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恋は盲目すぎて時間の無駄だった話


私には、17歳から24歳まで約7年間くらいお付き合いしていた人がいました。


ちょっとやんちゃな感じで、ダボっとしたファッションに休みの日は1年中サングラスが欠かせない彼だったのですが、真面目高校生の私にとっては、いつも人の輪の中心にいる彼がめちゃくちゃイケてて、かっこよく見え、「なぜ自分なんかが付き合えているのだろう」と思うくらい自慢の彼氏でした。(同い年)


高校を卒業してから私は進学、彼は就職で遠距離恋愛になったけど、割と頻繁に会っていたし、会えないときはウィルコム(懐かしい。。)で長電話して、ラブラブ度はどんどん増していくばかり。


「このまま結婚するんだ」と信じて疑わず、プロポーズもされていなのに結婚式費用の心配をするくらいに頭はお花畑になっていたし、結婚一直線だったのを思い出します。


それだけ大好きな彼だったので、浮気をされても「ごめん」の一言があれば一瞬で許していました。


いま思い返せばありえない話なんだけれど、当時はただただ別れたくなくて、戻ってきてくれただけでも「嬉しい」と思っていました。むしろ相手の女の子に怒りが向いてしまっており、ぶん殴りたくなるくらいの未熟者だったと思います。


そんな執着の甲斐あって、順調に仲良し期間が続き、ついに24歳。付き合い始めて7年目。


社会人3年目となった私は、職場でもある程度責任のある仕事をさせてもらえるようになってきて、部下もできて、絶好調に仕事をこなしている時期でした。


学びを得ようと毎日たくさんの本を読み、たくさんの場所に足を運び、色々試行錯誤や失敗、成功体験も繰り返しながら自分の成長を実感する日々。職場にもポジティブで意欲的な人が多かったので、そういう人との出会いも本当に運が良かったと思います。


仕事が楽しくて楽しくて、彼にメールの返信をするのをうっかり忘れ、電話を折り返すのも忘れ、注意されることも少しずつ増えていきました。


でも会えば仲は良かったし、彼を大好きなことに変わりはない。そう思い込んでいたのですが、ある日急に、本当に急に気付いてしまったんです。


「私、もう彼のこと好きじゃないかもしれないなぁ」と。


高校生の時は自分より何倍もイケていて、仲間も多くて、知っていることも沢山あってかっこよく見えていた彼が、気付いた時にはかっこよく見えなくなってしまっていました。


言い方が悪い気もしますが、会えば仕事の愚痴ばっかり言っている彼氏に対して「もう抜いたかも」と思ってしまったんです。


17歳の時、あんなに遠いとこにいたのに、抜いた。

浮気もされ放題だったし(そう、1度きりではないのです)、散々社会人マウント取られたし、色々傷つくことが多くても、なかなか離れられなかった彼から、すんなり自分から離れられる瞬間がきた。


仕事帰りの車の中で「もう好きじゃないかも」と急に気付いて、家についてお風呂に入りながらすぐに「別れたい」ってメールした自分の行動力は我ながら天晴れでした。


返事はなかなか来なかったけど、気持ちはすごく晴れやかだったのを覚えています。多分私、本当は、ずっとこうしたかったんだなと思いました。


それまで私の人生のウエイトを大きく占めていたのは「彼氏・恋愛」だったけど、社会人になり、自分で学んで成長することの楽しさを知って、人生の矢印が「彼氏」から「自分」へ向いた瞬間、彼氏への依存から脱出することができました。


一緒にいて成長できない人とは一緒にいる意味がない。それならひとりで頑張る方が良い。はっきりと自分の価値観が変わった瞬間でもありました。


10代から20代にかけての恋愛は、本当に毎日がお花畑で、一生懸命だったなと思います。時間を無駄にしすぎたな、とも思いますが、それはそれで愛しい思い出です。


お別れしてから10年経った今、当時の元カレから急に着信があったので(出れなかったのですが)、色々を思い出して書いてみました。


とりあえず、当時と同じく忘れたふりして、折り返しはやめておこうと思います。

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