入れ歯

脳梗塞とは関係なく、なんと入れ歯になりました。
元々虫歯が多く、スペインに来る前に治療してあったにも関わらず、こっちでもちょいちょい歯医者に行く羽目になる。イベリアの機内食で前歯がかけたこともあったなあ。スペインは社会保険で医療は無料なのですが歯医者は除外。いや歯を抜くのは無料でやってもらえるらしいけど(未体験)通常の詰め物とかそういうのは全部有料。で昔は歯医者もポピュラーではなく、数も少なく、バスに乗って行ってた思い出。右と左間違えて治療されそうになったり、手がタバコ臭くてすぐ行かなくなった歯医者とか、歯医者は胸の上に器具をバンバン置くとか、こぼれ話にもことかかない。行くたびに日本の詰め物の技術に感嘆されたのは90年代。その後はこちらの技術も進み、私が言っているところはレントゲン、CTもすぐ撮影し、それを大画面で見せて説明したりもしてくれます。
そうこうするうちに前歯がちょっとやばい感じになってきて、友達が行って歯並びも良くなりおまけに痩せた!という歯医者へ行ったのが20年前。軽自動車買えるくらいのお金を使って、セラミックのブリッジで下の前歯を除く全部かぶせたのでありました。その後、前歯のブリッジが外れたことが一回あってインプラント勧められたのですがもうこれ以上お金使えんと、なんとか直したのでありました。脳梗塞後、下のブリッジが外れて、直してもらった時にもインプラントの話が出たのですが、1本10万以上だし、ということで却下。が先日、上の奥歯が痛くなり行ったところ、レントゲンとCTで前歯の上に大きめの嚢胞が見つかり、手術。そのために残り少ない前歯の根っこも取る羽目に。で、奥歯も状態が悪いということでインプラントにセラミックを、と勧められたけど100万円以上、ということで却下。でも前歯はもうない、ということで入れ歯になるしか道はなかったのであります。最初は奥歯はブリッジでいけるはずと思ったのだけど、歯茎が痩せてそれが虫歯の原因でもあるということで、部分入れ歯ではなく、上を全部入れ歯にすることになったのであります。還暦すぎてるし名実ともにババアだからしょうがないんだろうけど。やっぱショック。
で、まずは嚢胞を取る手術。でついで入歯のため、根っこだけ残っている歯を4本抜いて、2本状態がマシなのを入歯固定用に残すという悲惨なことに。お金も2000ユーロ以上かかったという。。。新しいマックブック買う前でよかった。もう当分買えない。バケーションで海にも行けないな。で、2週間の歯なし生活を経て(マスクがあってよかった。日本なら仮歯とか入れるよね、きっと)昨日、完成した入歯もらってきました。結構ごつい。発音も食べるのもまだうまくいかないけど、慣れるしかないよね。は〜。
ちなみに歯なくても食パンとかスープとかポテサラとかで結構ちゃんと食べられるもんですね。ただ、脳梗塞の数少ない後遺症で左の口元に唾が溜まるのが余計機になるようになったのはちょい困る。あと嚢胞の手術の後口元に青タン。これは血液サラサラのお薬のせいで青タンできやすくなっているからだろうね。しょうがない。
皆さん、普段から歯医者行って歯石取ったりしてお手入れちゃんとしておきましょうね。実家の父は九十で自分の歯です。うらやましい。母は40代から入歯だしおばあちゃんもそうだったから私は母の血筋っすね。ってことはきっとそのうち入れ歯にも慣れてちゃんと色々食べられるようになることでしょう。おばあちゃんは美味しいものが大好きだったし。
でも今はとりあえず食べることにも難儀しております。
脳梗塞の入院時にオムツとか今回の歯なし状態とか、擬似老人体験で介護に役立ちそうだけど、お陰様で実家の親は元気です。それはとても幸せなことだと思っています。
ちなみに実家の母は毎日ポリデントしてたような気がするけど、普段は食器洗剤で洗ってポリデントは半月に1回でいいというのがこっちの歯医者。また保存も日本みたいに水の中ではなくケースに入れるだけ。色々違いますね。

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