見知らぬ人でなく

冬の寒さは身に沁み、あたたかいものが恋しくなる季節です

身に着けるものも、食べるものもそうですが、クリスマスを目前にすると人の温かさを欲する人が増える季節かもしれません

そんな季節の中、先日、知人が背筋が寒くなるような経験をしたと話してくれました

知人が買い物で大阪市内のビル街を歩いている、少し先の道端で倒れている男性が居たのだそうです

しかし、道行く人は誰も皆、その人を一瞥する程度で助けようともせず、その光景を見た知人は思わず駆け寄ったそうです

ふっと、コロナだしどうしようと迷ったのだそうですが、声をかけても反応の無い男性を目の前に知人の焦りは募ったそうです

知人が救急車を呼ぶなど周囲に声をかけて、反応してくれたのは若い大学生らしき男性ひとりのみだったそうです

みんな忙しいのかもしれない
コロナ禍だし煩わしい事には関わりたくないのかもしれない
けど、人が倒れているんだよ
どうして見て見ぬ振りが出来るの?
それが自分の親や恋人だったら? 
家族だったら?
どうしてこうも冷たい世の中になってしまったんだろう

知人の声はか細く、苛立ちと諦めにも似た溜め息に変わりました


ほんのわずかな思いやりの気持ちと、ほんの少しの時間があれば、倒れていた男性を誰もが助けられたでしょう

倒れていた男性が現在、どのような状況でおられるのか知る由もありませんが、お元気で居らっしゃることを願うばかりです


そんな知人の話を思い出した、8日の朝

寝覚めの私の目線の先には、笑顔で写真におさまっている小太郎店長が居ました

小太郎店長が旅立ち、8日で1年4カ月

営業再開後、サロンにお越し下さったクライアント様が、小太郎店長のお話をして下さったり、もう一度会いたかった、一度でいいから会ってみたかったとお話し下さったりと、小太郎店長は皆様の心の中にも生き続けていてくれるのかと思うと、本当にありがたいことだと思いました

小太郎店長が今も立派に仕事をしていてくれるような気がし、胸が温かくなりました
そんな小太郎の月命日に可愛いお花とお供えを頂戴したのです
まったく予期せぬことに、思わず目頭が熱くなりました
まさかの思いで、すぐに小太郎店長にお供えさせて頂きました


大きな梨と大粒のイチゴ
可愛らしいお花

小太郎店長が最期に口にしてくれた梨。そして、大好きだったイチゴ

イチゴを見ると、小太郎店長の食いしん坊武勇伝を思い出すのですが、それは敢えてここで記しません

家族だけでなく、誰かの心の中に小太郎店長は生きている

それを実感できただけでなく、心を寄せて下さる方が居ることに感謝せずにはいられません


自分のことより、ちょっと他人のことを考える

こんな事ができる人を心豊かな人という

(雪山隆弘)


花を眺めながら、そんな言葉を思い出しました
今頃、天国でおねえちゃんと走り回っているであろう小太郎店長ですが、大好きなお供えを目の前にして大喜びしていることでしょう

人は誰かの思いやりに支えられて生きているのだと思います

他人に対する思いやりと共感は、私たちが差し出せる最大の贈り物なのだとしたら・・・

それをただ受け取るだけでなく、次に自分が誰かに出会った時に、誰かが困っている時に、その感謝の気持ちを自分なりの気持ちで繋げていくことが出来ればいいですね

たとえその人が見知らぬ人であっても
道端で倒れている人であっても

見えるものを見えない振りをせず、気づかぬ振りをせず

手を差し伸べた時点で、その人はもう、あなたにとって見知らぬ人ではないのです

ひとを思う行動は、すぐに結果が出なくとも回りまわって、必ずあなたを幸せにしてくれるでしょう

小太郎店長


感謝


Kiranah

平山永修・小太郎店長


▶最新のご予約状況

▶ご予約

▶HOMEPAGE










この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?