外岩クライミングにおける現代初心者の定義
これから、書いていく中で、用語の混乱があるとややこしいので、最初に定義だけしておきます。
”現代初心者”
という言葉は、”18歳男子山岳部、部員”の対立語として使いたいと思います。
ちなみに、これまで私が組んだクライマーを想起しますと…このような方々です。ぜんぶひっくるめて、”現代初心者”。
30代男性:子持ち、ジムで意気投合、山はハイキングレベル
50代男性:トレランをしていて、他にないかというのでクライミング。クライミングジムにも一度も行ったことがない
30代後半男性:山は冬山北岳単独レベル、ジムと外岩同時スタート
20代女性:山は冬山北岳単独レベル 有名山岳会に所属するも不満
30代女性:ボルダーとアイスからコンペクライマーへ。
30代男性:ガイド主催のアイスしかしない。
30代男性:クライミング歴10年。外岩環境は良くない。ジムスタート。
40代男性:山小屋勤務。クライミング歴一か月。右も左もわからない。
20代前半男性:大学生。大学山岳部には入りたくない。
などなど…です。
資質の差が大きいことが分かってもらえると思います。全くクライミングに触れたことがない人もいますし、アウトドア経験は大丈夫な人、あるいは、コンペで高い成績は取るけれど、外岩経験はない人、など、バラバラすぎて、
”これくらい知っているハズ!”というのがない、
ということが分かると思います。
アウトドアの常識、3レイヤーですら、知らないで来れてしまうのが、現代の外岩クライミングの実情なのです。
■ ”昔の教え方”という用語
大体、大学生の年頃の男性といえば、体力の絶頂期です。男女や他の年齢層を合わせた人口全体の中で見ても、そのグループは、特に高いレベルの体力にある集団、ということが言えます。
そのような集団にジャストミートするように工夫されていたのが、”昔の教え方”、です。
漠然としていて申し訳ありませんが、”昔の教え方”も、このように用語として使いたいと思います。
現代のニーズとマッチしていないのは、”昔の教え方”、をしていたためです。
現代では、初心者の意味するところの中身が変わっています。現代初心者には、現代初心者に合わせた教え方が必要なようですが…ベテランの方たちは、ベテランだけにその任を負うには、根付きすぎており、なかなか教え方が分からないのだろう、と思っています。
このようなギャップにより、不必要なクライミング事故が後を絶たないのではないか?と思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?