☆非モテ男性として「女子枠」が許せない。


京都大学においても、女性限定選抜枠が設置された。昨年の夏だったか、東工大でも同じような女子枠が設置され、その時も俺は1人で騒ぎ散らしたのだが、遂に京大でもか‥‥、という感じだ。

そもそも、女性限定選抜枠とは、元々女子率が極めて低い理工系学科に設置される。これにより、理工系のジェンダーバランスを改善し、女性であるということで理工系への進学を阻まれていた女子高校生を救うことや、理工系学科内で多様な視点で研究が進められるというメリットがある、のだろう。

というより、俺は自分の頭で考えても、女子枠によるメリットはその2つしか思い浮かばない。もしかして、「男女比を1:1にしなければならない」みたいな命題に脳死で従ってる訳ではないよな?(笑)

女子枠に対して反対派である俺は、この2点について俺なりの反論をしたい。まあ、そもそもこの制度についての賛否は複雑なところがある(もちろん今書いてること以外にもメリットなりデメリットがあるだろう)し、別に俺は文部科学省に対して提言がしたい訳でもないので、理論的に完璧な主張じゃなくても、自分の書きたいこと書けばいいかって感じだ。

1つ目の、理工系に向いていたり進学したがっている女子高校生が、周りの声や、学科に女子が少ないことや、それに付随する保護者からの意向によって、理工系学科への進学を阻害されるケースがあるということは、俺は正直言って今でも少数はあると思う。そして、それを改善するための一歩目として、女子枠を作って、女子率を上げ、女子が理工系に行くことの前例を多く作り、保護者世代の認識を変えていくってのもまあ分かる。

というより、それしか手段はないのだろう。

しかし、俺が問題として挙げたいのは、「そもそも今の女子高生は別に理工系の学科(生物・化学みたいな今でも男女比が1:1に近い学科以外)に行きたいと思っている訳ではない」ってことなんだよな。

女子枠賛成派の主張として、女子の理系への進学が阻害されているってのがあるけど、実際に見てみると、理工系学科の中でも女子率にかなりの差があるんだよな。

別に理論武装したい訳じゃないから具体的な数字とか表は読者側で調べて欲しいけど、建築とか生命科学は文系と比べて遜色ないくらい女子が多い。というか、この手の理工系から女子が阻害されてるって主張の度に見るのが、「工・理・農を一緒くたにした女子比率」なのだが、そういうのを見るたびに俺は、その中身をもっと詳しく分類しろよと思ってしまう。

逆に相対的に女子が少ないのが、理学部の数学・物理、工学部の機械工・電気電子工であろう。理学部の化学科や工学部の化学工学科みたいなのは理系の割には相対的に女子が多いし、情報系も近年の人気傾向からか女子率が増えているようだ。

まあ、このように理工系学科間に男女比の差がある。ここから俺は一体何が言いたいのかというと、そもそも女子は理工系に進むことに対する阻害は大して受けていないのではないだろうかということだ。

要は、女子は生命科学や建築が好きでその学科を選んでおり、その結果その学科の女子率は文系に近く、機電系には単純に興味がないのでその学科を選んでいないのではないだろうか。

1つ目の問題に登場した、「娘が理工系に進むことを前時代的な考えから好ましく思っていない保護者」が本当にいるとすれば、その人は娘に生命科学科なら行ってもいいけど機電系学科なら行かせないみたいな考え方をしているのであろうか。(普通に考えたらそんな訳はないだろう)

理工系学科内にも「女子が『自由に』選んだ結果生じた男女比の差」があり、そこに女の子からの専攻の人気不人気があることは容易に読み取れる。

そこで、不人気な学科に女子枠を作り、無理やり女子を進学させたところで、意味がないのではないだろうか。

女子枠賛成派は男女比が1:1になるくらいを目標にしているらしいが、そもそも本記事における不人気学科に対してそんな人数興味持ってる女子学生数がいないと思うぞ。

この、「人数」に関しては、「高校で物理を選択している女子生徒の数」というのが母数として限られてしまい、これは大学の入り口をどうこうするのではなく、高校教育の部分を変えないとどうしようもならないんじゃないか?

1つ目の議題に出てきた「女子枠の設置によって救わなければいけない女子高生」というものが「架空の存在」に思えてくるよ。そんなのいたとしても相当な少人数なんじゃないか?

受験の出願要件に性別が含まれているなら機会の平等に反しているけど、今はもう既に平等なんじゃないか?

話を脱線させるが、保護者の意向によって女子高生の自由な進路が歪められる例としては、医療系学科への勧めがあると聞く。

女子は資格、手に職、と言われて、理系を選んでいた女子高生が薬学科や看護科に誘導されるというものだ。

そういったことがあるのは、おそらくこれを読んでる読者にとっても現実で目にしたり体験したりしたことがあると思うし、実際にそれらの学科の女子比率という数字を見ても明らかだ。

薬学科は一般的な文系学科よりも女子比率が高いし、看護科についてはもう説明する必要もないだろう。一応、医学科についても、年々女子比率が上昇している。

受験目線で考えても、頭の良い理系女子は医学科を、そこそこの女子は薬学科を、あまり偏差値の高くない女子は看護科を「選んで」いるため、全ての学力帯において女子が医療系に流れている状態になっている。

女子枠の話であまり話題に上がることはないが、本当に男女比を半々にし、ジェンダーバランスを平等にしたいのであれば、現状女子が流れている医療系から、いかに理工系に引っ張るかというのを考える必要があるんじゃないか?現実的には。

まーでもこれは、多少仕方のない面もある。女性は出産という性別特有のライフイベントのせいでキャリアが一時中断される。おそらく会社勤めにおいて、これはかなりのハンディキャップになるのであろう。空白期間を開けることに寛容な資格職は現状医療分野に多く、昔からのイメージもあり、女子高生が医療系に進むのは合理的であるだろう。

しかしこの問題は、理工系学科を卒業して就職することが多いメーカーなどの企業側が努力し、改善し、アピールしなければいけないものだ。

メーカーが所謂「女性の働きやすさ」といったものを女子高生に向けてアピールすることで解決が計られるものであり、大学側の門戸をどうにかすることで解決するものじゃないだろう。

では2つ目の、多様な視点からの物の見方により、理工系の研究が進むメリットがある、についてだ。

もう馬鹿馬鹿しいし、面倒臭いから、俺のこの言葉に納得しなきゃそれでいいんだけど、お前性別の違いと自然現象みたいな理工系のテーマって関係あると思うか?

男なら数字が3に見えるけど、女からは4に見えたりするのか?

そもそも理系が扱う「自然科学」って、性別、人種、年齢などなど、どんな人間の属性でも変わらない普遍的な「真理」を目指すものじゃないの?

まあ、そういうことです。これでも突っかかってくる奴はもう好きにして下さい。そもそも俺は現実の女子枠の定員がどうとか今後どうするとか、本質的にはどうでも良いので。

まあ、色々長く書いちゃったけど、結局のところ女子枠ってのは、単純に近年流行りの「男女平等」なり「ジェンダーギャップの改善」みたいな耳障りの良い言葉を推進する流れが大学側にもやって来たってだけなのだろう。

多分俺が挙げたメリット2つってのも本質的にはどうでも良くて、「男女の数が同じ=平等で尊い」ってだけの考えで無理くり進めているだけなのだろう、実際は。

なんかもう、馬鹿馬鹿しいよな。

これからの男の若者が人生を考えるなら、理工系を選択することを俺は薦められないよ。

俺はかつて、就職を有利にするために機電系に進学し、院を出て推薦でメーカーにでも就職するのがコスパの良い生き方なのではないだろうか、という考え方をしていた。正直言って当時はここまで過剰な女性優遇による逆差別のようなことは起こっていなかった気がする。恐るべき変化の速さである。

現在では(というより俺が知らなかっただけでかなり前からそういった流れはあったのだろうが)、大企業では採用者の男女比を1:1に近付けるよう試みている。もちろん、機電系のような女子の少ない学科をターゲットとする採用ではそんなことは不可能だ。そのため、基準があまり足りていない女性学生でも採用される。

配属でも、辞められる訳にはいかない(すぐ辞めたことがデータに出たら来年の女子学生が受けなくなってしまう)ため、田舎に飛ばすみたいなことはされづらい。

出世・昇進についても、「管理職の男女比を1:1にせよ」という合理性のない圧力により出世もしやすい。

俺の記事なんかではなく、もっと社会を知っている頭の良い人の記事からも、上に書かれていることは事実のようだ。

総合職として働く上で、これからの現代社会では「女性」という性別は有利なのだろう。男女比が極端に偏った理工系分野においてそれは更に顕著になる。

理系男子は受験でも、就活でも、出世でも皺寄せを食らうのかよ。マジで、男で理工系行くの馬鹿馬鹿しいよ。

といった感じに、昔機電系を推してしまったことを少し反省したくてこの記事を書いた。でも、だからと言って他の選択肢はどうしたらいいんだって感じなんだけどな。

最後に、自分の身の周りやインターネットの声を見てみると、意外と理系の当事者(理系男子学生やメーカー勤務者)であっても、女子枠に好意的な人間が多くて、個人的には驚きだった。

彼らは単純に、周りに女子が多い方がいい、職場に女子が増えて欲しい、みたいな感想だった。

まあ、受験における競争の公平性が〜みたいな面倒なことは考えず、素直に考えるならまあ確かにそう思うのかなって感じた。

ここでようやく俺が女子枠にここまで反発する理由が自分で分かった。

彼ら(理系当事者でありながら女子枠賛成派)は男子しかいない職場や学舎にいることが苦痛なのである。しかし、俺は別に働くとしてもそこに女性が居なくても特に問題ないし、それが苦痛ではないのだ。

女子枠の本質は「理系男子が女性と一緒に仕事がしたい(職場の男女比を変えたい)」ってことだったのかもしれない。どうりで俺に刺さらないはずだ。

まあ最早理工系ではなく、仮に将来どうなったとしても製造業で正社員はしない俺がどうこういうのもあれなのでこれで終わりにするが、俺は本当に女子枠が意味のない、非合理的なもののように見えてならない。

(追記)

女子も理系を選んでる!って高々にツイートする女研究者、大体生命科学系だけど馬鹿じゃね?

そもそも生物系は元から男女比が1:1に近いだろw

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