おかみ修行その4

喜楽屋おかみ修行 その4 仏壇パワー

金木犀のやさしく甘い香り、すんだ空気、たかい青空、気持ちの良い季節になりました。
散歩をするだけで幸せな気分になります。
なによりご飯がぐんと美味しくなって、「お!腕をあげたねー」と言われて喜び、「おぉ!?腕が太くなったね」と言われてドキッとし・・・・。

そんなタクマシイ腕の私がお店にいてお手伝いできる事といえば、今のところ掃除くらいです。

店内の掃除、仏壇仏具の掃除です。
仏壇の掃除は毛はたきでホコリを払い、硬く絞った布でふきあげるという作業です。
(布といってもただのきれいな雑巾のことです。私のお気に入りは○○温泉とか△△旅館と入っている浴用タオルです。お持ち帰りOKなので欠かさず戴いて帰ります。ちょっと薄くてキュッと硬く絞れるから好きです。)

洗剤は一切使いません、水拭きです。細かい彫刻が多い仏壇は多少時間がかかりますが、難しい作業ではありません。
この仏壇の掃除を何回か繰り返しているうちに、あることに気が付きました。

材質の良い仏壇、仕上げの良い仏壇は、水拭きをしながら手で触れるたびにスッと手に吸い付くような感触があります。
もたついた感じがなくスキッと気持ちが良いのです。
戸の開閉、引き出しなどにもくるいがなく、もちろん見た目にもすっきり、無駄がありません。

「材質が良いなら当たり前じゃない」ということなんですけど・・・。
この感触の違いを発見したときは「おおーすごい」なんてオーバーなリアクションをしてしまいました。

主人に言わせると「木のパワー」とか「職人の気」が表れているということだとか。
セーターでいうと、ウールとカシミアのように感触が違っているのです。
まぁ、仏壇は身につける物ではないので、感触の違いなんてどうだって良いことです。

それでも、つい最近まで当店にあったケヤキ総ムクの仏壇は、仏壇職人が良い材料が手に入ったというので、彫刻から仕上げに至るまで一人で作り上げた正に一点もの、「木のパワー」「職人の気」が込められた仏壇でした。その仏壇を掃除しているときの感触がなんと清々しかったことか・・・。

嬉しいことに、この仏壇は、ある奥様がたいそう気に入ってくださって、お買い求めくださいました。ただ掃除をしていただけの私ですが、配送の前日は「もういなくなっちゃうのね。」なんてシンミリとしたものです。

などと言ってはみたものの、結局はどのお仏壇も使われる方が良いと思ったものが何より良いお仏壇なのだと思います。これからお仏壇をと思われている方はぜひいくつかのお店でいろいろなお仏壇を見て選んで戴きたいと思います。

喜楽屋でもお手頃価格の仏壇や昔からの暗い仏壇は好きじゃないとおっしゃる若い方にも人気の明るくシンプルなデザインの家具調仏壇がそろっております。機会がございましたらぜひご覧になって下さい。
これ、売り込みです。


*****

平成15年(2003)10月1日 やすらぎ通信第四号より
本物に触り続けると伝わってくる感覚があります。
仏壇など木製品は、手触り感やなめらかさ、暖さなどです。
それを一番に実感できる出来るのが「お掃除」です。
なお、当店はショールームを構えず、訪問販売・通信販売に特化した店になっています。
お問合せやご質問はこちらまでお願いします。
※掲載の情報は当時の情報のため内容が異なっているもしくは廃止されている場合がございます。お気お付け下さい。


いただいたサポートは、お正月の七福神巡り資金と家族のおやつのためのに貯金します。