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Summer Eye大特集

※各種リンクやライブ情報は、自分が追い切れている範囲かつ7月11日段階のものです。公式HPも、是非ご覧下さい。


1.導入

友達のパートナーから、「一番好きなミュージシャンは誰?」と聞かれた。音楽好きあるある通り、もごもごと「いやー色々聞くしなぁ・・・難しいなぁ。気分によるなぁ。」と答えた僕に対して、パートナー氏は「No1は勝手に決まるものではなく、自分で決めるものだよ」と言った。
かなり響いた。ビビッとぶん殴られた。
そこで、「自分が一番好きなのはSummer Eyeだよ」と答えた。

ご本人も「新人」とおっしゃっている通り、ネット上にSummer Eyeに関するまとまった情報はない。その情報をまとめるついでに、自分自身がなぜ好きなんだろう?というのをまとめて見たい。

2.Summer Eyeとは?

①プロフィール・特徴

ご本人が記載されているプロフィール(英語)を、そのままGoogle翻訳すると、「夏目知之による音楽プロジェクト。ボサノバとアシッドベースのエッセンスをミックスした、奇妙かつ奇跡的なサウンドが高い評価を獲得。 2023年3月21日、Summer Eyeはデビューフルアルバム『大吉(Good Luck)』をリリースした。 Summer Eye は、ライフワークであるコラージュ制作、ソングライティング、映画音楽、執筆、DJ などの芸術形式を通じて表現の可能性を探求しています。」

元シャムキャッツという肩書きは余計だと思うので、外させてもらうと以下が大きな特徴のポップミュージシャンであると思います。
・ボサノバやアシッドやテクノ音楽の融合の上に、ポップさとキラメキと歪さが混じった独自の音像
・DIYであり、生きていること/感じていることをそのまま出した歌

ご本人がトクマルシューゴ氏との対談で話していたリファレンスとしては、以下3つをあげており、上記の特徴のベースになっていると思います。最近では、Lovers Rock(70年代にイギリスで誕生したレゲエの一ジャンル。ディスクガイドをお勧めされており、私も愛読中)への傾倒も言及されています。
LCD SOUNDSYSTEMの様な、ディスコテクノとパンクの融合
CAETANO VELOSOの2000年代オルタナ作品
THE MODERN LOVERSの様な適当なトロピカリズム
※ちなみに、こちらの書籍もインスタライブで言及されていました。注文済

②ディスコグラフィ

まとめようと思いましたが、ご本人がBandcampにまとめていたので、そちらを参照ください。

3.おすすめ曲・なぜ僕が好きなのか

さて、このブログのメインパート。
ここだけ、あくまで主観で好きなことを書いています。

Summer Eyeの音楽が好きなのは、「自分のことを歌っている/自分のための音楽」だと感じているからだ。アルバム大吉のオープニングを飾るアップテンポなナンバー、「失敗」は自分のための曲だと思った。

失敗の歌詞は、シャムキャッツの解散を歌っていることをインタビューでも公言していて、そういう聴き方をしていた時期もあった。
ただ、阿佐ヶ谷Rojiのライブで聞いたときにもっと広く「なんかうまくいかん」人のための歌なんだなーと感じた。端的にいうと、自分にとっては失敗=自分の病気で、そのことを歌ってるように聞こえた。
「どうしてこんなこところまで来ちゃったんだろう」といった後悔や、「帰る場所も戻る場所も見えない」といった無力感や絶望や、「今朝お茶を淹れたけどマズくて吐き出し」といった過去の自分との変化は、病気に通じる。
「確かなことは何もない」し、「泣きじゃくって」しまうかもしれないけど、「ダンスはいつでも味方」と歌ってくれることに正直ちょっと泣きそうだ。というか、泣いた。渋谷でのワンマンで、ボロボロに泣いた。
楽しかったのと、嬉しかったのと、病気のことと、色んなことが頭を巡って、涙になって全部爆発した。そんな音楽があることは嬉しい。

Summer Eye自身も、「歌いたいことが何もないところから作り始めた」「日常触れるものを作る仕事について、音楽をやめようかなと思った」と発言しているとおり、様々な悩みや思考・出会いや別れを経て、大吉までたどり着いてくれたはず。そして、その過程をまっすぐストレート160kmで素直に投げてくれている。俺はまだ音楽を続けるぞと腹を括ってスタンスとって表現している。(「自然体」や「肩の力が抜けている」では決してない。某ラジオで、「自然体」が使われていたが、全然違うと思う。ちょいおこ)

そして、苦難や人生の難しさをウジウジするのではなく、全力のポップスさで渡してくれている。その中には、アシッドやハウスの体にくるビートやブラジル音楽独特の憂いを包んだ明るさ、ネオアコの軽さがあるかもしれないが、何より大事なのはSummer Eyeというムードだと思う。Summer Eyeにしか出すことができない風、聞いているときに変って見える景色。寅さんや上を向いて歩こうの様なある意味無責任さ、そして踊ることへの肯定。
メッセージを伝えるわけでもなく、「俺はこう思うし、踊りたい。君がどう思うかは知らんが、踊ろうぜ」と囁いてくれる様なムード。

また何より、好きな音楽への愛とオルタナティブがある。
バックグラウンドにある音楽への愛は、その音楽が彼自身にとって欠かせないものであって、「一過性のブーム」ではないと思う。メジャーでもマイナーでもない南米から来たコード達とそれぞれの機材にしか出すことのできないシグネチャーな音達は、人生の中盤戦という波に乗っていくための友であり、そこへの愛が音源に溢れている。
そして、あえてシャムキャッツと共通するものとして「オルタナティブ」、関西風に言うと「おもろい方がええやろ」精神が生き続けている。東京という都会から、少し離れた埋立地出身のバイブス
漢字二文字絞りでのタイトルに表される様に、ただのつまらないポップスでありたくないというオルタナティブさは彼なりの不器用さだと思うが、オルタナティブにしか生きられない人にとってその様な音楽は一緒にマラソンを走ってくれる友達になるはずだ

3.各種リンク

①ライブ動画 

※とりあえず、3本。
最新Vlog、バンドでのライブ、ソロ形態

②ライナー/レビュー

③インタビュー

④対談

⑤雑誌掲載 

⑥ラジオ・Podcast・Instagramライブ 

※個人的には、上二つの会話が素敵でした。
インスタライブで結構がっつり音源やライブについての話をしています。

5.直近のライブ

2024/7/26 FUJI ROCK FESTIVAL

2024/9/21 BAYSIDE FESTIVAL(福岡)

2024/10/25–26 温泉都市型音楽祭「いい湯だな!」(大分別府)

2024/12/14–15 信州長野・渋温泉「金具屋」



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