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空回り3

きみはいつも弱ったねこみたいに
かくれてぽろぽろとするからさ
ぼくはいつもしらんぷりをして
かくれてきみをおもうんだ

そしたらいつのまにやら
きみは笑ってて
ぼくの背中におでこをつけて

ありがとう

なんて言ってくるから
ぼくはきみのまねして
かくれてぽろぽろするんだよ
なのにきみはぽろぽろしてるぼくの隣にずっといてハナウタなんか歌ってる

僕の大好きなうたを歌ってる

きみのハナウタが音符になって
きらきら空にのぼってくのを
ぽろぽろしながらながめてるとさ

いつのまにやら
君と僕は一緒に笑ってて

ぼくは僕になって
きみは君になって
ふわふわにつつまれながら一緒にハナウタ歌ってひとつの音符になるんだよ
おわらない音楽が僕と君の中でひびいて
おわりたくない音楽になるんだ

きみとぼく
ぼくときみ
すこし調子ちがいの君と僕だから
ずれるたびに
一緒に笑ってかさなりあって
一緒にとけて音符になる

すこし調子ちがいの僕と君だから
ずっとかさなっていられるねって
君が笑う。


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