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俺たちの仁藤夢乃「Colabo」利益相反の簡単なまとめ(修正あり)

 無事政治マターになったのでワイとしてはこれ以上いう必要もないかなと思いつつ、ただまだ問題の所在が分からず困っている人もいるようなので簡単なまとめで補助線を引いてみたいと思います。

 最初に断っておきますが、被害女性を救う活動は大事で、社会的意義があることです。本来であれば行政が適切に行うべきところ、ボランティアベースで活動に従事している人たちには深く敬意を払っています。

 その尊い活動と、一連の公的な問題の指摘とは「それはそれ、これはこれ」と思っています。一般論として、大事なことをしているからと言って、世間一般で必要とされている報告や会計のルールを逸脱したり、適切な審議を経て税金を投入するべきところが議論を尽くすことなく特定の利害関係者に活動資金が充当されるのは不適切と言えます。

 他方、暇空茜さんとの裁判も含めてColaboが記者会見をやり、謎の支える会が一生懸命サイトに掲載されている説明資料を読めとTwitter上で反論しています。元気があってよろしい。が、実際のところ、この記者会見で暇空茜さんを訴えると言っていたのは公表されている内容を見る限り「生活保護を使った貧困ビジネス」と「タコ部屋」という2点がメインのようで、前者はともかく後者は意見論評でしょうから、なんでそんなもんで訴えたのか、30万も取れないのではないか、騒ぎが広がって面倒が増えただけですよねというのが個人的な見解です。

 さて、仁藤夢乃さんについてはツッコミどころ満載なので別途記事にはしますが、周辺には「これは利益相反だ」とか「報告書を出さずに交付金や助成金などの公的資金をもらうつもりだったのか」などのトンデモ事案が多発しています。これ、弁護士7人並んで記者会見やってましたけれども、この人たちは誰も「それ、不適切ですよ」とは仁藤夢乃さんにアドバイスをしなかったのでしょうか。

仁藤夢乃様、提出義務のある期末書類が面倒くさいとウェブでブチ切れ散らす一部始終。実際に都議に陳情までしてしまう正直者



 言わずもがなですが、これらの交付や助成を受ける活動に関しては、概況報告書を提出しろという要綱が事前に出ています。当たり前ですね。別に若年被害女性の支援だけでなく、私たちのような研究活動、調査活動でも同じ立て付けで運営されているもので、特別に何か仁藤夢乃さん方面だけに何か嫌がらせをしようと思って決めたものではありません。2022年度でも、要綱に「交付対象事業を完了したときは、その日から起算して30日以内又は令和4年3月31日のいずれか早い日までに、別記様式第8号による実績報告書を知事に提出しなければならない」と書いてあります。普通に決まり事です。一般常識です。業務年度が終わりになるのですから、だいたいどんな事業でも年度末の3月31日までに書類を揃えて提出するぞという流れです。

令和4年度東京都配偶者暴力被害者等セーフティネット強化支援交付金交付要綱 (4生都平第1号)

https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/danjo/dv/files/0000001424/koufuyoukou.pdf


 で、多分この手の事務手続きについて、ウザいと仁藤夢乃さんは愚痴をネットで垂れてるわけです。わかる。まあ面倒くさい書類仕事であることには変わりありませんからね。ただ、そういう仕組みなんですよ。

 ただ、愚痴では済まないのが例のすり切りでピッタリ耳を揃えた予実計算書や、謎の仕訳やコンテナで入るので概算でしか語られない雑な一食あたり食糧だけでなく、被害女性の支援のためのシェルターで1億円の助成を得て建設したとされる仁藤夢乃さんご実家近所のアパートなど、懸念や疑惑がかなり残ってしまっているように思います。ちなみにシェルター5室もご近所にありまして、見物に行ってきました。

 実際に1億円の簿価になってるアパート観に行くと、公募資料通り8室の物件らしきものが建っていたわけですよ。これまた仁藤さんご実家ご近所ですね。被害女性を匿うシェルターという性質上、土地建物の写真や登記をそのまま上げるわけにもいかないので周辺だけ写真載っけておきますが、おまえそれ擁壁の上、公道接面といっても立派な階段であります。

「被害女性を救うためにはまず足腰から」という仁藤夢乃理論を体現する俺たちの夢乃城周辺。階段とか坂ばっかでぶっちゃけ不便(20:26 写真差し替え済み、撮影は21年5月近隣部の素敵な擁壁)

これはもう山城であって、足軽が城壁よじ登って攻め込んだら槍で上から刺される奴だと思いました。さすがストー カー対策を考えるColabo、城防御力は完璧です。

 ただ、物件評価で言いますと、これおまえ、5,000万から6,000万ちょっとぐらいの時価であります。建設確認記載事項証明書を見る限りではクソ更地140平米概算に建屋80平米、都合二階建160平米で8室という、まあ擁壁の上だからしょうがないのですがこれでええのんかという感じであります。仁藤夢乃さんはシェルターに広いお庭が欲しかったのかもしれません。

 経緯は、謎の男red氏が思い切りnoteに一部書いてますが、掻い摘んで言えば「悪質な不動産業者から『1億円の価値があるよ』と言われてハ メ込まれた」か「とりあえず『1億円でいいのでとにかく物件を買う必要があった』ので割高を承知で買った」かのいずれかです。

 Colabo弁護団が正気に返って機能するようであれば、こっちの不動産取引をどうにかしたほうがいいのではないかと思います。

Colaboのアパート建築に係る助成金の審査の疑義と問題提起|red @red____ #note 
https://note.com/red____/n/n713c649816c2

 で、複数棟のアパート経営を営んでいるクソ 大家である私に言わせますと、このシェルター「夢乃城(仮称)」の周辺の1K賃料が概ね5万5,000円から6万円のあいだで、ほど近い集合住宅では少し広めの1Kが5万3,000円で募集がかかってAD100で4ヵ月空いていることを考えると地場実勢の平均賃料は6万円はほぼ切るかもしれません。55,000円と見てそれが8室、年間契約率9割と見込んでも年間賃料収入475万円ほどであることを考えれば、俺たちの希望そのものの夢乃城の実勢評価額は5,000万から6,000万円ぐらいのあいだじゃないかと想定されます。

 実際、擁壁の上の土地は前の前の所有者が抵当に入れているのですが、その担保額が2,450万円で考えれば、上物アパートの建設価格は80平米24坪、見る限り木造2階建が坪当たり56万円から73万円ですので建坪160平米と言いたいところ、たぶん個室ごとに便器や風呂などないでしょうし風呂トイレなしアパートの標準的な建設価格は2,400万から3,000万弱ほどが適正な建設価格と見ます。少なくとも、ワイなら24坪の二階建アパートを建てるなら都内で多くても3,000万ぐらいじゃねえのと思いますし、本件地べたがよりによって足軽が上りづらい擁壁の上なので重機入れを考えると多めに見て2,500万ぐらいだろうと。

国土交通省:建築着工統計調査 住宅着工統計 第34表


 しかるに担保価値から多めに見て地べた3,000万として、また、みんな大好きリハウスが吊るしてた更地売りが2,680万で、同じく建設費も多めに見て2,500万と試算すると、都合、夢乃城の正味建設コストは5,300万ぐらいだろうと考えられます。周辺実勢の賃料相場で観て5,000万から6,000万ということを考えるとドンピシャであって、まあだいたいこんなもんかなと。

 で、大事なのはアパート建設の助成金額です。redさんも書かれていますが、パブリックリソース財団からの助成金額はドーンとお釣り無し1億円です。つまり、5,300万円ぐらいの評価額のアパートを買うのに1億円出してColaboの貸借対照表にも活動計算書にも1億円という数字が堂々と載ってますので、間違いなく1億円の価値があると見込んで5,300万ぐらいの物件を買っているように見えます。

 ……これ、いくらで売買したの?

 しかも、募集要項には10室以上が望ましいとしながら、実際には8室しかない本件シェルター夢乃城がなぜか審査に通り、ほかの団体からの応募が蹴られています。これは何かありましたかね。

 で、パブリックリソース財団について、久住剛さんという元神奈川県職員の人が代表になっているんですが、これがまた微妙な風評の人物であって、現役神奈川県職員に「久住さんってどういう人なんすか」とアテると、川崎市の局長で引っ張られそうになったけど結局通らなくて課長どまりだったという本人にとっては残念なエピソードのある御仁です。

 この久住さんがパブリックリソース財団のトップに収まる一方、生前贈与や空き家などの不動産仲買を行うパブリック不動産なる事業者を並行して経営し、NPOカタリバと接点を持ってこれ界隈では重要な仕事をいくつかやっています。そのうちのひとつが、休眠預金活動基金からの資金分配団体事業であって、どうやらこれが問題の根幹になっているのではないか、と見られます。元団体は休眠活用法に依拠して経団連系の公益法人JANPIAが担当していますので、さすがに疑義が深まります。少なくとも、ちゃんとした監査はやっていないことでしょう。

 さらに、不動産取引において上記夢乃城のクソ地についてはなぜか川崎市の建設会社アゼリアホーム社が2カ月土地を抱いて、いきなりColaboに譲渡しています。それも、抵当なしの一発ニコニコ現金払い。いくらで買っていくらで売ったのか、売買契約書を見たいものですなあ。不動産クラスタでアゼリアホームと取引のある人たちの評伝によれば、割とまともな工事をしてくれる事業者で堅実であるとの評価であったので、単に仲買しただけかもしれませんが、2か月だけ地べた抱いた後で上物のアパート建設とセットで一括受注しているのがアゼリアホームであるため、業界の常識という点では若干の疑義は感じます(メールで取材依頼を出していますが、一営業日を過ぎてもいまのところ返答はありません)。短期譲渡をして少し多めに税金を払い登記取ってまで抱くような物件には私には見えませんが、仁藤夢乃さんのご実家の近くであり、忍者や足軽がストーカーのように登ろうにもむつかしい擁壁がある以外に何か利点があるとも思えません。ひょっとして、売れると分かっていて仕込んだ土地だったのでしょうか…?

 そして、利益相反の舞台となっているのが厚生労働省の面白女性部会です。見ようによっては、上記パブリックリソース財団ほか不思議な財団法人がお金をColaboに落とす仕組みに直結しているわけですけれども、個々の場で割と堂々と仁藤夢乃さんが「カネが足りない」と福留孝介もびっくりの銭闘力を発揮しています。

困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会


 仁藤夢乃さんら当事者を有識者として呼んで検討会をやっているのですから、当時お座敷を作った浜谷さんのやらかし(退官済み)であり、また、引き継いでそのまま担いできたのは現在こども家庭庁準備室長で内閣官房におられる渡辺由美子さんであって、政府の側の立て付けが悪いというか、そもそもそういう仕組みになっているとも言えます。これを見て、暇空茜さんが騒いでましたが、BONDプロジェクトであれぱっぷすであれ若草プロジェクトであれその活動に意味や意義は間違いなくあると言えども仕組み的には利益相反以外の何物でもないので是正しろやというのは議論として必ず出てくることでしょう。

 少なくとも、一般的な議論で言えば「てめえでやってる公益事業があるのに、てめえが有識者として政府に呼ばれて、てめえの都合でてめえの事業に税金を流し込む仕組みや法律を作ろうとする」のはゴロのやり方ですので、結果的に、利益誘導そのものになってしまう危険性は否定できません。

 利害関係についてはディスクロージャーしろやってのは、本件事案以外にも、おまえエイベックスの取締役なのになに慶應義塾大学教授のテイでご意見番やっとるんやという岸博幸先生とか、まともなことを言ってるので応援したいけどでもおまえのクライアントは完全な利害関係者なんだからもうちょっとつつましくしろといいたい福井健策先生など、各方面にいらっしゃるのも確かで、また、各省庁も民間との人事交流を踏まえて出向人事を組んでいるところ結果的に利益相反という状況がゴロゴロしているのでクリアランスをやれというのは声を大にして申し上げたいところです。

 現場からは以上です。

(訂正あり 19:54 タレコミおよびご指摘があり、地べた価格とアパート建設真水価格を一部修正しました。ご指摘ありがとうございました。

また、文意が分かりづらいところを添削しました。ご容赦ください。

20:26 写真が不穏当だというので昔の近隣部に差し替え。まあ、昔から知ってはいたので種明かしじゃないけれど)

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