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ねぶた

夏の風物詩の一つといえば、夏祭り
特に8月最初の青森の盛大な祭りは「ねぶた」


東奥日報2023.6.13掲載


今年の日程は
2023年8月2日(水) – 2023年8月7日(月)

青森ねぶた祭は、七夕祭りの灯籠(とうろう)流しの変形であろうといわれていますが、その起源(きげん)は定かではありません。

奈良時代(710年~794年)に中国から渡来した「七夕祭」と、古来から津軽にあった習俗(しゅうぞく)と精霊(せいれい)送り、人形、虫送りなどの行事が一体化して、紙と竹、ローソクが普及されると灯籠となり、それが変化して人形、扇(おうぎ)ねぶたになったと考えられています。

初期のねぶたの形態は「七夕祭(たなばたまつり)」であったのでしょう。そこに登場する練(ね)り物の中心が「ねぶた」と呼ばれる「灯籠」であり、七夕祭は7月7日の夜に穢(けが)れを川や海に流す、禊(みそぎ)の行事として灯籠を流して無病息災(むびょうそくさい)を祈りました。これが「ねぶた流し」と呼ばれ、現在の青森ねぶたの海上運行に表れています。

「ねぶた(ねぷた・ねふた)」という名称は、東北地方を始め、信越地方「ネンブリ流し」、関東地方「ネブチ流し・ネボケ流し・ネムッタ流し」等の民族語彙分布(みんぞくごいぶんぷ)と方言学から「ねむりながし」の眠りが「ねぶた」に転訛(てんか)したものと考えられています。(青森県庁ホームページより)


青森県腸ホームページよりお借りしました。


ねぶたの題材は伝説上・歴史上の人物、歌舞伎、神仏などから選ばれることが多く、特に昭和中期頃までは歌舞伎・三国志など日本の合戦物・中国の伝説が大部分を占めていました。最近では題材のバリエーションも増えてきていて、地元の伝説や偉人、大河ドラマなどのテレビ番組を題材としたねぶたが制作されることもあります。


青森ねぶた祭の踊り手は「ハネト(跳人)」とよばれ、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら踊ります。ねぶたの山車1台につき、500~2000人のハネトが参加。熱気に満ちた空間には、参加した人しか味わえない一体感が生まれるといわれています。

私も20歳の頃にはハネトとして参加したこともありました。
短い暑い夏を
身を焦がすように
ありったけの体力を絞って
「ラッセラー、ラッセラー」という掛け声を上げながら
飛び跳ね踊り歩きます
浴衣の裾をひざまでたくしあげ、花笠にたすきがけといったハネトの正装で威勢よく跳ね、踊り、お祭りをどんどん盛りあげます。
ハネトは飛び跳ねて踊るため、衣装に身につけている鈴が落ちることも。
この鈴を拾うといいことがあると言われています。


東北三大祭りはねぶたの他に
仙台の七夕まつり
秋田竿燈祭り
があります

仙台の七夕まつりは8月です。
期間中はアーケード街や仙台駅周辺に大規模な飾り付けがされ、ほかの商店街や店舗、家庭でも大小さまざまな飾り付けが行われます。その数は3,000本以上ともいわれていて、仙台中が七夕一色に染め上げられます。その人気は高く、毎年200万人以上の見物客が訪れます

秋田の関東祭りは8月3日から6日までの4日間で、100万人をこえる見物客が訪れます
竿燈とは長い竹竿に横竹を結び、たくさんの提灯を吊るしたもの。竿燈全体を稲穂に、提灯を米俵に見立てて、額や腰などにのせて豊作を祈るというのが秋田竿燈まつりの趣旨です
さまざまな型の完成度を競う竿燈妙技会や竿燈を使ったパフォーマンスが繰り広げられます

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