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きりえやいろはがるた⑲「ねこにかばん」

「きりえやいろはがるた」(2007)より

ね「ねこに かばん」
(猫に鞄)

〈解説〉
猫だって大事なものをしまう鞄が欲しいに違いない。

たとえば……やっつけたねずみとか。

画・解説/高木亮(きりえや)


〈追記〉
むかし住んでた団地の入り口、階段下の踊り場にしばらく野良が棲みついていた。ある日覗けばひとりで跳ね回り、動かぬネズミをおもちゃに遊んでる。僕に気付くと動きをやめて、得意そうに「どう?」とわざわざ見せてくれる。いや、どうと聞かれても…。
しばらくすると飽きたのか、おもちゃ置きっぱなしで遊びに出掛けることが多くなり、カバンがあればいいのにと思いました。


ねこ【猫】 に=小判(こばん)[=小判(こばん)を見(み)せる]

1. 高価なものを与えても、何の反応も効果もないたとえ。また、どんな貴重なものでも、その価値がわからない者に与えては、何の役にも立たないことのたとえ。豚に真珠。猫に石仏。

1. [初出の実例]「ちんふんかんの絶句律詩につづってしさいをこねましたによって猫(ネコ)に小判(コバン)を見せたやうでよひやらわるいやら」
(評判記・野良立役舞台大鏡(1687)水嶋四郎兵衛)

( 出典:小学館『精選版 日本国語大辞典精選版』)

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