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アクチュアリーとは?

僕は、仕事でアクチュアリーという業種で働いています。
しかし、そもそもアクチュアリーという言葉を聞いたことがある人は多くないのではないかと思います(自己紹介でアクチュアリーという言葉を詳しい説明なしで使ってしまっていてすみません。)。

そこで今回は、アクチュアリーとは何か、紹介したいと思います。


アクチュアリーとは

アクチュアリーとは何か?ということでネットで調べると、日本アクチュアリー会の公式サイトで、以下のように説明されています。

アクチュアリーとは、確率や統計などの手法を用いて、将来の不確実な事象の評価を行い、保険や年金、企業のリスクマネジメントなどの多彩なフィールドで活躍する数理業務のプロフェッショナルです。

https://www.actuaries.jp/actuary/
日本アクチュアリー会

これだけ見ると少し仰々しい書き方ですが、
主に、保険(生命保険、損害保険)、企業年金制度に関して、数理的な観点から、商品や制度の設計・管理を行う仕事
をしているのが、アクチュアリーとなります。
同じアクチュアリーと言っても、働いている企業や業務の内容等により、
生保アクチュアリー:生命保険に関する内容に精通
損保アクチュアリー:損害保険に関する内容に精通
年金アクチュアリー:企業年金制度に関する内容に精通
の3つに大別
されます。
以下では、業務の具体例を挙げていきます。

業務の例

アクチュアリーが従事する仕事をいくつか挙げてみます。
なお、アクチュアリーとして働いている人が以下に挙げる業務全てを経験しているわけではなく、働いている企業や、配属等の要素により特定の分野について専門性を高めていくことが一般的です。
(以下、見出しカッコ内の”生保”、”損保”、”年金”、は、3つに大別されるアクチュアリーのどれに該当するか、を示しています。)

保険の値段を決める(生保、損保)

保険は、契約が終わるまで原価(=保険金の支払額)がわからない商品です。
生命保険であれば、どの程度の方が亡くなるかや病気になるか、
損害保険であれば、どの程度の方が事故にあうか、
が原価を決めます。
しかし、保険を契約する時点では、将来どの程度の保険金を支払うか、正確にはわかりません
とはいえ、商品として売る以上、値付けは必要なので、データを集めて分析を行い、保険の適切な値段を決めていくこととなります。
そこでアクチュアリーの果たす役割が大きいです。

保険会社のリスクの大きさを測る(生保、損保)

すでに書いたように、保険という商品は、契約が終わるまで原価がわかりません。
仮に大きな事故や自然災害が発生した場合には、多くの保険金を支払うことになります。
さらに、そのような事故や災害が複数回重なることも考えられます。
そのため、最悪の場合どの程度の保険金を支払うことになるのか?=リスクがどの程度あるのか?を、数学的な方法で測定する、という仕事もあります。

会社の投資戦略を決める(生保、損保)

先に保険料を受け取り、後で保険金を支払う、というビジネスモデルである保険は、保険料として受け取ったお金を適切に管理しなければなりません。
管理といっても、ただ会社の中で現金としておくのではなく、投資を行います。
その投資も、会社の立てた戦略に基づく必要があり、この戦略を考えることも、アクチュアリーの仕事として挙げられます。

年金制度を設計する(年金)

上では保険に関する内容を挙げましたが、企業年金制度に関わる仕事に従事する人もいます。
企業年金制度とは、従業員の福利厚生の一環として、企業が毎月掛け金を拠出し、それを運用したのち、社員が退職した後に年金を支払う制度です。
このような制度を設けている企業、もしくは設けようとしている企業に対して、企業年金制度に関するアドバイス等を行う、というのが企業年金分野で活躍しているアクチュアリーの大きな仕事の一つです。
先に掛け金としてお金を積み立て、それを最後に支払う長期的な仕組みになるため、数理的な観点からの検討が必要になります。

数字、説明力、好奇心を基に働く

ここまで、アクチュアリーの仕事について例を挙げました。
文章だけだとなかなかわかりづらいと思いますが、数字を基に、説得力のある形のアウトプットを出していく、という仕事になります。
また、様々な規制なども絡んでいる業種であることから、多くの知識を持っていることが重要となります。
そのため、好奇心をもって様々なことを調べ、考えることも重要な要素となります。

今回は、アクチュアリーとは何かについて、ざっくり書いてみました。
今後、可能であれば挙げた仕事内容をもう少し深掘りして書いてみようかとも思っています。



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