合同企画であり、自社からは自分と他に2名いたため、休憩する暇もないほどではなく、じっくりと考えながら対応をすることができた。
最初に書いた通り、自分自身、営業職ながら催事自体の経験は非常に乏しく、基本はデスクワークや工場に入っていることが多いため、これも良い機会だということで最近改めて読み直している『観察力の鍛え方』という本に倣って観察をしてみたら、色々と気づきがあった。
前提として布施商店は今回の催事で「真鱈の切身」と「真鱈の白子」の2種類を販売していた。そこでは「石巻から持ってきた真鱈の切身ですよ〜」という声かけをしていたのだが、寄ってくるのは40代以上の方々で、特に年配層の方々がそれに応じていらっしゃることが顕著に現れた。やはり真鱈の特徴である「上質な淡白さ」は脂質を求める若者よりも年齢層が高めの人には刺さる ということがあるようだ。
ただそんなことはとうに知っている。
そこから声かけを上記に加えて真鱈の取り扱い方を加えてみる。
例えば脱水による旨みの凝縮方法やオススメの食べ方などである。これを加えると今まで見向きもしなかった主婦層が反応を示すようになった。きっと今までは魚など取り扱わないが食べ方さえわかれば試してみよう という気持ちになったのかもしれない。そして最後に値段で「今がお得ですよ」という声かけをするとみんな買っていくことに気がついた。
であれば「最初に値段を伝えてみればもっと客が来るのではないか?」と思い、最初の声かけのタイミングでお得な値段について触れてみると、面白いことに誰も寄りつかない。これは興味を持つ前の段階でお得さについて触れられると悪かろう安かろうものを売りつけてきているのではないか?という胡散臭さに繋がって警戒されてしまうのではないかと感じた。
とこんな風に仮説を立てて試してみて、振り返りをして ということを行っていたら気がつけば2日間を終えていたのだが、正直自分では驚いている。
なぜなら、少し前の自分であれば自社単独ではなく、利益が直接会社に入らないような催事は「いかにしてこなすか」ということをまず先に考えていたからだ。
しかし、先日に『面談で痛感した卓越の姿勢』でも触れたように、なんでも良いから結果を出すことにこだわること、卓越することを意識してみると、「どのようにしたらうまくいくだろうか」という仮説を立てようとしていて、その仮説を立てるために「観察」ということを非常に意識的にしようとしている自分がいた。
この「観察」というものが上達すればするほど、上質な仮説が立ち現れ、上質な実験を行うことができるようになるはずだ。その繰り返しにより自ずと結果は出てくるのだろう。
だとした場合、どのようにすれば「観察」は上達するのだろうか。
そもそも観察とはどのようなもので、どのような観察が上質なものなのだろうか。
卓越するために、まずは観察から始めてみようと思った。
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