51歳に、なりました

　旧年中は大変お世話になりました。仕事を抱えたまま一週間出張に出たところ、異国の地で派手にインフルエンザに罹患・発症し、年末ギリギリに帰ってきて何とか家族と穏やかな団欒を過ごすことができました。

　新年早々、その影響で大量に積み残された仕事を泣きながら手がけているままに1月4日の誕生日を迎え、私は51歳になりました。

　さすがにもうこの歳になると誕生日を迎えておめでとうも何もない気もしますが、あいさつ回りした先々でお誕生日おめでとうと言われ、帰って家族からお祝いをされるとジジイなりにもう少し頑張ってみようかという気にもなるのだから人間不思議なものです。

　50歳になって何か変わったかと言えば修士となって博士課程（後期）にそのままスライドさせていただき、仕事でもほんのり偉い感じになって世の中が少しだけ遠くまで見渡せるようになった気はします。カネよりも、人のため、社会のために尊い活動に呼ばれて従事する、自分にしかできない（であろう）仕事を任される機会が増えるにつれ、いままでとはまた違った責任の重さのようなものも感じるようになりました。

　51歳を迎えるにあたり、環境も再びガラリと変わり、異なる立場の方々ともご一緒する機会が急激に増え、また、雑用の質・量ともに右肩上がりで、儲からない割に考える仕事もたくさん積み上がることになりました。特に、会合でよく「山本一郎さんは何を目指しているんですか」とか「山本さんはどういう人なんですか」とダイレクトに訊かれて、簡単には答えられない状況に陥るのは、名前は簡単なのに立場は分かりにくいという謎の状況であることに他なりません。

　本年は、もちろん博士論文の執筆に向けて段取りを整えて前進することに加えて、ご依頼を戴いている内容を粛々と対応していきながら、自分自身が抱えている問題意識にきっちりと手をかけ、むずかしい山や崖でもしっかりと登っていける、ベテランとしての役割を果たせるよう努力したいと考えています。特に、今年は多くのプロジェクトを抱えることが確定しているので、いままで以上にコミュニケーションを取り、いろんな人と会い、部下に仕事をちゃんと振り（重要）、先を見て大局観のある考えを取りまとめて世に問題を問い続ける立場でありたいと考えています。

　家庭においても、今年はもう少しちゃんと郵便物を管理しろよとか、提出しなければいけない書類はちゃんと作れよとか、資産管理は人任せにせず自分でちゃんと方針を決めてやるべきことはやれよとか、自分で自分を叱りつけて進めなければならないことがたくさん残っています。自分でも分かってるんだけど…。子どもたちも受験を控え、しかし遊びたい時期にいろんな体験をさせたるかいという気持ちも持ちつつ、いままで以上に家内とさまざま話し合い、手を取り合って家庭を切り盛りしていきます。

　不測の事態も想像のつく山本家ですが、まずは荷物を背負いながらここまで無事に生きてくることができたことを神に感謝しつつ、日々大変な子育て・公務に従事する家内にも、いろいろありながらも着実に成長を続けている長男、思ったよりも器用で人好きする次男、生真面目で自分をしっかり持っている三男と山本家の世代を繋ぐ要石に早くもなりつつある長女、四者四様の育ちぶりにも加護あれかしと願っています。

　私に関わるすべての人に、情愛を。起きることすべてに受け入れる強い心を、そしてこれを読まれた皆さまやそのご家族にもご多幸の一年となればと心よりお祈り申し上げます。