「子供を殺してください」という親たち 【原作:押川剛、漫画:鈴木マサカズ】

2020/7/24現在既刊7巻 既読1-5巻 ドキュメンタリー原作をコミカライズ

精神病患者である実子への対応に苦しむ親たちに対し、「精神障害者移送サービス」会社の押川氏が適切な病院への移送・そして移送後の自立・就労支援を行っていくドキュメンタリー。あまり表に出ない、しかし現実に存在する社会の暗部を漫画で示している。ウシジマくんなどに近い感じ。押川氏はスーパーマン的に扱われるでもなく、淡々と事実を漫画に書き起こしているといった内容。移送される子も問題があるが、実際は親(家族)に原因があるという事実に打ちのめされる。

子を持つ親として、良くも悪くも心に響く。今の子供への接し方はこれでよいのか、考えたらきりがないがそれでも考えなくてはならないと思い知らされる。精神疾患は生まれつきもあるだろうが、後天的(それも親の接し方次第で表出する)なものもあり、本書においてはそちらに注力して書かれているよう感じる。


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