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雨にのって
雲にとどまり てらされて
薔薇色に染まることは
水の分子にとって
永遠なる世界での祝福なのだろうか
ならば
地上への墜落は苦難の道行きのはじまりなのか
蒸発し昇天してゆくまでの
それとも
雨となり地にしみて
山の樫の木のなかを
孟宗の輪のなかを
地を遣う獣の中を
そして人のなかを
旅することこそが祝福ではないのか
谷によこたわる澄んだ川が
葉にとどまる丸いつゆが
空を映しているのは
漂う雲が永遠なるものに 母なるものに 地に
焦がれているからではないのか
雨となることを夢みて
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