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ある日突然(1)

あの人生の続きを、今過ごしているなら
私は 当時見つけたパート先のバス会社で
「運行管理者」の資格を取り
偉そうに何台ものデスクトップに囲まれながら
「●●号車 入庫了解しました~」
なんて、やってたと思います。

3月末のある日のこと。
想定外、外、外!の出来事が起こりました。

忘れもしない、水曜日の午前。
その日は、PCの前に座り
所長がお役所に出す重要らしき書類の
仕上げをしておりました。
長く集中していたので、
肩が凝り休憩でも、と思い、
所長と自分の分のコーヒーを
入れようと立ち上がった時です。

おっとっと!

身体がカニさんのように
横に動いてしまいます。
思うように力が入らず
バランスが取れません。

何が起きたの?!
更年期ですかな?

・・・53歳です。
自分という名の主治医が、
「更年期ストライクで間違いない」
と見ました。
ふらつきは、なんとかつかまり歩きで
誤魔化せそうですが
この状態、
当たり前ではないことに
気が付きます。

作成の書類は、午後から上司が
提出の必要があるため、何より優先すべき
仕事でした。
何とかかたずけ、所長の退社とともに
私もちゃっかり早退させていただくことに
しました。

「いやー、もういい年ですからね」
と苦笑いする私に、所長は
「ほんま注意せなあかんでな。
 あんた病院嫌いやからなぁ。
 一回首に縄付けて、
 病院連れて行かなあかんわぁ」
と、予言のようなことをつぶやくのでした。


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