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ナルシストアビュース×クライミング

こんにちは。クライマーのKinnyです。

さて、クライミング界に多いのが、ナルシスト。伝統的に山男に描かれるクライマー像が、変に英雄視されているためかもしれませんが、クライマー界には、ナルシストが一般社会より、濃い濃度で凝縮している、と私は思います。

ナルシストとのパートナーシップは、ナルシストアビュース(ナルシストからの虐待)と言われる関係性に導かれやすく、関係性を断絶した後も、

・どうしてこうなったのか?
・自分に何か非があったのだろうか?
・繰り返しを避けるためには、いったいどうしたらいいのだろうか?

などと考えて、余計な時間を使ってしまうことが多いです。

そこで、ナルシストに対する対策をするYouTubeチャンネルを紹介します。

1)中村りんさんのサイト
日本語で聞けるナルシスト対策としては、情報量が最も多いのではないかと思います。ガスライティング、DARVOというこの分野特有の用語も開設されています。

2)DoctorRamani
米国の臨床心理士資格を持つ方のナルシストに関する心理解説サイト。より臨床心理学に突っ込んだ専門的内容になっています。

3)The Royal We
ナルシストについて解説した英語のサイトです。
この方の動画を聞いて、ついに、自分がナルシストアビュースの被害にあったのだ、ということに合点がいきました。たぶん、臨床心理士の動画だと、網羅的過ぎて、当てはまらない部分に疑問を残して、やっぱり違うかも?と思うかもしれません。

■ 回復のプロセス

ナルシストアビュースに限らないかもしれませんが、

1)introspection 洞察期
2)Validation   確信期
3)transformation 脱出期

という回復のプロセスをたどります。長いのは、1)の洞察期です。

■ ターゲットにされやすい人

従順な人、素直な人、HSPの人、エンパスの人、逆エンパスの人は、ターゲットにされやすいです。

上記サイトの中で語られていますので、探してみてください。

一般的なHSP対策では、ナルシストアビュースについては扱っていないので、HSPの人でナルシストの被害に遭った方は、的外れな講座を受講することにならないように気をつけて。

また被害に遭う人の少なからぬ人数が、アダルトチルドレンであり、認知の歪みを持っていると思いますが、これは、日本人が100人いれば、100人が当てはまるような話ですので、特定できる出来事にセラピーを用いる場合には向かないです。

■ Give&Takeの内容が不均衡

ナルシストかどうか?に限らず、Give&Takeの対等の関係性の中で、相手が与えてくれるものとこちらが与えるもの、のバランスが、著しく不均衡ということが、よくクライミングでは起きます。

その極端な事例が、事故で殺される、ということで、

  Give(クライミングに付き合う) 非常に軽い
  Take(生命)          非常に重い

です。非常に重みに不均衡があります。

その事故防止を怠ったというサボタージュについては、

 クライマーの自己責任

の一声で片付けられています。殺されたほうもクライマーだからです。

しかし、相手の不注意で死んだ場合でも、そう言えるかどうか?は、内容を詳細に検討しなくては、言えるはずもありませんが、一般的には一緒に行った側は、そのリスクを背負っている、ということに現行ではなってます。

しかし、

 (事故防止を怠ったサボタージュ) 非常に軽い
 (クライマーの自己責任)     非常に重い

と、ここにも責任分散の非常に大きな不均衡があります。

いくら各自の命を守るのは、各自のクライマーの自己責任であったとしても、相手のミスまでカバーはできないのが普通ですし、

 クライミングパートナーの命を軽んじてよい

という意味にはならないのではないか?と思いますが、現行では、結果として軽んじてしまった…場合でも、合意の上の行為、とされます。

この辺は、レイプ事件の処理のされ方、女性に限らず日本での性被害の処理のされ方と似ています。現行、被害者を過失で攻め、加害者を権利で守ることになっています。

しかし、冷静になって考えてみると、いくら当人に、多少の過失があっても、命を取られるほどの過失ですかね?あるいは、加害者に権利があったとしても、相手の命を奪うような過失をして、スルーでいい権利ですかね?

■ 事故のインパクトが非常に小さい

一つの重大事件があれば、それが、既存の全山岳会に教訓として伝えられ、その教訓が、来月の会山行や技術講習、月例会の議題になって、全員がその技術課題を復習して、一気に知識が広まる、くらいのインパクトがあるのが、死亡事故だと思います。

しかし、クライミング界では、なかなかそうはなりません。誰もが、加害者を慮って、むしろ、話題にしないようにしています。むしろ、自分が責められ、あの人と組むといろいろうるさい、と言われることになっています。

そのため、自己中心的な行動への足かせが非常に小さく、いったい何が自己中心的な行動なのか?も分かるようにならない上、基準が存在しないため、過剰に自己中心的な行動が、なかなか改まらないです。

この辺は、タバコがダメとなって一気に広まったの同じ程度の真剣度で、業界が注意喚起に取り組む意思がないだけだと思います。

■ トラウマとの関連

トラウマは心的外傷です。

まさかという愚かな選択肢で死ぬことになった場合、あるいは殺されそうな目に遭った場合、成人でも、相当の心的外傷を受けることになると思います。

以前、海外の登攀に出かけたときに、仲間が死んだ山行を就寝中に思い出して、トラウマで夜中に叫んでしまうクライマーにあったことがあります。

トラウマには、トラウマの別の心理療法が必要です。

■ パートナーシップ&愛着スタイル

ナルシストアビュースの場合は、ターゲット化される人は特定の傾向に偏りがちでありそうです。

つまり、ターゲットにされるタイプとそうでないタイプがありますが、それぞれの個人の愛着スタイルに、根本原因を求めることができる場合も多いのではないかと思います。

ナルシスティックアビュース、トラウマ、愛着、と分けてカウンセラーにかかるよりも、一つの事象から、特定のケースを回避するための手段を学び、自分の愛着スタイルの癖、を知っておく…という対策を講じるのがよいのではないか?思います。

■ HSPはクライミングに向いている

ターゲットにされがちなHSPですが、実はクライミングや本格的な登山に向いています。

クライミングの安全には、

 危険の予知(KY)が必須 

だから、です。

例えば、50mシングルロープで登っているとき、35mのピッチのあと、次が25mだとしたら、HSPのあなたは登らないでピッチを切るでしょう。終了点が見当たらないとしても、ロープがまだ余っている状態で何とか2点以上の支点を使って、アンカーを構築しようとするでしょう…

なぜなら、次の25mのピッチに進めば、ロープが足りなくなることは、計算するまでもなく、明らかなことだからです。そのまま登る、ということが最もありえない選択肢です。

もしも、あなたがHSPなら、そうした資質こそがあなたをチャレンジに対して適格者にしてくれます。

天候が変わりそうだな… → 用心。合羽出し安くしておこう…
このままでは下山は夜になるな… → 暗くなる前にビバークしよう…
平野で見通しがいい… → 強風のときは大変だろうな~

などなど… ありとあらゆるシーンで、リスクを予知できるはずです。

そんなあなたに、一つの失敗で、クライミングそのものや、自分の山をあきらめてしまわないでほしいなと思っています。

残された危険予知の穴があるとしたら、それが

ナルシストアビュース対策

です。

しっかり対策して、楽しい自分の山を創っていきましょう☆


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