見出し画像

今週のkinologue【5/22-28】

SNSではカンヌに「森、道、市場」に逗子の花火、リアルではクリーニングデイ(TOP画像=フィンランドも良い天気で屋外フリーマーケットが活況!マイヤ・イソラのデザインばかりで眩しい〜@huismuggallery のインスタより)とお祭り騒ぎが多かった今週。こうしているうちに5月も終わっていく。

カンヌは役所広司さんの主演男優賞(カンヌはまだ男女分けあるのね)と『怪物』の脚本賞(坂元裕二ドラマ好きとしては感無量)という日本映画にはとても良い形で終わった。韓国勢がコンペにいなかったからか、と思うと切なくはあるが。今年もギャガがパルムドールをゲット。ホントにヒキが強いなぁ。カウリスマキも久しぶりに受賞し、フィンランドの映画関係者が湧いていた(ご本人はインタビューを受けることもなく、とっとと帰国)。フィンランドに最近オープンしたカウリスマキの映画館で公開初日に受賞作を観ようと心に決めた。それまでに色々頑張ろう。

金曜のオンライン読書会のはじめに「最近、面白かったことは?」というお題があったが、面白いことが全然思いつかない日常にため息。今週は呆れたり腹が立つこと続出してたし。今週唯一、スゲーなと思って面白かったのが『TAR』のケイト・ブランシェット。今、生きている女優の中で最も美しい(と思う)ケイト様も54歳になられたそうだが、美しすぎるオッサンぶりが驚愕だった。無意識にパワハラを繰り返して地位を失う実力者、家庭を顧みずに妻に捨てられるお父さんなど、やってることは完全にオッサン。本当のオッサンがやっていたらただの惨めな話だが、ケイト様は乱れて指揮する姿も美しく、見ていられる。彼女じゃないと成り立たない。実在の人物かと思わせるリアリティある設定でwikiを見たくなるが、TARは架空の人物。登場人物が多く(全く出てこない重要人物も)、思わせぶり映像も多数なので混乱し、更にゲームに疎くてラストの意味もわからず終了。ついネタバレ投稿で確認してしまった。今週から上映回数が激減したからか、同じように慌てて観に行った数人に聞いてみたが、みんな同じような感想が返ってきた。『リトル・チルドレン』もそうだった気がするが、頭の良い人がつくるモヤっとさせる映画。ま、そこがトッド・フィールドの面白さでもあるけれど。

美しいケイト様の顔がないビジュアル、なかなか思い切りが良い。

今週は久しぶりにトランスビューの共同作業の会に参加して、いろんなひとり出版社さんに会った。こちらは「ひとり出版者」noteに近々掲載予定〜


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?