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なぜ「ワンルームマンション投資」賛成派と反対派のバトルは収まらないのか。

ワンルームマンション投資バトルについて

YouTubeやTwitterを見ていると、ワンルームマンション投資について、賛成派と反対派が、熱いバトルを繰り広げているをよく目にします。

なぜここまで意見が食い違うのか?

私の周りでもワンルームマンション投資をやっている人が沢山いるので、非常に興味がわき、ちょっと調べてみる事にしました。

ワンルームマンション投資に関する市場調査と分析

ワンルームマンション投資を激推ししているインフルエンサーと、絶対やめろ!と話すインフルエンサー。

両者の考えの違いは一体どこから来ているのか?

そこを調べるため、両者に平等の立場で意見を聞いてみたり、自分自身もワンルームマンション投資の営業を受けてみたり、1か月ほどかけて調査をしてみました。

その結果、ある程度見えてきたことがあったので、ひとまず現時点の状況をまとめてみようと思います。

ワンルームマンション投資の種類について

ワンルームマンション投資にはどうやら大きく2つのパターンがあるみたいです。

①全部自分でやるパターン

物件探しから、融資してくれる銀行探し、銀行との交渉、賃貸管理会社探し・交渉、客付け努力まで全部自分でやるパターン。

②業者を使うパターン

そうゆうのを全部一手に引き受けてくれる、全部コミコミお得な『ワンルームマンション投資』をパッケージ商品として販売している業者を使ってやるパターン。

厳密にいうとそこから更に、新築派と中古派にも分かれるのですが、これはまた別途。

ワンルームマンション投資賛成派と反対派の違い

まず、賛成派と反対派とでは、ワンルームマンション投資の種類についての前提が違いました。

ワンルームマンション投資賛成派はそもそも①でやるパターンを前提にして話しており、逆にワンルームマンション投資反対派は②でやるパターンを前提に話をしている。

そのため両者は噛み合わないんだという事にまず気がつきました。

しかし、よくよく話を聞いてみると、

ワンルームマンション投資賛成派も②のパターンでやる方法では反対であり、ワンルームマンション投資反対派も①のパターンでやるのは、一部条件つきであり。

というスタンスのようでした。

ただ、微妙に違うのは

反対派は、①でやるのは非常に難しく、できる人は限られるし何より市況感に左右されるから再現性は低いという考えで、一部条件とは、そうゆうハードルをちゃんとクリアできるのであればというもの。そして2022年の今は、確率が非常に低いという認識でいるようです。かたや賛成派の人は、いや①でやるためのノウハウがちゃんとある。

という事らしい。

とはいえ、両者に共通するものもある。

常にバトルを繰り広げる両者ですが、話を深く聞いていると同じような事を言っている点もありました。

それは、

②のパターンの場合は絶対にやめとけ

という事です。

ではなぜ①はよくて、②はだめなのか
それはとてもシンプルで

①だとそもそも、物件を購入する際に、交渉や市況感、探し方などで優良物件を割安で仕入れられる可能性があり、TOTALのランニングコストも安くすむ。毎月数万円の家賃収入がある場合もある。

②だとそもそも、物件の購入価格が相場よりも高い状態で買わされ、交渉次第で初期費用は抑えられるが、TOTALのランニングコストは高くなる。毎月数万円の手出しがある。

からだそうです。

ランニングコストとは、固定資産税、管理費・修繕積立金、ローンの金利、家賃保証やサブリース代の手数料、賃貸管理会社への手数料など毎月の固定費、設備交換、原状回復、保険の更新、ルームクリーニング、定期的なメンテナンス、鍵交換などなどにかかる実費+手数料など数か月又は数年ごとに発生する変動費、節税期間終了後に発生する納税金額などです。

物件購入時は、どうしても初期費用に目がいきがちですが、ワンルームマンション投資は比較的長期運用になりやすいため、このランニングコストは馬鹿に出来ません。

②の業者はとにかく契約をとりたいがために、初期費用(不動産取得税や、その他諸費用)を負担しますとか、固定費分の数年の手出しは自分たちが負担しますとか言ってくる場合がありますが、これに惑わされてはだめです。

なぜなら②の業者は、ランニングコストの手数料が非常に高くつく場合があるからです。

とはいえ②でもそこまで悪くない業者も一部あるため、業者をちゃんと見極められるのであれば、②でやるのもありという人は一部いるみたいでしたね。

ちなみに②のメリットは、とにかく手間がかからないという事です。
全部コミコミで業者がやってくれますからね。なので忙しいエリートサラリーマンや、お医者さんなどからは人気で、結構選ばれるみたいです。

もう一つの前提について

ここでもう一つ問題になってくるのが、もう一つの前提です。

それは、不動産投資でいくら設けたいのか?です。要は出口戦略ですね。

A. いくらでもいいので、プラスになればOK。
B. 大きな儲けにならないとやる意味がない。

ここでも賛成派と反対派で前提が異なっているようでした。

ワンルームマンション投資賛成派はAを前提にしており、ワンルームマンション投資反対派はBを前提にしているんですね。

ちなみにワンルームマンション投資賛成派の中には、ある程度マシな②の業者を使って、Aを前提で話をしている人もいるようです。

あとは細かい所ですが、リスクをどれだけ固めによむか(資産価値の下落、金利上昇、空室率、修繕費用など)、どの程度未来への期待値を抱くのか(資産価値の上昇)、それも人によって様々なので、その辺も関係はしていると思います。

まとめ

ワンルームマンション投資賛成派は①+Aを前提に話をしている。
①+Aとは、業者に頼らずある程度自分でやる+不動産投資で大儲けをしようとは思っておらず、そこそこプラスになればOKが前提。

ワンルームマンション投資反対派は②+Bを前提に話をしている。
②+Bとは、ワンルームマンション投資会社を使ってやる+不動産投資である程度の儲けを得る事を期待しているが前提。

両者前提条件が異なるため、だからいつも食い違いが生じているんだというのが、今回の調査でわかった事でした。

※プラスってどのくらいのプラス?大きな儲けって具体的にいくら?
そこは人それぞれの価値観、金銭感覚、運用期間によっても変わるため、ここの前提も事前にしっかりすり合わせるのが大事です。

投資はどんな投資でも、入口と出口が大事だという事を日々実感します。

お互いまず前提条件は何か?を明確にしないと、
「不動産投資を通して人々の利益になるお手伝いがしたい」という共通の目標を持っていても、前提が異なると揉めるんだなと思いました。
これは仕事でも言える事ですね。

みなさんの前提条件はなんですか?

自分の前提条件と、相手の前提条件をまずすり合わせる事から始めるのが、不動産投資の成功の第一歩、ないしは争いごとを避けるための第一歩になると思います。

余談

ちなみ私が受けたワンルームマンション投資の営業は②のパターンで、営業を受けながら気がついたのは、業者が販売しているのは、ワンルームマンション投資の「物件」ではなく、ワンルームマンション投資の「スキーム」なんだなという事。

数回の面談で言われたのは、節税効果だの、生命保険替わりだの、年金になるだの、他人資本で資産形成できるだの、提携ローンがあるだの、そうゆう事ばかりで、具体的な物件の紹介は最後の最後まで出て来ませんでした。具体的な物件は出てこないのに、購入金額、家賃、金利、管理修繕積立金、固定資産税などが書かれた資料だけは出てくるんです。

築年数は?広さは?最寄り駅は?駅何分?物件の状態は?周辺の賃貸需要は?周辺の人口増減率は?再開発計画は?治安は?相場は?などなど、知りたくないですか?

その代わりに、営業マンは自分がいかに信頼できる人間なのか?をやたらアピールしてきます。そりゃそうですよね、、物件ではなくスキームを売っているんですから。

金利が上がったら?修繕積立金の値上げは考慮されてますか?家賃の下落は?減価償却期間が終わった後は節税になりませんよね?設備が壊れたら?退去者が出た後の原状回復費は?最終の累積赤字は?想定売却価格のシミュレーションは?投資用の売却金額と、実需要の売却金額って変わりますよね?そもそもワンルームマンションを実需で購入する需要って少ないですよね?等々

突っ込んでいくと、

最終的には賃料の30%は経費にできるとか、脱税まがいの話までされました。業者選びには注意が必要ですね。

終わり

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