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11/14-18振り返りと11/21-25展望

今週もお疲れ様でした。

【11/14-18振り返り】


<<米PPIと小売売上高>>
先週CPIの様な際立ったイベントがない週でしたが、
FEDメンバー発言、地政学問題等材料はたくさんありましたね。
値動きとしては大きな流れはできずほとんどの市場で日替わりのレンジ推移といった様子でした。
(唯一方向性明確だったのは原油くらい)

火曜の米PPIではCPIに続き予想値を下振れ市場のインフレ鈍化期待を肯定。
マーケットは株高ドル安方向に大きく値を伸ばしましたが、NYCタイムに入ると失速、更にはポーランドにミサイル着弾といったヘッドラインが飛び込んできました。(その後大きな問題には発展せず)
PPI鈍化で大きくリスクオンに進んでもおかしくない状況でしたので、先週CPIからの流れが一旦エネルギー切れなんだなと感じさせる値動きでした。

続いて水曜小売売上高は予想上振れで堅調、米景気の底堅さが示唆されFEDの利上げ継続を後押しする内容となりました。
市場の反応は限定的で株売りとはなったものの、金利と為替はあまり反応せず大きなリスクオフの流れとはなりませんでした。

下記その他の材料です。
・FEDメンバー発言はタカハト入り混じるも依然タカ派色が強い
(ブラード総裁筆頭に強いタカ姿勢もマーケットは大きく冷やすには至っていない印象)
・英CPI予想上振れ
・加CPIは予想一致
・米住宅関連指標は軟調
・全国消費者物価指数は40年ぶりの高騰

<<米株>>
3指数揃って十字線で小幅安、日柄調整でほぼ横ばい推移でした。

先週からの流れでセンチメントとしては上方向でしたが、先週からの上げ疲れやFEDメンバーの相次ぐ牽制タカ派発言で上げ渋った印象です。
一方で多くのタカ派発言に対して大きく値を下げる事が無かったと捉えることもできますね。

<<ドル円>>
小幅ながらも5週ぶり陽線となりました。
火曜PPIで137円台に突入して以降は反発上昇となり140円台に乗せて引けました。

「目先もちろん下目線ですが現在レート(139付近)は値位置、各オシレーターなどからも一旦反発しても全くおかしくないと捉えています。」
上記先週の内容に近い値動きですね。

とは言え先週下落の反発圧力としては現状限定的です。
テクニカル的には日足一目の雲下限に沿って推移を続けていますので攻防に注目しています。

<<米指標状況>>
◆住宅関連-悪化→今週住宅関連指標、軟調
◆景況感-まちまち→今週小売売上高、堅調
◆CPI-鈍化基調へ→今週PPI、鈍化
◆雇用-堅調(11月発表分失業率は上昇)

<<要点>>
○金利→まちまち、長期上昇・短期小幅下落でフラットニング深まる

○米株→⬇️小幅下落、三指数とも十字線で日柄調整の様相

○原油→⬇️下落、大枠レンジ内下限まで到達後やや反発

○ドル円→⬆️上昇、5週ぶり陽線、下げ止まり感はあるものの先週下落の反発圧力としては限定的

○ドルは火曜PPIで売り込まれて以降は反発基調、
円は強くではないが多くの通貨に対して売られる

【11/21-25展望】


<<トレード目線>>
○USDJPY
長い期間ロング目線を続けてきましたが、今週に続き来週も様子見で考えています。
下記少し長くなりますが様子見としている理由となります。

上昇要因
①日米間の絶対的な金利差
②本邦輸入企業のドル買い円売り

下落要因
①FED転換期待が高まりドル売り
②約二年間の上昇によるポジション傾きの解消
(円キャリートレード含む)

上記を天秤にかけ目先のトレードを考えると、

・ロング
11月発表CPI後の急落は妥当であり大きな反発上昇は想定しづらい
→スイングでのロングは厳しく難易度が高い

・ショート
上記の上昇要因は依然健在、
現在レートは値位置や各オシレーターなどからも一旦反発しても全くおかしくない、
売り方向はスワップかなり厳しい
→ショートも合理的ではない

○ドルストレート
AUDUSD
0.66付近まで押し、買いが入る様であればロング検討
(NZDUSDと両睨み)

↑狙いとしては押し目を待ってドル安ポジションを取りたい考えですが、来週は注目指標が乏しく感謝祭もあり中身のある値動きが期待できない為エントリーは一歩引いた目で検討していきたいと思います。


○クロス円
目先はドル円下落基調、ドルスト上昇基調となっていますのでクロス円は様子見です。


○他通貨
直近の主要通貨の強弱感としては
ポンド>ユーロ≧豪ドル
で捉えています。

来週は水曜にRBNZがあるので豪ドルが引っ張られて動く可能性がありますね。
同じく水曜に欧米各国のPMI発表でユーロやポンドが反応する可能性もありそうです。

<<FOMC議事要旨>>
来週も大注目といったイベントはなく、
水曜日に欧米各国のPMIで景況感をチェックしFOMC議事要旨でFEDの姿勢を確認していきましょう。
FEDメンバー発言も多数予定されていますので当然チェック。

木曜日にはアメリカが感謝祭に入り金曜日も短縮取引となるため実質、月-水の週と考えても差し支えないかもしれません。
一方で参加者が少ないと値が飛びやすい側面もある為突発的な値動きには十分注意が必要です。

そして来週からは年末に向けてファンド等大口の手仕舞いフローにも注意していきたいところです。
(本命のタイミングは感謝祭明けから12月上旬あたりかもしれませんが)
今年の場合はドル売り株買いフローと考えられますね。

その他下記にも注目です。
・水曜-RBNZ

<<金利>>
長期上昇・短期小幅下落とまちまちな動きとなりました。

FEDメンバーのタカ派牽制発言に後押しされ反発上昇を始めていますので、来週の継続性に注目していきましょう。
一番反応しそうなのはFOMC議事要旨かなと捉えています。

11月発表CPIで遂に明確な低下を示しましたので次は継続低下していくのかがポイントとなりそうです。
(FEDメンバーの発言から)
一回の数値で焦って転換方向に考えることはしたくない一方で
現環境でインフレ鈍化のインパクトは大きくこのデータを軽く見ることもしたくありません。
引き続き下落具合に合わせて徐々にスタンスを変化させていけば良いと考えています。

利上げ幅鈍方針→インフレ鈍化基調となってきましたので現状、短期5%長期4.5%へ向かうシナリオは後退したと捉えています。
一方で当然利上げは継続していく訳で急落も考えづらく、ジリ安OR高値圏もみ合いをメインシナリオで考えています。
短期4-4.5%、長期3.5-4%をイメージしています。

<<米株>>
横這いOR上値重くジリ安となる展開をイメージ。
S&P500で3,900を維持できるかどうかに注目しています。

今週は大きな動きはなさそうですが、油断しすぎる事なくウォッチしていきたいと思います。

長期では早くともインフレ継続低下→米金利ターミナルレート到達までは反発上昇を挟みながら下値を探っていく流れがいまだメインシナリオです。
ただ11月CPIでインフレ継続低下の前段階が整った形ですので、徐々に長期で上昇地合いになっていくイメージも膨らませていきます。

<<原油>>
今週は他市場と比べ最もはっきりした値動き、大幅下落となりました。
インフレ鈍化を後押しする値動きですね。

下記前回の記事ですが、今週は対照的です。
「他市場に比べるとCPIの影響が比較的小さく週間で小幅低下となりましたね。」

特段大きな材料はありませんでしたが、中国の感染拡大やFEDメンバーの利上げ継続発言などもありずるずると値を下げていきました。
チャート的にはWTIで77-93$(中値の85$を中心に)の下限付近でやや反発し引けたかたち。
来週に77$を割って更に下落していくかたちは想定しづらく引き続きレンジ内推移がメインシナリオです。


値動き次第では12月発表分CPIに影響してくる為より一層注目度が増してきていますし、原油価格の推移が全体の流れを占うこととなりそうです。


<<要点>>
○ドルはやや上目線→小動きながらもFEDメンバー発言の後押しを受け反発上昇を続けるイメージ
○米株はやや下目線→ドル同様横ばいOR限定的な調整下落を続けるイメージ
〇注目イベントはFOMC議事要旨

それでは皆様良い週末を。

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