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今週のkinologue【1/1-7】

今年も既に7日経ちましたが、あけましておめでとうございます。元旦から大きな地震や事故があり、被害に遭われた方々には心よりお見舞いを申し上げます。世界情勢も含め、不穏なスタートとなった2024年ですが、辰年らしく、上昇していく1年となりますように。近所の神社で引いたおみくじは今年も大吉。でも「短気になるな」としつこく書かれていた。短気な方ではないと思っていたけど、気をつけます〜。今年のお節は蟹のスープで締めた。

今年はザジ・フィルムズさんから頂いた創立35周年記念アニエス・ヴァルダのカレンダー♡

3週間にわたるノルディック・シネマ・ワンダーランドの余波で溜まっていた事務作業は年内に終わらず、三が日を過ぎてから作業を再開して何とか終わらせた。シネコヤさんも報告書を早速上げてきて、エライ!次の山場は確定申告か〜、すぐだなぁ。涙。そしてようやく締め切りが迫っている冬休みの宿題=連載記事第2回に取り掛かる。選んだ映画が3時間近い長尺で驚いたが、とりあえず書けそうな内容。しかしこれだけで1500字は厳しそうなので、もう1本追加することに。これって宣伝どこがやってるの?どうやって調べようかと悩んでいたら、担当者をFB上で発見!ありがたし。とりあえず仕事始め前に一旦書き上げねば、、、とことん地味な年末年始だった。

前回アップしそこねたが、NCWのkinologue回をほぼフル鑑賞、ワークショップにも参加してくださったMANOさんに頂いた、全作品が描かれている涙モノのイラスト。

今年の1本目はヴェンダースの『PERFECT DAYS』。年末からタイムラインに高評価が溢れていたので、遅ればせながら感。THE TOKYO TOILETプロジェクトありきとして観てしまったせいか、これって映画なのか?と思うこともしばしばあったが、ドキュメンタリーじゃないヴェンダースの映画を観たのは久しぶりで、音楽はもちろん、小津を敬愛する彼らしい映画だった。写真屋さんの柴田先生やおみやげのくるみっ子にはニヤリ。カセットテープと100円の文庫本と盆栽風の植物が絶妙な量で満たされている部屋を鍵をかけずに出ていき、同じようでいて変化のある毎日・毎週のルーティンを笑顔でこなしているさまは、一言でいうとキャッチコピーの「こんなふうに生きていけたなら」なのか。カルチャー誌のように充実したパンフレットに載っていた役所広司のインタビューに、デイヴィッド・リンチの『ストレイト・ストーリー』について答えていて納得。仕事で携わってきた作品の中で特別な1本だから熱くなった。そして、偶然にも最近見たばかりの山田太一脚本のNHKドラマ「今朝の秋」の笠智衆についても述べていて、顔だけで数分もたせられる稀有で芸達者な俳優がこれからの70代、80代にどんな姿を見せてくれるのか、楽しみになった。ちょうど来週の授業で『東京物語』を取り上げるでの小津作品をいくつか見ていたが、これを機に『東京画』も見直してみることにしよう(ということで、遂にザ・シネマ入会)。

三が日に美味しいモーニングを食べた後に観るにはぴったり、爽やかな作品だった。

2本目は『ゴーストワールド』。20年くらい前に恵比寿ガーデンシネマで観たが、ストーリーはほぼ覚えていなかった。ポリコレのない時代の罵倒の嵐に懐かしさを感じつつ、ソーラ・バーチもスカーレット・ヨハンソンもめちゃくちゃかわいい(同年公開のソーラ・バーチ主演『穴』には以前いた配給会社でちらりと関わったが、こちらにはキーラ・ナイトレイが出ていた。ごっちゃになる)。20年前に観た世代が再び出会うと失ったものに気づかされたり、ブシェミに感情移入できるようになっていたりするが、今の20代にはどう映ったのだろうか。なかなかヒットしているようなので、興味深い。

監督のテリー・ツワイゴフは現在74歳だとか。50過ぎで撮った映画だと思うとすごい!

年始早々の訃報は写真家の篠山紀信さん。これでもか!というくらい哀悼コメントが続くのは仕事量の多さを物語る。私でさえ(撮ってもらったことはないけれど)仕事で2回お世話になったことがある。今はトーヨコキッズがうろついているエリアの高層ビル屋上での撮影。弟子?が全てスタンバってから御大が登場し、ものの5分くらいで撮影終了。「またご飯食べようねー!」と被写体になった女優さんに声をかけて、風のように去っていった。ブルータスの連載「人間関係」に載せるのはパブリシストとして夢だったし、モノクロ写真のカッコ良さに言葉がなかった。R.I.P.


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