『スーパーライブ・in岬』|#毎週ショートショートnote #強すぎる数え歌
「つまり、この数え歌は、まだ真の姿ではないんですよ……」
殺風景な岬の上で、黒いコートを身にまとった男が呟いた。
観客はごくりと唾をのむ。
数え歌の真相が明らかになり、名探偵の口から犯人の名が叫ばれるのだ。
「数え歌が、示すのは……!!」
歓声が岬を揺るがす。
耳をつんざかんばかりのハウリング。だが観客にとっては、ライヴ感を煽るスパイスに過ぎない。
ファーストシングル『一つ、手毬をついてみれば』から始まる、十二曲。
強すぎる数え歌としてヒットチャートを