枯山水

先日、トークショー番組を偶々見かけた。還暦タレントグループと若者タレント集団に分けられた出演者がトークを繰り広げていたが、観ているとどうも不快だ。

其の原因は、還暦グループの女性タレント達だった。ガハハ、と口を大っぴらに開けて笑う様であったり、話を聞いてくれよと幼稚園児より可愛げの失せた言い方でねだる様は見苦しい。

年老いても高貴さは捨ててはならない。枯山水を考えてみよう。同じ樹齢の木でも、根を逞しく張って、暴れる雨風に適応した曲がった枝の木と、根は取って付けたようなのに、徒に客の目を惹こうとする虹色の枝の不均衡な木はどちらが美しいのかは明らかだ。

他方、「若者」グループは何か遠慮したようにおとなしかった。此の人達はもっとエネルギーがあってもいいのに、と残念にはなったものだ。

若木は幹を太くせねばならない。将来に、今にも倒れそうな細木と、立派に体を残した木はどちらが敬えるかは明らかである。


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