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ベンチプレスを徹底的に強化する補助プレスの使い方

補助プレスってなんぞや?

ということで

トレーニングにおける
明確な定義ではなく
ベンチプレスをやった後に
弱点強化のために行う
フォームのことなるベンチプレス
です。

例えば

・手幅のせまいナロウベンチプレス
・足を浮かす足上げベンチプレス
・距離の短いパーシャルベンチプレス

などがあります。

本稿では
ベンチプレスのフォームをひもといて
補助プレスを
上手く利用できるようになっていただくために

とてもわかりやすく書いてますが
少しマニアックな記事にしあげています。

ベンチプレスに興味がない人には
1mmも役にたたないものですが

ベンチプレスの重さを上げたい人には
なかなか良いものですのでぜひ見てください。

みんなのベタ寝ベンチプレス

人口の3~4%という
少ないフィットネス人口のなかでも

さらに
ベンチプレスをおこなう人は少ないはずです。

ですが
おそらく一番有名なトレーニング種目は
ベンチプレスかスクワット
であり

一番人気となれば
間違いなくベンチプレス
です…よね?

スクワットやデッドリフトに比べて
やりやすく重さにチャレンジできます。

昨今
動画などをみれば
肩甲骨をよせるとか
ブリッジがどうのとかはでてきます。

しかし
いざやると難しく
実際はベンチにベタ寝状態の
ベタ寝ベンチプレスが普通です。

肩甲骨すらよせないベタ寝ベンチは
サクっとできる反面
ケガのリスクもあるため
あまりおすすめできません。

胸を張る
つまりこの肩甲骨をよせることは
肩のケガを防ぐために重要です。

肩甲骨をよせないと
ベンチプレスの動作中
肩関節に前方へのプレッシャーがかかり
ケガにつながります。

ベタ寝では
バーをおろす位置が頭のほうに来ます。

これはあながち悪いことではなく
大胸筋の水平に走る繊維に
張力がかかることで力を発揮できます。

ケガのリスクを減らし
より大胸筋への張力を高めるために
ベタ寝よりも肩甲骨をよせるフォーム
おすすめとなります。

つまり筋トレ的には
上のイメージの大胸筋の水平繊維を
狙うものになります。

ブリッジを組んだベンチプレス

重さを追及するベンチプレスは

「骨格でうける」

などと言われ

これは腕や手首の操作で
フォームを固めておこないます…が

話がよりマニアックになるので
補助プレスのフォームと
筋肉にフォーカスします。

その前に
より重さをあげたい場合
普通は
ブリッジを組むフォームを採用するので
このときの胸への影響をみていきます。


ブリッジをおこなうことで
脚をうまく使えれば
より大きな力を発揮できます。

胸に目をむけると

ブリッジを組むことで
お腹が浮いてきます。

この状態でバーを押すので
ブリッジでのベンチプレスは
身体に対して
少し下方向に押す
ことになります。

大胸筋は
腹部に走る繊維が使われるようになります。

押す動きは
ベタ寝のときのように
身体に対して前方に押すよりも
ブリッジのときのように
身体に対して下方に押す方が強くなります。

もちろん
ブリッジで胸を持ちあげると
直接的にバーの移動距離が短くなり
競技のベンチプレスでは有利です。

ナロウベンチで強化するとき

ナロウベンチプレスの定義もあいまいです。


競技ベンチプレスでは
81cmラインに人差し指がくるように
握る方が多いと思います。

そこから
薬指や小指がかかるようにすれば
その人にとってはナロウです。

私は肩の安全のため
通常は81cmラインに
薬指がくるように握ります。
(あくまでも私にあった幅です)

そこから
ナロウのときは肩幅にしておこないます。

ベンチプレス以外の競技のアスリートが
ベンチプレスをおこなう場合
このような脇がひらかないフォーム
利用されることがあります。

さらに
三頭筋を攻めるための
より狭くにぎるナロウもあります。

どのタイプでも
通常より狭くにぎることで脇がしまり
バーをおろす位置はお腹側に移動します。

これにより
肩関節からのバーの距離が長くなり
三角筋前部への負荷が増えます。

通常のベンチプレスでは
大胸筋の水平繊維や
下部繊維が使われますが

ナロウベンチプレスでは
大胸筋上部繊維が使われます。

三角筋前部と大胸筋上部にも
フォームにより使いわけがあり

背中が丸まっていると
三角筋前部が多く使われ

胸を張っていると
大胸筋上部が使われます。

これは
肩の種目であるフロントレイズでも同じです。

三角筋前部狙いの場合
ベタ寝でナロウベンチをおこない

大胸筋上部狙いの場合は
肩甲骨をよせてナロウベンチをおこないます。

ベンチプレスは
脇をとじた方が上がるタイプの人と
脇をひらいた方が上がるタイプの人がいますが

とじた方が上がるタイプの人は
ナロウベンチプレスで
三角筋前部や大胸筋上部を強化することが
役だつでしょう。


足上げベンチプレス

ベンチプレスは単一の筋肉ではなく
体全体を使って重さをあげる種目です。

よって本来は
どこか一つの筋肉を狙うというニュアンスは
ナンセンスです。

補助プレスは
ベンチプレスの動きの中で
これに近いことをやろうというもので

足を床から浮かし
股関節をまげることで
ブリッジは組めなくなります。

より上半身の強化につながるので
上半身の特定部位が弱点ならば
足上げベンチプレスは良い補助プレスです。

私は
通常はブリッジを組んだ練習の後
三角筋前部狙いの
足上げナロウベンチプレス

好んでおこないます。

つらつらと長くなりましたが
補助プレスのメリットは

・ベンチプレスに似た動きで強化できる
・移動しなくていい

ぐらいのもので

自分の強化するべき部位がわかっていれば
別の種目でも
代替えできることはあります。

最後のさしあげが弱く
三頭筋の強化と大胸筋下部繊維を
強化したいならディップス

大胸筋の水平繊維と肩の安定性を
強化したいならダンベルプレス

三角筋前部なんて
フロントレイズでもぜんぜん強化できます。

フリーウエイトエリアが混雑してるとか
補助プレスの刺激になれたとかなら
別の種目を行ってもいいでしょう。

自分のボトルネックを見きわめて
うまくとりいれてください。

Yusuke Yamawaki(山脇 悠佑)

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