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[原神] 「神羅天征」編成の元ネタを読む

旬は既に過ぎ去った感があるものの、日本語圏ではあまり言及を見掛けなかったので、ここで「神羅天征」編成の元ネタについて解説しておく事にする。

[数据讨论] [心得交流] (正在修改) 24词条下热门队伍四人总伤害与DPS计算,时间轴、充能情况分析与视频演示

編成の提案自体は別にあったのだろうが、日本語圏への輸入は恐らくこの記事からだろう。

「中練度」条件

「模板中练度的选择」の部分でDPS計算の条件が書かれているが、「中练度」つまり中練度とある様に大多数のプレーヤーの状況を想定して設定されている。

▪ キャラのレベルは90
▪ キャラの武器と命ノ星座は天空岛数据库のデータを参考にする
▪ 武器は基本的に使用率が最高のものを選択
▪ 「命座六舍七入」命ノ星座は平均値の六捨七入?

雷電国際(雷神国家队、Raiden National)では星座0重と2重のケースが表にある様に、実際に計算されているのは星5は星座0重(+1~2重)、星4は星座6重が基本らしくここの記述はちょっと謎。
また表(「队伍伤害总览:」のところを展開)を見ると「神羅天征」のDPSがトップというのはあくまで星5を0重に限定した場合だと分かる。

▪ 主要な天賦はLv.10、使うがダメージソースでない天賦はLv.8か9、完全に使わない天賦はLv.2(星座効果を除いて)
▪ 聖遺物はサブOPを24枠配分

「30天养成周期的24词条」つまり「30日の育成周期の24サブOP枠」の聖遺物と書いてあるが、30日の育成周期というのはよく分からない。

▪ サブOP枠はそれぞれの平均値で計算(攻撃力%なら4.98%、会心率なら3.30%)
▪ 攻撃力%に4枠、熟知が活きる場合は熟知に4枠(National Teamの香菱など)、残りは会心に1:2のバランスを(武器も考慮して)意識して配分

星座の件もそうだが、この中程度の課金・育成という点を理解していないと他のキャラを持ち出しても比較ができない。

▪ DPSは対単体で計算
▪ 回避やミスによるロスは想定されていない
▪ DPSはあくまで指標の一つであって安定性や対単体/集団といった性質は考慮されていない

結果的に数体は相手にできる編成が多いが、螺旋の環境的にそうでないとそもそも需要がないからだろうか。

「神羅天征」の計算

ここでは「神罗心万」と単純に名前から一字ずつ取って(罗はロサリア)呼ばれているので「神羅天征」がどこから来たか謎だが、その計算内容も見ていこう。

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(同記事から引用)
まずこのタイムラインだが、操作手順が完全に指定されており、例えば「神里 闪AQE」は神里綾華でダッシュ→通常攻撃→元素爆発→元素スキル(通常は霧切の廻光の効果発動が目的)、「神里AAZ」は通常2段→重撃を表す。(参考:英語wiki

重要なのはこれで完全に爆発が回る様に設計されているという点だ。別の編成だが「莫甘娜温」いわゆるモルガナでは、ディオナの操作は「迪奥娜EE」しかなく爆発を全く撃たない。モルガナ編成について「ディオナのDPS貢献が少ない」という意見を見た事があるが、そもそもディオナの爆発を撃ち、その範囲へ移動、ウェンティで爆発…として熟知+200は割に合わない、スキルのみで回転率を上げるの(+千岩4セット効果)が最善という計算なのである。日本語圏ではこの回転率、元素エネルギー効率の観点が軽視されている感がある。

またいくつかの補足も書かれているが、注目すべきは「第四」だろう。「千岩龍殺し心海は攻撃力%を引き上げてダメージバフとの均衡を実現するが、金珀モナではバランスが取れない」とある。その後の括弧の部分は「回復を捨てれば龍殺しモナが確かに強いが自殺行為だ」といった意味か。実際、綾華の爆発時のダメージバフは
▪ 固有天賦 18%
▪ 霧切の廻光 12+28 = 40%
▪ 氷風2セット 15%
▪ 氷ダメージ杯 46.6%
▪ 万葉バフ 1001×0.04 = 40.04%
で159.64%(メインOPの3.4枠分)にも及ぶ。一方の攻撃力は基礎攻撃力1016に
▪ 攻撃力時計 46.6%
▪ 攻撃力サブOP 20%
▪ 旧貴族4セット 20%
▪ 千岩4セット 20%
▪ 龍殺し 48%
で154.6%(メインOPの3.3枠分)となっている。ただ実際には羽の固定値311があり、これを組み込むと実質 (1016×(1+154.6%)+311)/1016 - 1 = 185.2% で4.0枠分となる。(nora43氏の言う「真攻撃力%」。枠換算についてはこれを参照。)よって金珀モナの方が単純な乗算ではやや優位にも見えるが、水元素供給が全く異なるので簡単には比較できないだろう。

編成や計算の詳細も書かれているが、BWIKI(「图鉴」が図鑑で、キャラ・武器・聖遺物などの一覧がある)を参考にすれば読めると思うので興味があれば参照してほしい。

結論

ここでより詳しい議論をするつもりはないが(個人的には元素量の話をするのが好きなので)、とにかく編成について云々するならば前提条件を知っておくべきだ。