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今週のkinologue【10/23-29】

ここ最近は秋晴れで気持ちが良い日々が続いていて、メールやメッセージの挨拶はほぼそんな感じ。庭の柿の収穫時期に入った。今年はかりんも初収穫。フィンランドではもう雪が降っているとか。季節は冬にむかって動いている。

仕事の上でも冬の大きなイベントにむけて動き始めた。準備の段階から思いがけないことが続いて、既にワクワク。それと同時に進めている12月のイベントの告知を今週から開始した。1本の映画の配給の仕事の終わりは配給契約が切れるとき。いよいよkinologueにとって初めてそのときがやって来る。特に何もなく終了してしまうのは、特別なことがたくさん起こったこの映画『YARN 人生を彩る糸』には勿体ない気がして、東京でのファイナル上映会を企画した。公開当初からお世話になっている糸作家のソウマノリコさんとは何度かイベントをやってきたが、最後も一緒に!と思って相談すると、クリスマス時期の素敵な自由学園明日館での開催をトントンと進めていただき、実現した。上映後のトークは、これまでこの映画が紡いできた面白い冒険談を振り返って楽しもう(YARNという言葉には糸だけでなく、そんな意味もある)という内容で、まるで映画のお別れ会だ。2017年12月の公開以来、一緒に冒険談を紡いできた方々と一緒に振り返ることができると嬉しいなぁ。配給から、映画と映画を愛して下さった方々に、最後にできる贈りものになればと思っている。絶賛参加者募集中!

久しぶりに映画らしい映画を観た。マーティン・スコセッシ監督による約3時間半の大作『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。これくらいの尺になると見やすい時間で上映しているのは今週が最後かもしれないと思い、何とか時間を作った。80歳になってもスコセッシ御大らしい重厚な演出と、全編にわたって刻まれているロビー・ロバートソンの音楽に緊張感があって長さを感じさせなかった。Netflix配信だった『アイリッシュマン』の限定劇場公開を見逃した身としては、パラマウントとApple TV+の製作・配給で、今回堂々と劇場公開されたのは有り難い限り。民族問題テーマの共通項のある『福田村事件』と比べてはいけない思うものの、1920年代の街を完全に再現したり爆破シーンに、圧倒的な製作費の差を感じてしまう。弱くてダメな男を演じるディカプリオが想像以上に良かった。アラフィフとなった彼がこんな俳優になるなんて、キラキラしていた20代の彼からは予想し得なかったことだ。『レヴェナント』あたりから大きく変わってきたと思うが、スコセッシとデ・ニーロのお家芸に堂々と渡り合っていく姿が頼もしく、これからますます歳を重ねて変容していくさまが楽しみだ。

リー・グラッドストーンが美しかった。ケリー・ライカートの"First Cow"も早く観たい

週末は豊洲のケルト市と映画教育国際シンポジウムをハシゴ。韓国のKOFICと連携して公教育にどんどん入っていっているBIKYの話に羨望の眼差しが注がれていたが、スピード感と拡大を一義に明言していたのには違和感もあった。どんな先生でも対応できるマニュアル化された映画教育は一体誰のため?日本のこども映画教室のきめ細かい取り組みは再現性が低く、拡大しにくいが、誰が誰のためにやっているのかが明確だ。双方の良いとこ取りで、産業にもわかりやすい利を提供して巻き込みながら進めていけると良いのだが、まだまだ先は長そう。他人事にはせず、自分の形で出来ることを進めていきたい。

久しぶりに再会した人も多数。

そして今週の締めくくりは、初めて本格的にモルック練習会・大会に参加。モルックはフィンランド発の木のボーリング的なスポーツだが、誰でも参加しやすいユニバーサルなスポーツで、日本でもここ10年くらいで人気が高まってきている。今日聞いたところによると、フィンランド・日本・フランスが三大モルック勢力らしい。最初のハードルが低くく、始めやすいけれど、やると奥深さに気づきハマってしまうのもわかる気がする。上級者に教えて貰った通りにやると、奇跡の一投が何度か出て、楽しくなった。フィンランドでモルックをやっているのを見たことがないし、友達から話を聞いたことがないので、リサーチしてみよう。

今日覚えたのは始める前の並べ方。1本だけ倒すとその番号の点が、複数の場合は倒した本数の点が入るのが基本ルール。

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