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自分で終わらせるということ

新卒で入った会社をぴったり1年で辞めることにした。春が終わる頃には1年後まで続けられないと思い始め、秋に3月に辞めることを自分の中で決めた。「3年は続けた方がいい」「新卒カードを無くすのは勿体無い」そんなことがインターネットで言われているらしいが正直どうでも良かった。笑顔で嘘をつくのが苦しかった。青空が嬉しくない日々を過ごす方が嫌だった。

今日は最終出社日だった。向かう電車の中で、自分の送別会が嫌すぎて泣きそうになり「最後まで私は本当にどうしようもないやつだ」と思った。

会社を辞める理由はたくさんあって許せないこともたくさんあるけれど、1番の理由は「生活に専念するため」かなと思う

この1年間、ただ毎日起きて仕事して疲れて寝るを繰り返すことしかできず土日も気力がなくて眠り続ける日々を送っていた。電車の中でたくさん泣いて歯を食いしばりすぎて折れそうだった。自分の中の好きなものが薄れていく感覚がずっとあって、このままだと自分が自分じゃなくなってしまうのではないかと不安だった。なんのために頑張ってるんだろうと毎日疑問だった。

今の会社は「仕事は人生」「仕事がうまくいくと人生もうまくいく」という思考が強く、そもそも私と考え方が真反対だったんだと思う。自分の生活を第一に、ゆっくりと働ける自分にあった環境で仕事をしようと決めた。(もちろん仕事を頑張っている人のことは素敵だと思います)

半年以上毎日ずっと悩み続けてこの大きな決断にたどり着けたのは「自分の人生なんだから自分のことを信じていいんだよ」と言ってくれた母親、どうしても会社に行けなかった日に「いつでも休んでもいいんだよ」と隣にいてくれた人、「え〜!その会社まじヤバいね!」と笑い飛ばしてくれた友達などなどいろんな人のおかげ

とはいえ、この会社では新卒で経験しないような仕事をたくさんできたので経験値としては良かったし、自分の仕事に対する価値観を少しだけ見出せたから、全てが悪だったわけでもないです。部署の人たちはかなり変で面白かったのも良かった。

明日からも不安でいっぱいですがとりあえず楽しいも苦しいもまとめて今日でバイバイです

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ちなみに春からは家からすぐ近くの小さな会社で働くことになった。勤務時間も休日も安定していて無理なく働けそう。

前の会社でのことがあるから全部その情報を信じているわけではない。期待はしすぎないことが大事。

これからの私の生活を見守っていて欲しいです

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今は1週間程度のお休み期間。(辞める時のために有給を大事にとっておいた)

小学校〜高校までは勉強と習い事と部活を頑張り大学生はサークルとバイトを頑張っていて、考えてみたら何もしなくていい長期休みってかなり久しぶりらしい

特に大きな予定はたてず、ゆっくり家で過ごしてたまに友達に会う日々を送っている。大学生までの自分なら予定を詰め込んでいたと思うけれど今はのんびりと余裕のあるほうが好き。

公園の池がやけにキラキラして見えたり夕方の空の青の色が何色にも見えたり夜の匂いが美味しかったり、なんだかそういうのをまた感じられるようになって楽しいです。

心身ともに健康におだやかに過ごせたらいいなと思います

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深瀬慧は「頑張れてないことは頑張れていることよりすごく苦しい」と言っていました。その言葉を聞いた時ほんとうにそうだなと思って

でも今は「理由のない頑張るはもっと苦しい」と思います。理由のある頑張るは頑張って、残りは力を抜いていいんじゃないかと。「なんで頑張ってるんだろう」にならないように新卒2回目の1年間を過ごしたいです

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先日、所属していたサークルの卒業ライブを見に行った。卒業生のひとりが最後のMCで言っていた「自分で終わらせにきた」という言葉がずっと残っている。

「時が来たから」卒業するのではなくて「自分で終わらせる」という意思のある卒業。

これから私たちは卒業する機会はない。自由になった、けれど自由は難しい。だからこそ自分で終わりを決めることが大切で意味のあることになるんだと思う。

私も自分の意思で新卒を終わらせます。
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