詐欺と言いたくないけど、詐欺のようなものに遭った気持ちの行き先───竹谷嘉人氏への似顔絵依頼の件


がっかりした。それに尽きる。

もうとにかく自分の中ではなかったことにしたかったのだが、友人から「それは消費者生活センター案件では?」と言われたことと、Twitterで検索してみると同じ目に遭っている方が決して少ない数ではなくいらっしゃるようだということがわかり、筆をとるに至った。


はじめに、これを書いてなにかをどうこうしたいという意思は私にはありません。

また、誹謗中傷を目的ともしていません。
ただこういう事実があったという記録と、同じような思いをされている方がいたらその方たちとその思いを共有したいという気持ちでこれを書いています。

当初は件の方のお名前も非公表とするつもりでしたが、そうしますと上記の目的を果たせない可能性が高くなると考え、ありのままを書かせていただくことにしました。

事の内容を要約すると、
プロの画家(と思われる)へ似顔絵の作成を依頼し、
入金もしたが、
依頼から3年を過ぎた今現在も納品が無い、ということである。

依頼先は、竹谷嘉人 氏。
ツイート検索で「竹谷 似顔絵」としていただくと、同じような状況にある方たちが確認できるので気になる方は見ていただければと思う。

発端は2017年2月半ば。竹谷氏ご自身のTwitterで似顔絵の有償依頼の募集がありその後DMでのやり取りを通し、依頼⇒入金先提示⇒入金⇒入金確認・整理番号発行をもって依頼完了の流れであった。
その際、料金の支払い(2500円と記憶している。曖昧なため記録等お持ちの方がいらっしゃれば補足ください)と送付先住所・似顔絵を描いてもらうための自身の写真を送付している。

明確な納期の提示はなかったものの、「3月初旬より順番に着手の予定だが、時間がかかるかもしれないので気長に待ってほしい」旨は整理番号発行の際に連絡を受けていた(私の整理番号は40番台~60番台辺り)。

そのまま事は動かず、突然DMが送られてきたのが「2019年6月下旬」。依頼から2年が経過していた。その間に連絡は一度もない。

そのDMでは、
・当初の予定より企画の進行が大幅に遅れていることへの謝罪
・納得のいく形でしか絵を送りたくなかったという説明(?)
・もう絵がいらない人には返金をする
・まだ待てる人には2019年12月31日を最後の納期とし、制作を進める

ということが書かれていた。

結果だけを述べると、2020年9月現在、進展・納品・連絡全てこちらへはない状態である。納品だけのことを述べるとツイート検索をしてみたところ2020年8月時点で納品が無いという内容のツイートを発見できた。
これは整理番号の関係や2019年のDM時点でキャンセルされた方もいるだろうことから、状況はまちまちと思われるが、少なくとも納品が無いと嘆いていらっしゃる方たちがいる。


ちなみにこの3年の間、竹谷氏はこの似顔絵企画以外の場では活動をされていた。
Twitterを確認する限り、イベントなどにも出られていたようだし服飾ブランドへのデザインの提供や、個展なども行われている。
一方で、お金を払っている客に対する納品や連絡はなかった、というのが大きな引っ掛かりのひとつだ。


体調を崩していらっしゃった場面もあるようなので仕方がない部分もあったのかもしれないが、3年である。
正直に言って、お金を払い自分だけに向けて作成された作品を楽しみにしていた人間からすれば、言い訳としか取れないようなつぶやきも多くあったように思う。
非常に残念だ。

そもそも、竹谷氏はどういった思いでこの募集をかけられたのか。ご自身の活動状況や体調や様々なものを加味して、完遂できるという見込みを持って発信されたものだったのか。根本的に疑問さえ出てきた。
「自身の創作の一環として始めた企画でもあった」というのは、少なくとも理由にはならないと思う。だとすれば身内で楽しんでやっていただければいいはずだ。

人の気持ちには賞味期限がある。熱は、冷める。
どんなに心に響く話も、便利な道具も、そのタイミングを逃すとその意味や価値は半減する。時には無になる。

そもそもは気長に待つという企画でもあった。それは自身も理解しておりなんなら忘れたころに届いたら面白いななどと、タイムカプセル的な要素も含めて楽しみにしていたところがある。
しかし結局募っていったのは、不安・不信・落胆であった。

せめて少しでも、この似顔絵企画の作業をしている様子がうかがえれば。
「似顔絵もやらなきゃ」というつぶやきではなく、やっている事実がうかがい知れれば。
こちら側の心持は全く違っていたのではないか。

前述した服飾ブランドの受注会やそのほか絵のイベントなどの場面でご本人には何度もお会いしている。お話しもさせていただいた。その人柄にも当然すべてではないとはいえ触れていたし、少なくとも依頼をしたのは彼や彼の作品に惹かれるものがあったからである。
その結果がこうなってしまった。
良かったことも全て裏切られた気持ちになってしまう。
ご自身にそのつもりが無かったとしても。
まして、今はこちらは客でもあるのだ。せめてもう少しまめに連絡をよこす発想は無かったのだろうか。

これは全く個人的な話になるが、竹谷氏から送りますと言っていただいたものは、私は今まで一度もお送りいただいたことがない。
でもまさか、発注した作品まで送ってこないとは思わないではないか。

がっかりした。それに尽きる。
作品に罪はないが、あのお金で買った画材なのだろうかな、と思ってしまうことはある。
前述の服飾ブランドにも全く罪はないが、新作発表のたびに、ああ、あの人が描いた絵が入ってるのか…と思ってしまう。
理屈は分かっていても、思ってしまうことは止められないのだ。

もう3年前だ。決して短い時間ではない。
3年前に送った写真をもとに描かれる似顔絵。たとえば今見たとして、何を思うだろう。
正直、もういらない。
でも、返金すればいいと思われているのも納得がいかない。

3年前のあの楽しみだった気持ちはなんだったのか。

今はやり場のない思いだけを抱えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?