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先週のkinologue 【2/5-11】

安定の「先週の」kinologue。気づくと火曜。週末は北欧のビンテージ・ショップが天王洲に集結する「NORDIC JOURNEY」へ。ご近所のFIGUEさんに教えて貰うまで知らなかったが、年々大きくなっていて、ビンテージでは最大級とか。書籍の売り込みも兼ねてうろうろしていると数年ぶりに再会した人やずっと興味があったお店の人にお会いしたり、よく喋った〜。購買意欲が高い人が集まるとは聞いていた通り、すごく活気があった。コロナ禍を経て一回転した感の北欧ブーム、ハマる人は深くなっているのかもね、と談義。

アメリカン・ユートピアもIMAXで観たい!

恥ずかしながら初めて観た『ストップ・メイキング・センス』。15周年版のときは確かキネティックが配給していて、ビッグ・スーツのビジュアルがオシャレ過ぎて引いて観なかった。『アメリカン・ユートピア』が初デイヴィッド・バーンだったが、号泣してドハマリしてその年のベスト1だった。そして満を持してのIMAXでの初見は正解だったかも。臨場感がハンパなく、踊り出したくなる。そうか、昔はこんなロックバンド感あったのね。デイヴィッド・バーンひとりから始まって、段々とメンバーが増えていき、ステージが組み上がり、音が重層的に膨らんでいく。今でもよく動ける人だと思っていたが、「その場ジョギング」の連続技がすごい。ラスト近くの電気スタンドのパフォーマンスまで物語のような演出。『羊たちの沈黙』より前のジョナサン・デミの傑作だ。スパイク・リーの捉え方と比べるのも面白い。40年前の姿も素敵だけど、今のデイヴィッド・バーンの方が颯爽と渋くてカッコいい。SPARKSにも重なる、働く人のサステナビリティを感じる。『アメリカン・ユートピア』を再び観て、それ以来、ずっと2枚のサントラをリピート。

どちらともメイン写真を外して貰った。おじさんばっかりなのものね。

「婦人之友」隔月連載2回目が本日発売。今回は『オッペンハイマー』と『瞳をとじて』。『オッペンハイマー』はフィンランドで観たので、レビュー解禁前の掲載を許してもらった。プロじゃないのでなるべく早く書いてしまいたかった。今年のオスカー作品賞・監督賞はカタイのでは。技術部門でしか縁がなかったノーランにもついにその時がくるのか。もう1本はビクトル・エリセ31年ぶりの長編。『ミツバチのささやき』(1973)は大昔に観たが、主人公アナがかわいかったこと以外、正直覚えてなかった。よって久しぶりに再見。劇場で観たかったが、仕方なくザ・シネマに加入。ついでに『エル・スール』も見た。31年の間、短編はいくつか撮っていたし、作家としてお休みしていた訳ではないが、50年前の作品とつなげてみると、この人、ずっと変わっていない。連載では「見えないもの」への畏敬と書いたが、「見えないもの」が立ち上がる映画の力を信じているのかもしれない。既に観たストックが終わったので、次号からはせっせと新作2本を探さねばならない。本業じゃないので選んで吟味する余裕がなく、決めうちでいくしかないけど。

背後の梅は満開が近い。今年は本当になんでも進みが早い。

チューリップ・フェスからうちにやってきたチューリップはまだまだ元気で、うっとり。いつまででも見てられる。今週からBerlinaleが始まるので、配給会社の皆さんはベルリンへ。こんな弱小配給者にも売り込みのメールがずっと来ているが、今年はオンラインでも参加しないことに。しかし、いくつか気になっているものにはスクリーニングの依頼をかける予定。kinologueが目をつけているようなものにライバルはいないだろうからとたかを括っているけれど。今月はとにかく地道にコツコツ、準備を進める。

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