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子供の褒め方、叱り方の工夫

何年か前にカウンセリングのブログに書いていた記事をこちらに移しました。
子育ての手掛かりとなる内容で、子供の性格によって褒め方、叱り方の工夫が必要だとことを書いています。


褒める目的、叱る目的

子供を褒める目的と叱る目的は何なのでしょうか。
それは、褒める目的は、子供が継続することが望ましい習慣を定着させること、叱る目的は、止めた方が良い行為を止めさせることです。

継続することが望ましい習慣とは、その人の行動が自分の能力を高めたり、財を生み出したり、人間関係を豊かにする行為、時間やお金を投資に使う
行為です。

止めた方が良い行為は、他人に迷惑を掛けたり、危険を及ぼす行為、自分自身にとっても危険な行為、自分の時間やお金を浪費する行為などです。

子育てにおいて褒める方が良いのか、叱る方が良いのかという問題ではなく、子供の行為に対して、褒めた方が良い行為なのか、叱った方が良い行為なのか判断する必要があるのです。

褒める目的、叱る目的を間違える時

親も人間なので、不適切な褒め方、叱り方をしてしまうこともあります。
しかし、それは減らせるなら減らした方が良いことなので、褒め方、叱り方を間違えてしまうポイントについても説明します。

褒め方について

子供を褒める時に、子供の行為や結果につながる過程を評価して褒めてあげることが望ましいと言えます。
それは、その行為や過程こそ習慣化してほしいことであるからです。
しかし、親は結果だけを評価して褒めてしまいがちです。

例えば、子供が100点を取ったら、100点であることのみを褒め、100点を取るに至った過程については触れないということがあります。
その上で、また100点を取ることのみを求めてしまうと、子供には100点を目指すことが苦痛になってしまう可能性があります。

100点であることも素晴らしいが、それ以上に努力したことに価値があり、時には100点を取れないこともあるけど、努力する姿勢を大切にしてほしいというメッセージを褒めることを通じて伝えてあげることが大切です。

叱り方について

叱る時も、人は結果に意識が向きがちで、その結果に対する感情を子供にぶつけてしまいます。

例えば、子供がお茶を飲みむために自分でお茶を汲もうとしてこぼしてしまった時、お茶をこぼした結果に対して感情的にこぼしたことを責めてしまったとします。
これは、結果に対して意識が集中して、叱るではなく感情をぶつけるだけの怒るという行為になってしまっています。

叱るというのは、子供がもたらした結果に対する方法を改めるよう指導して、同じ結果が起こる可能性を減らせるよう行為を改めさせることです。
これは、お茶をこぼしたという結果ではなく、こぼすに至った過程に焦点が向いていて、その過程の中にある問題点を指摘するということです。

子供を褒めるにも、叱るにも、上記のことを頭に置いておくと褒めたり、叱ったりする目的を見失わずに、子供のためになる関わり方をしてあげることができると思います。

子供の性格と褒め方、叱り方

ただ、子供の性格によっては、褒め方と叱り方を工夫する必要があります。

それは、子供の生まれ持った性格によって、強く叱られた方が良い子供もいれば、わかりやすく諭すように叱った方が良い子供もいるからです。
強く叱らないと自分の行為を反省しにくい子供がいる反面、厳しく叱られたと感じると萎縮してしまう子供もいるからです。

また、褒める時も人前で褒める方が良い子供もいれば、周囲の目がないところでこっそりと褒めてあげた方が良い子も言います。
人前で褒められることを誇れる子供は、褒められたことでその行為を継続しようとするのですが、人前で褒められることを恥ずかしいと思う子供は、注目を浴びることが苦痛で褒められるきっかけになった行為をしないようになってしまうことがあります。

子育てにおいて、褒めること、叱ることの目的を意識しながら子供と関わっている人は少なく、生まれつきの性格があることを知らない人も多いと言えます。

子育ての難しさは、上記のようなことを知らないため、迷いながら子供と関わることが増えるという点でもあります。
知識を得ることは、少しでも迷いを減らすことにもつながるので、子育て中の方も、子育てを始める前の方も知識を得る機会を持つ頃は有益だと思います。

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