見出し画像

不朽の名作すぎて、名台詞も名曲も...とにかく「GOOD!」が渋滞している映画「カサブランカ」

こんにちは、「君の瞳に乾杯」をとにかく連呼している、koto です。

「君の瞳に乾杯」

このセリフは誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。

『いつか2−3個年上でロマンチストな彼が、指輪が入ったシャンパングラスを持ちながら「君の瞳に乾杯」なんて言ってくれないかな…』

10代にも満たない私は妄想を膨らましてた。

当時友人達には理想が高すぎる、そんな人はいないなんて言われたものです。

幼い頃の私は、どこからそんなセリフが出て来たのかも知らずに、ひたすら頭の中の空想エリアで多くの男性に言わせてた。



2020年8月。

コロナが一旦落ち着くも、両親、おじいさんパグと暮らす身としては中々外出もできない。

旅が好きな私ができたことは映画を通じて旅をすること。時空を超えること。

そう、映画で色んな世界を見ることにした。

不朽の名作として知られる「カサブランカ」(1942年公開 / 日本1946年公開)

これがコロナ禍で私を支えた映画との出会いだった。

ハンフリーボガートとイングリッドバーグマン主演映画。

ドイツの支配下にあった、フランス領モロッコ・カサブランカを舞台に繰り広げられる。かつてパリで愛し合ったふたりが思いがけない再会をし愛し合うも、時代の波にのまれていく悲恋映画。

第二次世界大戦真っ只中の1942年、アメリカにて公開された本作には、私を虜にする5つの興奮ポイントがある。



第二次世界大戦中に製作。

画像1


先に書いたよう、本作が公開されたのは紛れもない第二次世界大戦中の1942年。

日本で公開されたのは戦後。

だがアメリカで本作を製作・公開したことを考えると、当時の日本には無い余裕があり、その時点で日本の敗北が決まっていたのかもしれない。

最近は第一次世界大戦や太平洋戦争中などに製作公開された映画を観る機会が多く、当時の時代背景から恋人に会えない/離ればなれのままこの世を去る...なんて悲恋映画がとにかく多いと実感。

2021年10月になり、やっと緊急事態宣言も明けたが、第二次世界大戦のときのような悲惨さ、寂しさとは別のものを恋人や家族間にはある。

そんな中だからこそ、悲恋映画が多い1930-1940年代のものを観たくなるのかもしれないし、おすすめをしたい。

違う情勢ではあるが、共感の出来る場面が多々あるだろう。



「君の瞳に乾杯」は翻訳が神。

「Here’s looking at you, kid」

直訳をすると、「君を見つめてるよ、かわいこちゃん」

それを「君の瞳に乾杯」なんて訳すのが、かっこいいというかイキですよね。

本作から生まれた不朽の名曲「As Time Goes By」をBGMに、イングリッドバーグマンが目を潤わせています。

そこに「君の瞳に乾杯」とサラッと言うハンフリーボガート。

作中幾度となく言われる本台詞。

実は映画を観ているとき、この言葉がなんで「君の瞳に乾杯」なんだろうと疑問を抱き、オーストラリア人の方に聞きました。

「Here’s looking at you, kid ってなに?多分今の言葉だと “cheers to your eyes” になるのかもしれないけど使う?」

「いや、聞いたことも無いし、使ったことも無いな」

と言われました。


映画の中のセリフで実際には使わない言葉というのは、英語のみならず日本語にも存在する。

そのため、古くささから廃れた言葉になったかもしれないし、日常では言わない言葉なのかもしれません。

「君の瞳に乾杯」という言葉を今の時代に言う人がいたら、「痛いなぁ〜」と思う方が多いと思う。

しかしその言葉が受け入れられていた1942年に本作を製作し、言葉を発することで今の時代に製作される戦争映画とは違った、「生」が感じられるのがいい。

他にもナチの上官に

「君はどこの国の人間だい?」

と聞かれるシーンがあります。

イキなリックは

「酒飲みの国だ」「I am a drunkard」

と答えるシーンがいい。

お酒好きの私もこれから使おうと思います。



また会おうじゃなくて、さようなら。

この時代、作品の多くは悲しい恋愛ものが多い。

本作「カサブランカ」も例外ではない。

いつまで続くかわからない戦争、いつ逢えるか分からない相手、生きているかもわからない愛する人…。

新型ウィルスと闘っている今の私達だからこそ理解の出来る、勇気づけられるシーンが多くあります。

開いていた国境が閉鎖され、人との距離が開くばかりのご時世だからこそ見る映画。

戦時中に生きる人々が希望を捨てずに力強く生きる姿が素敵で、孤独を感じ、自立をしなくてはいけない今だからこその映画です。



第二次世界大戦中のぴりぴりとした空気感。

「カサブランカ」はドイツの支配下にあるフランス領モロッコ・カサブランカが舞台。

ハンフリーボガート演じる主人公リックが経営するレストラン「rick’s cafe americain」には、リックのようなアメリカ人、モロッコ人、ドイツ人、フランス人と多くの人種が集う場所。

レジスタンスを逮捕し殺したいナチ、レジスタンスを密かに応援する人々、無関心の人… など、ひとつのレストランという場に敵同士やそれを傍観する人々が集い同じ食事を食べるのが印象的な映画です。

また第二次世界大戦中のリアルを伝えるものでもあり、今の映画にはないぴりぴりとした空気感が観ている側にも伝わってくる。

憎み合い、殺したい、逃げたい人々の関係性や当時の日常も感じられます。



「サム、あれを弾いて。『時の過ぎゆくままに』を。」

かつて愛し合ったふたりの思い出の曲に惹きつけられるように、リックとエルザは再会。

この「As Time Goes By」は本作に負けぬほど不朽の名曲ですよね。

ふたりだけのジョークや、ふたりだけの曲って素敵!!

この曲を聴いているとシーンが頭に思い浮かぶので、毎晩のように浸っています。

おすすめは写真集を観ながら、ワイン片手に聴くことです...なんて言いたいですが理想で終わっています。笑



え、もう本当に観て欲しい。

「君の瞳に乾杯」「As Time Goes By」など名セリフ、名曲を生んだ「カサブランカ」

ただの悲恋映画ではなく、当時の世界情勢や人々のリアルな恋愛や人間関係を写していて、コロナの中生きるからこそ共感出来ることが多くあります。

公開から70年以上が経ちましたが、白く大きなカサブランカのように、今でも世界を魅了し続ける「カサブランカ」ぜひご鑑賞あれ!



補足:「rick’s cafe americain」 実際に存在します!

映画自体は全てハリウッドのスタジオ撮影だったようですが、映画公開後実際にモロッコのカサブランカにて、忠実に再現された「rick’s cafe americain」がオープンしたとの情報!

今は国境が閉まっているので行けませんが、いつかパートナーができたら行きたいものです...。笑

それでは!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?