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2014年11月の記事一覧
それでも世界は 輝いている 6話
翌朝、ヨウは警備員に事情を説明し、知り合いに連絡を取ってもらった。師であるジンオウから事前に連絡がいっていた為、ヨウは疑われることなく学園に入ることができた。
初めて見るローゼンティーナの中枢。ここには、世界中の軍事力に匹敵する力が集まっている。特に、オリジナルソフィアの力は、ほかのソフィアと一線を画す戦闘力を秘めている。ローゼンティーナでは、オリジナルソフィアを元に様々なタイプのソフィアを
それでも世界は輝いている 5話
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「クソッ!」
ヨウ・スメラギは毒づいた。
「着替えや小説の入ったバッグは蒸発。シグナルプレートもブックも、熱で破損……」
ヨウは巨大な湖の畔に座り込むと、大きく溜息をついた。
親代わりであり、師匠であるジンオウ・スメラギから渡されたのは、雀の涙程度の路銀だった。これでは、飛行機は疎か、列車にだって乗れない。徒歩で大陸の横断をするために、ヨウは用心棒などをしながら
それでも世界は輝いている 4話
巨大な尖塔がローゼンティーナの中心部で、そこから大通りが東西南北に走っている。ぐるりと囲む外壁と、中央にある学園のほぼ真ん中、そこに学生達やソフィアリアクターの住まう寮があった。
ローゼンティーナの入学後、生徒達はランダムで四つの寮に振り分けられる。ローゼンティーナの東西南北にある地形にちなみ、東側の寮がブラックウッド・ロッジ、西側の寮がレッドストーン・ロッジ、南がブルーレイク・ロッジ、北側
それでも世界は輝いている 3話
アタラの攻撃により、目の前から消えた旅人。後から生徒会に問い合わせたところ、現場に旅人の存在を示す物は何一つ残っていなかった。砂漠の砂が溶解しガラス状になるほどの温度なのだ。至近距離であれを受けたのなら、耐えることは疎か、骨一つ残らず蒸発してもおかしくない。
訓練から戻ったシジマは、自室に戻ってもずっと旅人のことを考えていた。
名前は疎か、顔だって見ていない。それなのに、シジマには魔法を
それでも世界は 輝いている 2話
自分の手で世界を守る。そんな大それた事は言えないが、その一員としてこの世界を、今ある世界を守っていきたいと思っている。
ウイングを広げ、シジマは砂漠の上を飛翔した。
限界までスピードを出し、急停止、急旋回、急上昇を繰り返す。
念じると、視界の両脇に雪蛍のステータスが表示される。全てオールグリーン。何処にも異常は見られない。
「そろそろか」
右上の方に表示されたカウントは、六〇分