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通勤路の車〜運転手と父を重ね〜

仕事には車で通勤している私。毎日たくさんの車とすれ違ったり、並んで走ったりしている。

通勤距離が長いので、車内のお供は音楽やラジオ、テレビの音声などその日の気分によって色々。でも、何も聞きたくない気分の時もあって、そんな時はよく考え事をしている。時々するのが、運転している人に関する勝手な想像。

昨日は、すこし年季の入ったワンボックスカーが走っていた。「ものすごく古い」という感じはないけど「どこか懐かしい」90年代によく見かけたなぁ、というような車。

スピードは結構ゆっくりで、いろんな車がその車を追い越して行った。私はしばらくその車の後ろを走った後、隣の車線に入った。赤信号で横並びになったときに、どんな人が運転しているのかチラッと見てみた。

60代後半くらいの男性が一人で乗っていた。ビジネスらしいスタイルだったので、現役かな?再雇用かな?なんて、勝手な想像がはじまる。

ただ、自分の父親と重なった。

見た目の雰囲気で、年齢も近そう。そして、この形に似たワンボックスを、昔、私の父も乗っていた。当時ファミリーカーの定番だった気がする。あの車に乗っていた頃の父はまだ30代後半〜40代。若かった。

私もまだ小学生で、連休があるとよくその車で、家族みんなで出かけていた。高速道路もよく乗っていた。車の中で聞いていた音楽は、両親の好きなオフコースとかユーミンとか、その時流行っていた槇原敬之とかglobeも流していたかな。ポケモンのアニメが始まったばっかりの時は、私の選曲で「めざせポケモンマスター」を延々と流していた時もある。親はよく付き合ってくれてたよなぁ、退屈だっただろうなぁ(^_^;)と思う。

キャンプの時は、トランクにたくさん荷物を積みこんでいた。海に山に川に、遊園地や映画館、色んなところに家族で出かけた。

そんな思い出がつまったファミリーカー。ついつい、自分の家族や過去の思い出と重ねてしまった。

父は、私が高校生になる頃にあのワンボックスカーを手放した。兄弟も大きくなり家族で出かけることもほとんどなくなっていた。キャンプも遊園地も、行くのは小さいうちだけだったなぁ。

父親はあのワンボックスカーにしばらく一人で乗りつづけ、のちにセダンタイプの車に買い替えていた。

大きなワンボックスに一人で乗って仕事に向かう時、どんな気持ちだったんだろう?意外と何も考えていないのかな?笑 仕事のことを考えていただけかもしれない。

今でもこうして現役で走っている車もあるんだなぁ。このドライバーのおじさんも、そうだったのかなぁ?今はスーツを着て一人で運転しているけど、昔はこの車に家族みんなで乗って、ドライブに行楽地にお出かけしたのかなぁ。この車にはこの車の思い出があるんだろうなぁ、ひとりしんみり。

人と車、想い出と車、そこに加わる音楽。

なんかSUBARUのCMみたいだな!笑 でもあの「あなたとクルマ」ってCM好きなんだよなぁ😌

家族と車、人生を豊かにしてくれてありがとう。







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