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蛍石八面体劈開~初級編~

『小さな博物学日記』は17文字×12行の縛りで綴っていますが、奇数日の月の晦日は2日分の分量で書いていきます(想定している台割による)。


イリノイ州産蛍石チップが届きました。

かつて大きな八面体を割った際に出た欠片です。

以前は売り物になどならなかったのですが、鉱山が閉山されて久しいため、イリノイ州産蛍石の在庫が底を尽き、業者はチップさえも販売するようになったようです。


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しかし、これが初めて八面体を割ってみる方にはベストです。

図鑑では蛍石の劈開は完全と書かれていますが、実際には全ての蛍石が八面体に割れるわけではありません。

これはすでに劈開面が現れていて、どこをどう割れば八面体になるかがわかりやすいのです。

まずは1つの頂点に面が3つしか接していない頂点を四面体に落とします。

これで八面体の角が1つできます。

次にチップの厚み分と同じ幅で、並ぶ面に平行に細長く割ります(白線)。

次はもう1つの面に平行に割ります(黒線)。

八面体はすべての対する面が平行なので、あとはどこかの面に平行になる方向で八面体を目指して割っていきます。


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