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【馬券データ分析】プロスペクト理論

こんにちは。キラリです。

今回は、馬券で勝つためのメンタルについて、私なりの言葉でまとめさせていただきます。

そもそもギャンブルというのは、人間がもともと持っている心理であったり、感情の変化の性質などを利用して参加者を増やすことで、胴元がノーリスクで利益を得られる仕組みになっています。

そのため、やはり馬券で勝つためには、馬券の仕組みや人間のメンタル的な特徴を理解して、自分のメンタルをコントロールしていく必要があります。

また、そういった人間がもともと持っている心理だとか精神面の特徴に気づけることがギャンブルをやるメリットの一つだと考えており、それは他の分野でも活かせるケースがあると思います。


馬券の仕組み

馬券が的中した時の払い戻し金は、馬券購入者全員が投票したお金を券種ごとにひとまとめにして、

そこから胴元であるJRAが一定割合のお金を控除し、残りを的中者で山分けする方式となっています。

控除率は券種ごとに異なりますが、だいたい25%程度です。

そのため、我々馬券購入者は、なにも考えずにランダムに馬券を購入していくと、長期的には必ず投資金額の25%を失っていく仕組みになっています。

つまり、馬券で勝つためにはこの25%の控除率を越えるように「回収率(期待値)」を上げていく必要があるのですが

ここで、もう一つ重要な指標が存在していて、それが「的中率」になります。

回収率を上げることと的中率を上げることは、異なる考え方が必要で

端的に言いますと、的中率を上げるためには「強い馬」を探せばよいのですが、回収率を上げるためには「過小評価されている馬」を探す必要があります。

しかしながら、人間はもともと「回収率よりも的中率を上げたくなる傾向にある」という性質を持っており、これが今回のテーマとなります。


人間は的中率を上げたくなる

これは、「プロスペクト理論」や「アレの逆説」といった、投資やギャンブルでよく取り上げられる理論から説明できるのですが

例えば、以下のような2種類のクジがあり、どちらか1つを引けるとします。

クジA: 確実に7万円がもらえる。
クジB: 80%の確率で10万円がもらえ、20%の確率で何ももらえない。

この例では、期待値としてはクジBの方が高い(8万円)のですが、多くの人は確実に7万円をゲットできるクジAを選択すると思います。

これが7千万円といったもっと高い金額になると、ほとんどの人がクジAを選択します。


次に、以下のようなクジCとクジDから1つのくじを選択する場合を考えてみます。

クジC: 確実に7万円を失う。
クジD: 80%の確率で10万円を失い、20%の確率で何も失わない。

この場合、期待値としてはクジCは-7万、クジDは-8万となりクジCの方が期待値的にはお得なのですが

多くの人は20%の確率で損失を回避することにかけて、クジDを選択すると思います。


このような状況から、プロスペクト理論やアレの逆説では人間には以下のような性質があると言っています。

・同じ額であれば、利益の喜びよりも損失の悲しみのほうが大きい
 (そのため、損失回避を優先したくなる)

・利益局面ではリスク回避的となり、損失局面ではリスク愛好的となる

・より確実性の高い選択肢を選ぶ傾向にある


つまり、人間はもともと回収率(期待値)と的中率(確実性)という2つの軸があれば的中率を優先したくなる傾向があり、

その傾向は金額が大きくなればなるほど顕著に表れて、回収率(期待値)を優先すべきなのは理解していたとしても、金額が大きくなるほど確実性の高い選択肢しか選べなくなります。

これを馬券にあてはめて考えていきますと、馬券で勝つためには的中率よりも回収率の高い買い目を選択する必要があり、その選択肢が選べる程度の金額で購入していく必要があると言えます。


なお、私は的中率を完全に無視すべきだとは考えておりません😅

的中率がある程度高い買い目を選択しないと、確率を収束させて自分の購入している買い目がどの程度の回収率なのかを確認するのに非常に長い時間がかかるためです。

ただ、優先順位としては「まずは回収率を上げて、次に的中率を上げる」という順番が大切だと考えています😄


人間は待つのが苦手

もう一つ、ご説明したい心理面の特徴として「人間は待つのが苦手」というのがあります。

これは、例えば今日の競馬での勝負レースは全12レースのうち、第3レースから第9レースまでと決めていたとします。

これは事前に予想しておいた、自分が得意とするレースです。

しかし、第9レースが終了した時点で当日の収支が-3,000円の状況になったとすると

当日中に3,000円の損失を取り返したいという気持ちが出てきて、もともと勝負する予定のなかった第10レース~第12レースを購入したくなると思います。

しかしながら、当然この第10レース~第12レースを購入するのは間違いで、次にやってくる自分が得意とするレースや期待値の高いレースを、翌日だろうと翌週だろうと待つべきです。

この特徴は、上記の「プロスペクト理論」の中でも

「(人間は)損失局面ではリスク愛好的となる。」

という言葉で説明されています。

人間は損失を抱えると、その状態を早く脱したい思いから、よりリスクをとるようになりがちです。

しかしながら、やはり馬券で勝つためには、待つべき時は待てるように自分のメンタルをコントロールすることが重要です。

「馬券の仕組み」の章でご説明した通り、そもそも馬券購入者側は25%もの不利を受けた状態で勝負しています。

一方で、「いつでも勝負に参加できて、いつでも勝負を避けられる」というのが購入者側の特権とも言えますので、この特権はしっかりと利用すべきだと思います。


バフェット氏の名言

なお、これをもっと広い意味で、短い言葉で説明してくれた方がいて、私はそちらをご紹介したいのですが

世界で最も著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏の言葉で

「ゆっくりお金持ちになりたい人はいないよ」

というのがあります。

これは人間の本質を非常に短い言葉で、鋭くエグっていると思っていまして

やはり誰しも「良い結果を早く出したい」と焦るのが普通ですが、「結果を焦るとうまくいかないよ。」というのを逆説的に言っているのだと捉えられます。

やはり何事も、待つべき時は待つ、結果を焦らないことが重要だと考えています。


サガワの最終曲線

ここから少し毛色を変えて、私の友人であるサガワが言っていた「サガワの最終曲線」という理論が面白いのでご紹介します😆

サガワはパチンコやスロットが得意なのですが、競馬に置き換えてもまったく同じような現象が発生します。

(私はパチンコやスロットは全然やりません😅)

例えば、何かしらのギャンブルを一日やっていて、その日の収支曲線が下の図のようになったとします。

上の図の意味としては、最初は収支プラマイゼロの状態から開始して、午前中は負けていたのですが、午後になって大幅に巻き返して収支がプラス3万円になり、最終的には+5千円でフィニッシュした例を表しています。

このような一日が終わった後にどのような感情になるかというと、

「せっかく+3万円までいったのに、最後に2万5千円も損した!」

という気分になりがちです。

午前中負けていたのを巻き返して、一日のトータルとしては5千円勝っているのにも関わらず、非常にネガティブな感情になるのです。


一方、別の日で、収支曲線が以下のようになったとします。

今度は逆に、一時的に収支が-3万まで下ブレした後に巻き返して、最終的には-5千円でフィニッシュしたパターンになります。

このような一日が終わった後にどのような感情になるかというと、

「-3万円という地獄の状況から、よく最後に巻き返した!」

と、1日のトータルでは5千円負けているにも関わらず、ナゾの達成感に包まれて、妙に気分が良いのです。


つまり、1日ギャンブルで激闘を繰り広げた後の感情というのは、「その途中でどのような収支曲線を描いたか」といったことや、「一日のトータル収支がいくらなのか」ということにはまったく関係なく

収支曲線が最後に上を向いているのか、下を向いているのかによって感情が決まってしまう、というのが「サガワの最終曲線」という理論です🤣


これも本質的にはプロスペクト理論と同じような内容で、一時的にでも+3万円という利益が手元に入ると、それは自分のお金のように感じてしまい、+3万円の状態から利益が減ると、その「損失」を取り戻したいと考えてしまいます。

-3万円の状態から-5千円まで巻き返した場合も同様で、-3万円という「損失」を抱えた悲しみというのは、+3万円の利益を抱えた場合の喜びよりも大きく、非常にストレスがかかるため、損失額が-5千円に減っただけで非常に大きなストレスからの解放感が得られます。

このように、感情というのは長期的な収支とは関係ないところで上がったり下がったりしやすいのですが、やはり長期的に勝つためには短期的な勝ち負けに振り回されないようメンタルをコントロールしていく必要があると言えます。

ご説明したかった内容としては以上となります。

最期に

ギャンブルをやっていると、これまで気づかなかった自分の内面や心理と強制的に向き合わされるため、精神的にきつくなることもあります😅

しかし、やはりこういったことに気づけることはメリットであり、今後にどのように活かしていくかがポイントかなと思っております😆

気づいたら長文になってしまいましたが、読んでいただいた方ありがとうございます。

以上です。

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