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9/26-30振り返りと10/3-7展望

今週もお疲れ様でした。

【9/26-30振り返り】
<<英中銀債券購入オペ>>
先週末に続き今週の主役はポンドでしたね。

まずは月曜日東京タイムに先週末の波乱材料である英国の減税による景気刺激策発表の余波でポンド売りが連鎖し急落。
30分でGBP/USDは約500PIPS下げフラッシュクラッシュと称されました。

その後ポンド乱高下を経て水曜日ロンドンタイムに英国が動きます。
10月上旬に予定していたQT(債券売却)を10月末まで延期し一時的(10/14まで)にQE(債券購入)を実施すると発表。
(理由としては年金基金などのファンドで直近の債券暴落によりマージンコールが発生。状況が悪化すれば大きな金融システムリスクが考えられ英中銀は救済に動かざるを得なかった模様)

これにより相場は落ち着きを取り戻しポンド高金利安へ。
ポンドは暴落した反動やリバランスのドル売りも相まって金曜まで続伸しました。

とは言えQE実施は英中銀が行っている利上げと真逆の政策で整合性が取れない為、文字通り一時的なポンド高と見る向きが多いですね。

指標としては金曜のユーロ圏HICP、米PCEともに市場予想を上回り物価の高止まりを示唆する内容となりました。

<<米株>>
3週連続の陰線で遂に3指数揃って年初来安値更新。
月足でも上髭大陰線坊主引けとなりました。

水曜日には金利急落に伴い大陽線も上昇は続かず木金で下げに転じました。
結果的に安値圏での反発上昇も非常に限定的で下落圧力の強さを感じさせました。

<<ドル円>>
週足陽線、これで週足7連騰となります。
月足でも短い上髭の陽線。

中身を見ていくと、月曜の大陽線以降は小幅レンジを形成し終始小動き。
火曜から金曜はドルと円が同じ方向に動くことがほとんどでした。

円買い介入に関して、
「ひとまず最終週の月足確定に向けて財務省が再度動くのか、急上昇がなければステイなのか見定めていきたいと思います。」
上記は前回記事の内容ですが、財務省は後者の対応でした。

金曜日には財務省が円買い介入の金額を公表。(2兆8382億円)
大方市場の想定と同規模でほぼ全額が9/22と見られています。
当面の追加介入余地は3-7回と見解に開きがある様ですね。

今週の動きを見る限り急激な変動を抑えるといった観点では現状一定の効果を見せていると取れます。

<<マクロテーマ状況>>
◆景況感-上昇
◆物価先高観-上昇

<<要点>>
○金利→⬆️水曜に英の債券購入発表で急落も週足では続伸
○米株→⬇️3週連続陰線、月足も上髭大陰線坊主で3指数共に年初来安値更新
○原油→➡️十字線でほぼ同値、マクロの世界景気懸念に振らされる展開
○ドル円→⬆️陽線で7連騰、月曜以外は小幅レンジ推移
○ドルはポンドの乱高下や期末フローなどで下落、円は中立(今週は欧州通貨高、資源国通貨安)


【10/3-7展望】
<<トレード目線>>
○USDJPY
140付近まで押してくれる場面があればL検討

↑145円上抜けで二回目の介入も想定できる為高値を買うことは避けたいです。
引き続き調整下落や介入での下落を待ちたい。

○ドルストレート
GBPUSD
S検討

↑直近の戻しは強いですがファンダ的には一番弱いと考えています。ポンド高の継続具合を注視しながら、損切りラインを設定出来次第エントリー予定


○クロス円
引き続き大局がドル高-円安基調なので原則トレード対象外とします。

大局円安の中で当局による円買い介入が始まりましたのでトレードに適した環境でないと捉えています。


○他通貨
英国ポンドが月曜急落からの急反発、ほぼ全戻しで週を終えています。
ユーロも大幅利上げ観測やポンド連れ高で強いですね。

直近の主要通貨の強弱感としては
ポンド>ユーロ>豪ドル
で捉えています。

<<ISMと雇用統計>>
月初恒例の指標ラッシュ。

月と水のISMで景況感を、金曜雇用統計で雇用者数、平均時給に注目していきましょう。
火曜RBA(予想+0.5)水曜RBNZ(予想+0.5)での資源国利上げ動向も気になるところです。

指標発表時の反応としては
予想下振れ→金利安-株高-ドル安
予想値付近→小動きOR金利高-株安-ドル高
予想上振れ→金利高-株安-ドル高
をメインシナリオで考えています。

<<金利>>
今週も長短ともに続伸しました。
長期は早速4%に到達も英国債購入オペの影響で一旦下がってきております。

急ピッチで上昇してきた事とFEDのターミナルレートが近づいてきたこともあり指標が予想割れすれば3.5%あたりまでの下落はあるかなと考えています。

<<米株>>
ファンダメンタルに沿って下げが加速していますね。
直近上昇があるとすれば
・指標悪化の好感買い
・年初来安値付近でのSポジション利確くらいでしょうか。
どちらも一時的な上昇になってしまうとは思いますが。

直近はナスダックの11,000での攻防を注視しています。
(一段下のS&P500、3500水準も一定意識されるラインかなとみています)

その辺りをしっかり割り込んでいく様だとファンダ起因で分かりやすい急反発が来るまでは下げ止まり水準の想定が難しいと捉えています。

長期では早くともインフレ継続低下→米利上げターミナルレート到達
までは反発上昇を挟みながら下値を探っていくことになりそうです。

<<原油>>
英国関連の景気懸念で乱高下もほぼ同値引けとなりました。
水曜にはOPEC+で減産を検討している様です。(上昇圧力)

一方で目先WTI77$を割れるとしばらく目立った水準がないので注目しています。

原油は来月以降のCPIの鍵を握るファクターになりますので引き続き注視です。


<<要点>>
○ドルは上目線→欧州通貨に対して弱い動き継続もあり得るが、ファンダ的にやはり強い
○米株は下目線→ナスダック-11,000、S&P500-3,500での攻防に注目
下抜けすると3指数ともかなり危険なチャート
〇注目イベントは月水ISMと金曜雇用統計

それでは皆様良い週末を。

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