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雑記、日々の泡

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とめどなく流れる意識を俯瞰して確かめる行為だと信じて日常の記憶を記録します。とりあえず書いたら入れるハコにしてるだけ。
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2019年6月の記事一覧

暴力とユーモアを等しく描く、その可能性(映画『スリー・ビルボード』と小説家オコナーについての考察)

昨年公開された『スリー・ビルボード』。 僅かな台詞や表情の変化も見逃すまいというくらい没頭して観ていたにも関わらず、脳内では作品とは別の意識が立ち上がって、不思議と冷静に、映画のストーリーと心の声を並行して確かめながら鑑賞していた珍しい経験だったので、今でも印象深く記憶している作品です。 わたしは、映画のストーリーを追いながら、フラナリー・オコナーの小説を思い出していました。 そのとき巡らせていた考えをまとめてみようと思います。 映画のあらすじと感想 物語は、田舎

子供と楽しむインテリア、 モビールの魅力

子供に媚びた部屋にはしたくない 子供が生まれるにあたって悩んだのは、部屋のインテリアをどこまで〈ベビー仕様〉に寄せるか、ということでした。 おおよそベビー用品には原色、もしくはパステルカラーが使われていて、それはまだはっきりと目が見えない赤ちゃんにとって「視認しやすい」という利点があるようです。 元々インテリアはそれなりにこだわりを持っていて、ナチュラルウッドの家具をベースに、リビングはモノトーン、寝室はベージュ系のリネン類で統一しています。 その中にベビー用品のカラ

躾と虐待の境界、家がつらい子供たちへ

躾のつもりで虐待する親たち 子供への虐待の報道があとを絶ちません。 虐待が深刻に問題視されるようになったのは最近なのか、それとも、わたしの元にあちゃさんが生まれたから、虐待のニュースに敏感になっただけなのか。それはわかりません。 逮捕された親の多くは「躾のつもりだった」と言っているようです。ただの言い逃れかもしれませんが。 今年、栗原心愛さんが父親に暴行を受け、死に至った事件がありました。 心愛さんは学校のアンケートにSOSを出していましたが、父親からのアンケート開

里帰りしない、親の手伝いも要らない出産

里帰り出産をしない、産褥期に親の手助けはいらない、そう思うに至った自分の考えについて書いてみます。 母が産後の手伝いを申し出てきた 妊娠期間もいよいよ臨月に入った頃、母から「出産したら、1週間くらい仕事休めるから手伝いに行きたい」と言われました。 母は現在、1人で近隣の他県で暮らしています。 彼女が住む家は、何年も袖を通していない大量の服、賞味期限がかなり過ぎたお菓子やドリンクなどの食料、いつ使うのか分からない雑貨や日用品が山のように天井まで高く積み上げられ、布団1枚す