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バルサラの破産確率の使い方を分かりやすく徹底解説【資金管理】

FXや投資をしている中で「バルサラの破産確率」という言葉を聞いたことありませんか?

バルサラの破産確率という理論は数学者のナウザー・バルサラが考え出した理論であり、

自身のトレード手法を繰り返していった時に、最終的に破産してしまう確率を表したものの事です。

よくFXを初めて「100万溶かした」などの話は良く聞きます。

なぜこのような自体が起こってしまうのかと言うと、自分の実力、レベルに合った資金管理ができていないからです。

しかしバルサラの破産確率をマスターする事で、まずFXで大失敗する事は限りなく低くなります。

また、これを知っているか知らないかでトレード成績にも大きな差が生まれてしまう事になるので本記事でしっかりと習得しましょう!

バルサラの破産確率の使い方

バルサラの破産確率の計算は3つの変数があり、

勝率、損益率、リスクにさらす資金比率

です。

求め方を知らない人のために一つ一つ見ていきます。

まず勝率は勝ちトレードの割合を示します。

勝率の求め方
勝率(%) = 勝ちトレード数 ÷ 総トレード数 × 100
(例)トレード成績が6勝4敗なら、勝率=6×10×100=60%

損益比はリスクリワードであり、勝ちトレードの利益額と負けトレードの損失額の比率です。

損益比(リスクリワード)の求め方
損益率(倍) = トレードの平均利益額 ÷ トレードの平均損失額 
(例)平均利益額3,000円、平均損失額が2,000円なら、損益率=3,000円÷2,000円=1.5倍

リスクにさらす資金比率とは、1回のトレードで口座資金の何%の損失を許容するかです。

リスクにさらす資金比率の求め方
リスクにさらす資金比率(%) = 1トレードの許容損失額 ÷ 口座資金 × 100(例)口座資金10万円で1トレードの許容損失額が2千円なら、リスクにさらす資金比率=2千円÷10万円×100=2%

バルサラの破産確率はこのリスクにさらす資金比率が最も重要になってきます。

なぜなら3つの要素の中で勝率と損益比は自分でコントロールできないからです。

しかしそれに比べて、自分で設定できる損切り額は、固定しやすい数値ですので自分でコントロールする事ができます。

ちなみに2%以下に抑えると安全度の高いトレードができると言われています。

バルサラの破産確率の計算方法

自身の勝率、損益率、リスクにさらす資金比率が出せたらいよいよ本題です。

バルサラの破産確率を計算するには、微分・積分を利用した数式を使います。

破産確率を「Q」
資金を「n」
勝率を「p」
平均損益比を「k」
資金率を「p」

と設定。

バルサラの破産確率の数式
x = px^(k+1) + (1-p)
0 < x < 1 → xは1以下の数になります。
Q = x^(n/b)

はい、もう意味が分かりませんね。 私も全く分かりません笑

しかし大丈夫です。後に簡単に求める方法を教えるので数式など覚えなくて良いです!

バルサラの破産確率の表を使えば数式は不要です。

バルサラの破産確率の表の見方

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引用

今回は資金率が安全と言われている2%を例に見ていきたいと思います。

例) 勝率:50% 損益比の平均:1倍 
   この場合は破産確率が赤色で100となっているので破産する確率がかなり高いという事になります。

他の例も見ていきましょう。

例)勝率45% 損益比の平均:2倍
  この場合は破産する確率は黄緑の部分の0になります。勝率が低めですが、損益費が高いため破産する恐れは限りなく低いという事になります。

バルサラの破産確率の表はインターネットで検索すれば様々な表がありますが、表を参考にする事により、

自分のレベルを知る事ができ、勝率を上げれば良いのか、それとも損益費をもっと挙げれるようにすべきなのかが分かります。

バルサラの破産確率計算機を使おう

今回は資金率2%の表を使いましたが、人によっては資金率が1%だったり、5%だったり、10%や20%と言ったハイレバの人もいるかと思います。


また表を作成するとなると数式が複雑でエクセルなど専門的な部分も含まれるのでバルサラの破産確率専用の計算機をぜひ使って見てください。

破産の確率〟計算機

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使い方は簡単です。まず適応方法の設定では定率を選びます。勝率、RR比率、損失の許容、取引開始の金額をそれぞれ入力していきます。


右下の破産と判断する資金残高は、資金残高が0になったら破産とみなす場合と、取引開始時の資金残高が20%を切ったら破産と見なすかによって破産の確率も異なってきますのでここの項目も自身で決めてください。


こそれぞれ入力する事であなたの破産確率が計算されます。

分からない事がありましたら左下の 

項目の解説を見る 

という部分をクリックすればそれぞれの項目の解説がされています。


バルサラの破産確率の使う注意点

バルサラの破産確率を使う際は2つの事に注意してください。

1つ目が、バルサラの破産確率を資金管理として活用する際に最も重要な事は「トレードのサンプル数を増やす」事です。

どういうことかと言うと、10回のトレードで勝率60%なのか、100回のトレードで勝率60%なのかでは大きく変わってきます。

なぜなら10回のトレードでは60%だったのに20回のトレードを勝率の平均を出した時には半分の30%に下がっていたという事になってしまう可能性があるからです。

トレードのサンプル数が多ければ多い程、出した破産確率の数字にしっかりと収束していくと思います。

ですので出来るだけ多くのサンプルを集めた上で破産確率を計算していってほしいと思います。

2つ目が、「手法や1トレードのリスク(金額)は一定にする」事です。

どういう事かと言うと、バルサラの破産確率表は一定の条件で機械的にトレードを繰り返す事を前提とした数値です。

トレードのたびに手法やリスク(金額)が変わってしまうと破産確率の数値も変わってきてしまいバルサラの破産確率をを有効に活用しにくくなります。

ですから手法やリスク(金額)は一定にした上でバルサラの破産確率の数値を出すようにしましょう。

バルサラの破産確率の具体的な活用法

ここまではバルサラの破産確率の使い方や注意点などを話してきましたが、

バルサラの破産確率を使ってどのようにトレードに活かしていくべきなのかをお話していこうと思います。

バルサラの破産確率をマスターできたらやることは主に2つです。

1 安全性を確かめる
2 改善する

1 安全性を確かめる
→デモ口座や検証ソフトを使って自身のトレードルールに基づいてトレードを繰り返したとします。

その結果を元にバルサラの破産確率を計算したところ、破産確率が100%という結果になりました。

まずは「自分のトレードルールはやばい」という事に気づけるか気づけないかが重要です。

2 改善する
→安全性を確かめた結果トレードルールの改善が必要だとわかりました。基本的に、バルサラの破産確率を下げる方法は3つあります。

・勝率を上げる
・平均利益を上げる
・平均損失を下げる

この3つです。

どの項目を改善すれば破産確率を下げられるかを自身のトレードスタイルと照らし合わせて考えていくことが重要になります。

1の結果で勝率が悪いのが原因で破産確率が高いのであればであればトレードルールの改善やトレード技術の向上ができるように改善しようという風になります。

また資金比率を下げられるのであればとことん資金比率を下げていけば破産の確率を下げる事ができます。

先程も言いましたが、勝率などトレード技術はすぐには改善できませんが、資金比率は自分で変えることができます。

練習問題

バルサラの破産確率が出せるかの簡単なテストをして本記事を終了させて頂きます。

記事を読んで終わりではなくインプットしたものに対してアウトプットして確実に頭の中に叩き込んで下さい。

Q.以下の数値の場合、破産の確率は何%になるでしょう。
適応方法の指定:定率
勝率:63%
RR比率:1.5
損失の許容:20%
取引開始の資金額:100,000
破産と判断する資金残高:20,000

(答えは記事の一番下に記載しています。)

まとめ

最後にまとめとして要点をまとめます。

・バルサラの破産確率は勝率、損益率、リスクにさらす資金比率の3つがわかれば破産計算機を使って簡単に計算できる。

・バルサラの破産確率はどのくらいのリスクが許容範囲なのかを知る事ができる。

・バルサラの破産確率を有効活用するためにはトレードのサンプル数を増やして、手法やリスクを一定に固定する事で計算した数値に限りなく近い数値に収束する。

・バルサラの破産確率をマスターできたら、安全性を確かめて改善点を見つける。

FXは資金が増えてえいればそれで正解です。

そのためにはトレード技術以外に今回マスターしたバルサラの破産確率のような資金管理が重要になります。


練習問題の答え 0.96%

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