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接種会場の、そういう役割の人

先日、(やっと! ようやく!)1回目のワクチン接種をしてきた。

基本的に病院嫌いだし痛いのも嫌いなので、ややナーバスではあったけれど、駄々をこねて暴れることもなく、当日はちゃんと会場へ向かった。

とりあえず「打ってくれれば何でもいいです」という無に近い状態で検温をし、接種前に行われる医師による問診を待っていた。もうね、無。

最初の検温から10分程度でささっと案内され、パーテーションで区切られた個室に入ると、そこには医師? え? 医者だよね? 大丈夫だよね?な風体のおじいちゃんがだるっと座っていた。
上ポロシャツに下ジャージ。(だいぶ年季入ってるゥ!)
彼は私の持って行った予診票をさらっと見ると
「質問、ないの?」と聞いた。
(とくに聞きたいこともなかったので、予診票の「医師に聞きたいことはあるか」という項目には「いいえ」で回答していた)
私が首を振ると、接種者の移動をサポートするためのスタッフさんが医師から予診票を受け取り、接種のブースへ私を促し… 促そうとしたところ、
「ワクチンが効きすぎて、いま減ってるから! 感染者激減!」
医師が急にしゃべりだした。
上げかけた腰を下ろす私。「あ?」って顔をするスタッフさん。
「そうなんですね」
「そう。もうね、ワクチン強いから。激減だよ! 本当に減ってる。今かかってる人、みんなワクチン打ってない人だから!!!」
強めに断言するおじいちゃん。
いやそんなこともないのでは…?と思いつつも黙っている私。
困った雰囲気を出しているスタッフさん。
「本当だよ。だからみんなに言ってるの。ワクチン打たないってのは、熊と素手で戦うようなもんなの! 熊だよ。素手! あなた熊と素手で戦える? 勝てる? どう?」
ゴールデンカムイでも問われないような覚悟を問われている気がする。
「いいえ
「だけど大丈夫!! ワクチン打てば最強だから。もう強いから! 2か月後にはあなたの勝ち!! ね! 熊に勝てる!! はい、安心していってらっしゃい!!」
私のNoを遮るように大声でこういうと、スタッフさんに早くいけとばかり手で合図を出した。
熊に、勝てる…? 私、熊討伐にきたんだっけ??

状態異常:こんらん

その後の接種&待機時間に考えてみたんだけど、あの人はたぶんワクチン接種に不安を抱えている人の不安値を下げる役割で配置されたおじいちゃんなのだ。医者とかじゃなくて!
「混乱」(メダパニ、コンフュの類)をかけるためにいる人。もうそういう役割!!
よれよれポロシャツとジャージといういでたち、質問も不安もないって言ってんのにわざわざ呼び止めてまで力説、そして熊!
…間違いないな。
私、熊たおせるようになる!!

バイザウェイ
接種会場のスタッフ(運営側)の人の多さに驚いた。
すべての手続き段階に十二分な人が配置されていて、混雑しても整えられるよう細かく決められた対応、役割分担が見受けられた。
接種者がふらふら歩きまわることがないように、検温から待機場所までの案内、そこから受付までの案内、受付から問診、問診から接種、接種から待機まですべてに誘導が配置され、個々に声掛けするというフォローの厚さ。そして消毒だけを行う人たち。
美しいシステマティック!
本当にすごい。
医師、看護師さんはもちろん、行政職員やバイトでスタッフをしてくれている人たちに感謝だった。もちろんそういう役割のおじいちゃんにも。

※関係ないけど、この画像のマレーグマの顔、めちゃくちゃ良くないですか? 笑っちゃった。

いただいたサポートは、現在ですとシルバニアの赤ちゃんかマウントレーニアのクリーミーラテになり、私がそうとう幸せになります♥