見出し画像

[不透明/にじぶどう ft.可不]MV・イラストの担当をしました。+原画のメイキング動画を投稿しました。

こちわ
なかまさゆみです。


楽曲をまた担当させていただきました!
2023年12月、にじぶどうさんの楽曲「不透明」MVのイラストと動画を担当しました!アナログ絵+特殊な絵の具を使うという久しぶり&新しい手段を使う楽しい映像となりましたのでぜひ力作を見ていただき、拡散やいいね、チャンネル登録などしてくださると嬉しいです。

今回も前回作品「黄昏の最果て」と同様MV担当側の解釈記事を書かせていただこうと思います。どうぞ楽曲を聴きながらお読みいただけますと嬉しく存じます。

MVの解説/歌詞とイラスト

はじめに

にじぶどうさん(個人的にみっちゃんと呼んでます。)のサムネイルキャラクターを制作させていただきました。そのお話を前提に続きを読んでいただけますと幸いです。

OP

今回こちらのにじぶどうくんがOPのアニメーションで出てきます。

にじぶどうくんのラフ

今回この「不透明」という曲はそもそものコンセプトが、みっちゃんの経験をもとにした曲となっており、自分が感じてきた思いや音楽に対する体験や気持ちを歌詞や曲で表現したということをお話できいてました。(後に解説します)

では本編のアナログイラストに入る前に、にじぶどうくん(みっちゃんの分身ちゃん)をこの動画の中に溶け込ませようというところからこのアニメーションの導入を考えました。

経験の部分

詳しい経歴やストーリーは原曲者であるみっちゃんが記事を書かれると思うので簡潔に記載します。
もともと音楽のプロを目指していた、夢を追ってたみっちゃんでしたが、たくさんの経験を経て人の出会いと別れを繰り返し自分の実力不足やその道で生きていく勇気がなかったことを痛感します。

夢を追ってプロを目指す、これは私自身のイラストレーター・デザイナーの一時期の記録にも重なる部分があり、辛い気持ちがとても伝わりました。
(その時の記事「かっこいい絵が描けるイラストレーターにはなれなかった私の話」がこちら)

ただ最後に、人から示された価値や夢を追うのではなく、自分自身が思うように舵を切って進みたい。関わった人で自分(みっちゃん)に対して粗雑な扱いを人としてきた人には、この気持ちや舵を切った夢の先は教えない、僕は進んでいくという「これからの航海」の決意をした曲ということでした。
その上で歌詞を見ながら曲を聴き、絵を描かせていただいたようなのが今回の形となります。

今回のイラストのテーマをどうするか

今回絵とMVを描く立場に立った時、この思いやストーリーをどう描いていくかかなり悩みました。
アニメーションなのか、イラスト1枚なのか。
最近会ったことで感動したことがあったかを振り返った時、私のX(旧Twitter)には漫画家さんやエッセイ漫画を描くプロが多いことを思い出しました。

人生の経緯を漫画風にしたらどうだろうか。
なのでMVの中心に出てくる横を向いた男の子は、作曲者自身の姿になります。

OPのにじぶどうくんが溶けこんで、人の姿になり本人が曲が進むにつれて形づいて、彩られ、くすんだ気持ちを特殊な絵の具で表現する。そんなMVにしました。

四角い枠に入った歌詞

暖炉に焼べた夢 僕には大き過ぎた
皆んなと僕の幸 それぞれの価値でいい

不透明な未来に 舵を切る僕の手で
聴こえる声にも耳は傾けるけど
不透明な君たちに 僕の道教えない
泣く君にだって教える事は出来ない


お気づきの方も多いかもしれませんが「漫画」をテーマにして制作したMVで歌詞を四角い枠に入れて表記しています。
これはみっちゃんの物語の幕開け曲なので、歌詞を全部みっちゃんの「セリフ」と捉えて表現するためにこの方法で記載しました。

使用しているペンも実際のプロの漫画家も使用する、ステッドラーのピグメントライナーというペンを使用しています。(後ほどメイキング動画編でご紹介します)

灰の表現で「特殊な絵の具」を使用

灰掻き分け光る小さな四つ葉クローバー
守る為大冒険やめて部屋に閉じ籠もり
四角いブルーライトと 吐き出したい想い
抱えダンスしよう 君が知らないワルツを

今回この「灰」の部分は当時のみっちゃんの心境や人間関係のしんどい気持ちを表現した砂嵐と捉えて表現しました。
今回のタイミングで企業様に特殊な絵の具をご提供いただく機会が偶然あり、こちらのMVに使用願いを出したところ快くOKをいただきました。

株式会社オンデマンドスクエア様:https://od-s.co.jp/

実際のこちらの練り絵の具「さくらじまいろ」は実際の鹿児島県のシンボルである桜島の火山灰を採取し、絵の具として加工されたもので企業さん開発のものになります。オフライン市場に出回っているのがローカルな販売所2ヶ所だけで本当に貴重なものを使用させていただきました。
感想として乾いた質感は焼けこげたようにざらざらとしており火山の力強さを感じることができる貴重な絵の具になりました。

絵の構図について

不透明な未来に 舵を切る僕の手で
透名な嵐も乗り越えてみせるから
不透明な記憶は 悪い夢食べていく
何かが見えても幻だと知ってるから

ここからは歌詞のキーワードをもとに構図の説明を記載したいと思います。

サビ:不透明な未来
(=人から付けられた被せ物) 僕の道教えない=今ある被り物で目線がわからない

2A:灰掻き分ける小さな四葉のクローバー
桜島火山灰を使った絵の具を使用する

サビ:不透明な心は何を望むの 今を信じていくだけ
絵の構図で顔を見上げている構図と背景の動きで前へ船(自分)を進めていく

ラスサビ:不透明な未来に舵を切る僕の手で 〜
悪い夢を食べていく顔にまとわりついている水の塊や被り物骨がかけていく=悪いものを剥がしていく

3A:それぞれの価値でいい
個性を出した絵で絵全体に価値を感じてもらい、曲に聞き入ってもらいたい

という感じで歌詞や雰囲気の要所をかいつまんで絵に起こしました。

最終歌詞だけ何故表現が違うのか

暖炉に焼べた夢 僕には大き過ぎた
皆んなと僕の幸 それぞれの価値でいい

一番最後の行の歌詞は、いままで四角い吹き出しだったのが突然○吹き出しになり、さらに赤ペンで修正がはいっています。
これは今までの吹き出しは「みっちゃんの過去の経験や思考していた言葉たち」であるためです。
最後の一文はみっちゃん自身が「これから」を進む「今の気持ち」を声に出した形にしたいと思いこの表現の仕方にしました。

世の中には「校閲」「校正」という仕事があり世の中に小説や教科書などありとあらゆる文学が市場に出回る前に文字の修正指示がはいるというものがあります。

元の黒い文字の部分に「周りの人の価値がいい。」と書かれた文字が赤修正で訂正されています。
「周りの人の価値がいい」というのはいわゆる「就職しないとダメ」とか「音楽(絵)だけで食べていくとか不安じゃないの」「お前には成功するなんて無理だよ」という周りの価値が正しいと認知して夢を断念するパターンが多くあります。もちろん環境にも振り回されます。

この「人の言葉」で書かれた文字ではなく、みっちゃん自身が「赤で修正したこの言葉で自分が生きていきたい、進んでいきたい」という気持ちを表現するために記載しました。

原画のメイキング

本家のMV動画の曲歌詞の表現を世界観を合わせて今回1年ぶりに透明水彩のメイキング動画をアップしました。
実際のさくらじまいろ練り水彩絵の具も動画内でみれますのでぜひご覧ください。

さいごに


今回アナログの絵を使って自由に表現していいと信じてご依頼をくださった、みっちゃん本当にありがとうございました。

 Lead Gt makara @makara_zuya

Bass 梁 @makkuro_bass

また「不透明」の曲に一緒に制作に携わっていただいた上記の方々も素敵なご協力をいただきありがとうございます。

ぜひとも今回のMVおよび、メイキング動画を拡散したり見ていただけると嬉しいです。

なかまさゆみ

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!