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”頭が良い人"には「学者」と「賢者」がいる

あなたの周りにいわゆる"頭の良い人"はいますでしょうか?

各々頭の中に思い浮かんだ人がいると思います。別に普段やりとりのある方でなくても、「あの人は"頭の良い人"なんだろうな」というイメージが付いてくる人がいるのではないでしょうか。

そのイメージ自体は恐らく間違っていないのですが、私は"頭の良い人"のイメージが付いてくる人は2種類に分かれると思っています。


自分の興味のある事柄を追求するのが得意で、他方人付き合いであったり身だしなみであったりには興味関心を示さない(※)…という探求者タイプが「学者」。

(※)例として人との交流をあげましたが、あくまでも興味のある事柄しか突き詰めないという意味です。

一方自身の興味ある事柄以外にも関心とまでは言わないものの、一定の配慮ができる調整役タイプが「賢者」。

どちらも身の回りで思い当たる人がいる、もしくはあなた自身がどちらかのタイプなのではないでしょうか。


どちらもそれぞれ"頭が良い人"と言っていいとは思うのですが、役割はまったく別物になります。

「学者」は自分の興味に従って新しい事を発見する、未踏の地をガンガン進む人類の先導役と言えるでしょう。

一方で「賢者」は「学者」が先人切って進んで行った道を、後から来る人達も通れるよう整備するのが役割です。

具体的な例を仕事で表すなら、システムを開発するシステムエンジニアは「学者」でしょうし、そのシステムを現場の社員が使えるようマニュアル化するのは現場の社員に配慮できる「賢者」の仕事と言えます。

皆さんが仕事で『やたら文字量の多いマニュアル』を目にしたら、それは「学者」タイプの方が作ったマニュアルなのでしょう。

「学者」タイプの方は文字を読むことに抵抗が無く、大多数の日本人は文字を読むことに抵抗があることを知らない為によく発生するケースです。

ただし「学者」がいなければ新規のシステムの立ち上げはできませんから、上記のケースではマニュアル作成を「賢者」タイプの人に任せるべきだったというケースですね。

どちらかが悪いのではなく適材適所ということです。


しかしながら、私がこれまで見てきた「学者」タイプの方は、多くの方が前回記事にした"ダニング・クルーガー効果"の餌食になっています。

記事【ダニング・クルーガー効果に陥るとどうなるか】https://note.com/kino1018/n/nf711d7aa85ae

端的に言えば自身を"頭の良い人間"と定義して、周りを見下す傾向にあるということです。

文字量の多いマニュアルやメールといった読みにくい資料を作って、「読めばわかるだろう」と言い出す人は大体これです。

残念ながらこの手の方々の書く資料・文章は読みにくい傾向が非常に強いので、配慮不足のケースがほとんどです。


具体的な対処法を述べるわけではありませんが、周りの「ちょっと困った人」がなぜ困った行動に出るのかを理解するだけでも人生は楽になります。

この記事がその一助になれば幸いです。


ところで1,200文字もの長文を使って"頭良い人"アピールしている私は、「学者」と「賢者」どちらなのでしょうね…?

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